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『死体の消えた夜』殺した妻の死体が消えた! 評価・ネタバレ:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-01-24

財閥の年上の令嬢との道具扱いされている夫は妻を殺してしまう。その夜、愛人の家で奇妙な警察からの連絡を受ける「妻の死体が消えた」!消えた死体・再捜査される夫・妊娠中の愛人・切れ者の刑事と予測不能の展開を見せる

2転3転と展開が変わっていく謎解き同時並行のサスペンス
デビット・フィンチャーが仕掛けた、超おすすめの一本です。

あらすじ

大学で教鞭を執るジンハンは、財閥の年上令嬢ユン・ソリと結婚をしているが、日々人形のように道具扱いされて自分を見失い徐々に殻に閉じこもるようになっていた。
そんなとき自分の講義を受けに来てくれている熱心な女学生のヘジンと仲良くなるにつれ自分を取り戻していく。大学の教授として自信にあふれた自分に。
ジンハンはいつしか、ユジンと関係を持ってしまい妊娠させてしまう。
ジンハンの研究の副産物として、人体に投与した場合に無味無臭で神経系の毒で心臓麻痺を起こさせる薬があった。 愛人のユジンとジンハンは、二人の関係に気がついてしまったユン・ソリをその薬で殺してしまう。

殺害したその夜、ユジンの家で奇妙な警察からの連絡を受ける「妻の死体が消えた」!
病院の死体安置所に向かったジンハンは、警察から死体を隠した容疑で疑われ始める。
警察の捜査により、病院周辺からは運び出されていないことまで突き止める。死体は誰かが隠したと言うことしかあり得ない。

消えた死体を巡って、ジンハンは妻が生き返ったと確信した。 ジンハンの薬は麻薬中毒患者には聞かない欠点があったのだ。 死んだ妻の復讐におびえる、ジンハンとユジン
死体を探す優秀な警察ジュンシクと、その中から殺人容疑で疑われ始めるジンハン

事態は思わぬ方向に向かう、妻の携帯電話からジンハンに連絡が入り
ユジンの家の中から撮った思われる写メが送られてくる。半狂乱になるジンハンに調査に向かわせた警察からは
「人が住んでいた気配がありません」

消えた死体は見つかるのか、死体を隠した犯人は・・・・
消えた死体・再捜査される夫・妊娠中の愛人・切れ者の刑事と予測不能の展開を見せる


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映画情報&キャスト

公式HP http://klockworx-asia.com/shitai/ より

死体が消えた夜 2018年 韓国
監督     イ・チャンヒ
脚本     イ・チャンヒ
       イ・ヒチャン
原作     オリオル・パウロ(スペイン 映画)
       『ロスト・ボディ』
製作     イ・ハンデ
音楽     ウェイル
撮影     イ・ジョンヨル
編集     キム・ウイル

出演者
ジュンシク   キム・サンギョン
パク・ジンハン キム・ガンウ
ユン・ソリ   キム・ヒエ
ヘジン     ハン・チアン

濃密なサスペンス

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これぞ韓国映画

『死体が消えた夜』は、原題『ロスト・ボディ』と言うスペイン映画のリメイクになっています。

いくつかの脚色と、韓国映画らしいテイストが加わり原作よりもスリラー・サスペンス色を強めつつも論理的な解釈への説明描写もキチンと加えられ、より良くなっていると思います。

韓国映画と言えば、映画の中ダルみの部分でどうしても独特のドタバタ感があるのですが、本映画はそれすら無く濃密な仕掛け・伏線をきっちりと置いていきストーリが飽きません。

映画の対応としては、コレも韓国らしいが最後の最後に置いてきた伏線を一気に回収して、トリック含めて公開されていきます。

どんでん返しのラストシーンに向けて ネタバレ注意

本作では、ちょちょい映画の途中で伏線は敷かれていますが

以下のような様々な伏線から回収されていきます。

  • 財閥令嬢ユン・ソリという女 何をしても許される特権階級の存在
  • 財閥令嬢に惚れられたが故に、好きな研究も続けられなくなったイケメン教授
  • 何故、この二人は結婚しなければいけなかったのか
  • 妻の遺体は消える、誰も運び出した形跡はない(ジンハンと、病院、警察関係者以外立ち入っていない)
  • やけに切れ者の警察ジュンシク 財閥に逆らっても食い下がる
  • ジュンシクも婚約者を交通事故で亡くし、死体がみつからない過去を持つ
  • ジュンシクは運転が下手
  • ユン・ソリからの連絡で思い出のあの場所へ来い!とジンハンは別送へ向かう

ジュンシクの婚約者は交通事故で死体がなくなる

ジュンシクの婚約者は妹と二人で、両親の墓場へジュンシクとの結婚の報告の帰り道で交通事故に遭ってしまいます。

なんと、その交通事故を起こしたのは、イケメン教授のジンハン

そして同乗していたのがユン・ソリ

二人は、死亡がほぼ確実なジュンシクの婚約者をトランクに入れて、財閥の別荘の土地に埋めてしまいます

消えたお姉ちゃんを探して

ジュンシクの許嫁の妹は、道路脇の土手下に跳ね飛ばされてなんとか一命を取り留めます。

そこから、彼女は無口になり誰とも関わり合いを持たなくなります

警察のジュンシクもどうしていいかわからず、徐々に距離を置き疎遠になっていきます。

時は流れてお姉ちゃんを探す手がかり発見

時は数年流れ、ジュンシクの前に妹が綺麗な娘に成長して現れました。

そして、お姉ちゃんの命を奪ったのは、財閥のマークのついた車だったことを告白してくれます。

ジュンシクは、警察で調べ上げました。

そして車の車種と財閥マークからジンハンまで辿り着きます。

ジュンシクの目的は、婚約者の死体を探すこと

財閥令嬢と大学教授

ジンハンとユン・ソリは、交通事故を起し死体を隠した共通の秘め事があったからでしょう。たとえ愛が無くともジンハンは結婚します。

その後、二人の関係は壊れていきますが、そこにジンハンの授業に熱心な女学生が現れます。

そう、彼女はヘジン。ジュンシクの婚約者の妹だったのです

消えた死体を探して

ユン・ソリが生きていると勘違いしたジンハンは、思い出の別荘の土地(死体を埋めた場所)へ行きユン・ソリを探します。婚約者の死体を探すジュンシクはジンハンの後を追って、遂にどこに隠したのか(埋めたのか)を突き止めます。

ユン・ソリが生きていたのでは無く、全てがジュンシクとヘジンのからくりだったのです。

そして、最後にはジンハンは自分が開発した薬を、ヘジンに飲まされていたことに思い当たります。

身体の自由が効かなくなり、愛人のヘジンの事を思いながら死んでいきます。

ジュンシクの車のトランクに隠していたユン・ソリの遺体と共に殺人事件と死体遺棄と自殺の容疑で幕を引いていきます。

映画の感想

本映画は何重にも張り巡らされた、思考のトリック。どれも単純な物ですがそもそも自分の愛人、しかも妊娠していると思われた、唯一の味方が・・・・

そもそもジンハンが、善人面をしていたのに、ひき逃げの犯人だったことで一気に情勢が変化します。

この辺の持っていきかたが凄く自然なのが韓国映画ですよね。

ネタがわかればたいしたことないのですが、そこまでに至る没入感、引き込み方が半端ないです。

また、うがった見方ですが、韓国での財閥に対する負の感情もこの映画で強烈に風刺していますよね。絶対悪いことやっているだろ的なメタファーと、それを倒す被害を受けている一般市民の構造がそう見えます。

本映画の原作は、以下スペイン映画からとなっています。

まとめ

原作を越えて評価される本作ですが、韓国でも動員数130万を超えるスマッシュヒットになっています。

是非見ていただき、評価を効かせて下さい。
本当におすすめの作品になります。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       4
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 5

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。