『太陽を盗んだ男』今見ても新しい!衝撃のラストは日本の稀代の名作:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『太陽を盗んだ男』は沢田研二・菅原文太の主演による1979年の日本のサスペンス映画!日本の社会情勢を風刺する本作は、今見ても新しくそして古くさい日本人の平和を貪る愚かさを痛烈に風刺するとともに馬鹿らしくもある若者たちの代弁者降臨!
何だ、このタイトルは・・
と思うかもしれない。
まあ、ピンとくるかもしれない
私もおっさんだけども、この映画はもっともっと上の年代の映画
それでもやはり、タイトルからして惹かれる映画
太陽それすなわち・・・・原爆!
『太陽を盗んだ男』は1979年に日本で公開されたサスペンス映画。中学校教師の城戸がプルトニウムを盗み、自宅で自作の原爆を作り上げ、政府を脅す
って言うストーリーなんですが、
沢田研二主演で、共演には菅原文太という豪華なキャスト
そりゃあもうパッケージ・ポスターだけ見てもかなりサイケデリックで気になりますよね。
昭和感をいい意味で感じられる作品!
それでは、見ていきましょう!
☆4のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
情熱や熱意をとうに失ってしまった中学校の理科の教師である城戸は、ふとしたことから原子発電所からプラトニウムを盗み、自宅で原爆を作りはじめるのだった
原爆を作ったはいいが、何をしていいのか目的を見失う宍戸は
原爆を盾にし、日本政府を脅迫したり、警察を脅して世間を騒がす愉快行為に出ていく。城戸は交渉相手に自分が遭遇した、事件の担当刑事だった丸の内警察署捜査一課の山下警部を指名し、次々と要求をエスカレートしていく・・・
映画情報&キャスト
『太陽を盗んだ男』1979年 日本
【監督】長谷川和彦
【脚本】長谷川和彦
レナード・シュレイダー
【音楽】井上尭之
【撮影】鈴木達夫
【出演】
城戸誠(沢田研二)
:中学の理科の教師。
山下満州男(菅原文太)
:熱血刑事!警部
沢井零子(池上季実子)
:ラジオパーソナリティー。
田中警察庁長官(北村和夫)
仲山総理大臣秘書(神山繁)
市川博士(佐藤慶)
山崎留吉(伊藤雄之助)
:ハイジャック犯。
水島刑事(汐路章)
里見刑事(市川好朗)
石川刑事(石山雄大)
佐々木刑事(森大河)
デパートの刑事(木樽仙三)
田所刑事(中平哲仟)
田中長官の部下・江川(江角英明)
浅井(風間杜夫)
:ラジオプロデューサー。
佐藤(水谷豊)
:城戸に殺虫剤で銃を奪われる警官。
超感想中心の評価考察・レビュー
原爆作成した中学教師の城戸とは何者か?
さくっと原爆作っちゃう中学教師の城戸
城戸とはどんな人物か、とても気になります
表向きは中学校教師で理科を教えています。生徒の間では、いつも寝ぼけているだの、ぼーっとしているだの、言われており、さえない感じです
ですが、私生活では殺虫剤で警官を襲うなどの事件を起こしていた、実は根っからの鬱屈とした気持ちを抑え込んだ若者だったんでしょう。彼が偶然遭遇したバスハイジャック事件で、犯人に立ち向かったことで少しだけ生徒たちの間でもてはやされたことがきっかけとなって、城戸にスイッチが入ります
そこから、彼はプルトニウムを盗み、原爆を作る行為に走ります元々、サイケデリックで危険な雰囲気が漂っていた主人公は、何かつきぬけたことをすること、
それまで、ちょっとしたことで自己陶酔を満足していた気持ちが、何か世間に認められることがカタルシスであるかのように、変貌していくわけですよ!
この辺の、展開と演出が映画で気にもとにかく優秀!
1970年代後半の時世を表してもいるだろうし、根本的には日本の若者の思想や精神はこのころから止まったままなのでは?現代でも話として成り立ちそうで、ちょっと怖くもあり愉快でもあり、不思議な気持ちを味わえます。
スタイリッシュってよりは、カタルシス、サイケデリックな精神構造を表現している感じです!
原爆を作ったことで何でもいうことが叶う
まさにパンドラの箱!
衝撃的な撮影秘話がやばすぎる
本作は本編よりもかなり衝撃的な撮影だったという秘話がたくさん語り継がれています!
本作には、冒頭で教師である城戸が生徒たちとハイジャックに遭うシーンがあります。そのシーンは皇居前で行われていました。実は監督曰くゲリラで撮影が行われたというのです。
今ならとってもじゃないですが、考えられないです
この時代は学生闘争の名残あるだろうから、
ちょい悪てより、めちゃ悪おやじがいっぱいいたんだろうな・・・スタッフに・・
恐ろしい行動力
妊婦の格好で城戸が国会議事堂で日本政府を脅すシーンもゲリラ撮影だったとのこと
いやはやリアルに映っている警官も本物の警官なのだそう!
スタッフは撮影の許可が降りなかったために、逮捕覚悟でゲリラ撮影をしたというのが真実のようです。
昭和だから出来たというべき作品なのかもしれませんね
沢田研二の魅力
沢田研二さんといえば、タイガースのジュリーなわけですよ
彼が通るだけで、ファンの女性は失神するなんて伝説が流れるくらいのグルーピーな歌手のイメージが強いですが、俳優としても活躍していて、私も好きな俳優です。
なんか、顔立ちが尖ってますからね。
歌も尖ってるけど・・・
所属していたザ・タイガース時代から映画に出演しており、解散してからは数多くの作品に出演しています。山田風太郎の忍法帳ものから映画化された『魔界転生』や父親役を演じた『幸福のスイッチ』、森田芳光監督の『ときめきに死す』など数え切れないほどの出演作があります。
また、今年公開予定の『キネマの神様』に出演しています。
そちらの作品もかなり楽しみ!
ラストシーンに思う事
まあ、ラストシーンは伝説級の衝撃的なものじゃなかろうかと思います
誰もが衝撃を受けますね
原爆と言う、それこそ一発爆発すると、20k相当が吹き飛ぶものを極地型だろうとは思うけど持ち運び政府を脅すばかりか、最後のラストシーンでは、
ドカーン!
となりますが、
これは、色々な見方があるようで
「現代が続いているってことは、あれば爆発していないんだ!」なんて哲学的な事を言う人もいれば、「いやいやバッドエンディングだよ」って言う人もいるわけで
当の私はと、言うとあれは映画の中で爆発するのが、かっこいい終わり方だったんだろうなと思う
だって、ラジオのリスナーから学校の生徒から、力をもらった城戸の生き様として完全に自己完結で終るためには、”爆発”しかないわけで、「皆、見たかっただろー」ってさわやかな顔で、爆発して何もかも現代(1979年当時)の情勢を吹き飛ばすってーコンセプトに見えるわけで
きっと、今の社会でも言われ始めている格差社会やそれに対してのグレートリセットなんてー言葉も出てきました。こういう系の映画が増えてくるんだろうなーと思う今日この頃・・
映画の感想まとめ
沢田研二の魅力がまさに爆発した作品
そして、今の時代には決して作れない、かなり衝撃的な映画ですね、間違いなく
ただ、撮影の特攻・ゲリラはせずともCGや仮想的なFXがそれを代替して、映像化としてはそれ以上のものを作る技術はある。
ただ、訴えたいことが何なのか、それが重要!
そういう意味では、本作『太陽を盗んだ男』は、人それぞれ絶対何かを感じることのできる
あつーーーい作品には間違いなし!
サスペンスやミステリーが好きな方や昭和感を感じたい方などにはオススメです。
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