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『リアル鬼ごっこ』見ようによっては面白い!原作&初代には遠く及ばず別物映画:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信

2021-05-05

映画『リアル鬼ごっこ』2008年に製作されたホラー小説を基にした映画でなく女子高生版の2015年版!世の中の”佐藤”さんを一掃するパラレルワールドに巻き込まれた主人公JK(女子高生)達が、その世界で捕まったら処刑される不可解なルールから必死に逃れようとするが・・

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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む

みなさんは小学生時代どのような遊びをされていただろうか?私は外で遊ぶことが多かったと記憶しており、鬼ごっこ、かくれんぼ、缶蹴りなど一通りの遊びを経験したと思っている。

最近の子供達は外で遊ばないとかいう連中がいるが、公園でボール遊びNG、缶蹴りすれば車に当たるから気を遣う、挙句子供の遊ぶ声がうるさいとかいうやつもいる社会でどうやって遊べというのか逆に質問したいくらいだ。

学校の校庭や校庭の遊具も普段は使っちゃあいけない、早朝も予約している人以外は使えないグラウンド、生きがたい世の中だ。今の子供達がゲームを中心とした遊びにシフトしたのは、元気がないじゃなくて、外行っても制約が多すぎるからそれなら室内でゲームの方がいいよねとなっているだけな気がする。

話がそれてしまったが、今回はその外遊びの代表格である鬼ごっこを題材とした「リアル鬼ごっこ」を紹介したい。

・・・普段はここであらすじ紹介を入れるのだが、あらすじを書くレベルの作品ではないためざっくり書く。女子高生がひたすら追いかけられるだけ。以上

原作は山田悠介の小説で、原作では日本を統治している王様が、国内に増えすぎた佐藤という苗字を減らすために鬼ごっこという名前のデスゲームを開始。鬼に捕まれば殺されるし、逃げ切れば王様権限でなんでも願いが叶う(王様の叶えられる範囲で)。という設定だった。原作の設定はなかなか斬新だし、陸上部だったり足が早いやつが生き残る確率が高いという鬼ごっこあるあるが盛り込まれた素晴らしい小説だ。

めちゃくちゃ分厚いわけでもないので、まだ読んだことはない人は書店やKindleとかで是非一度読んでみてほしい。

・・・という原作の素晴らしさを説明した上で、映画の話に戻ろう。トリンドルや篠田麻里子などの話題性が高い人間をキャストとして入れているのはわかる。多分トリンドルかわいい〜とかAKBで篠田麻里子が好きだった人は見に行くんだろうなという計算があるのもわかる。

ただストーリー全体としてはまず駄作だ。そもそも論として、序盤でトリンドルのクラスメイトが全員バラバラになって死ぬシーンがあるのだが、鬼の姿皆無!なんか風が迫ってきているみたいな描かれ方していたけど全く理解ができなかった。

鬼ごっこですらない。鬼ごっこのごっこ遊びだ。もちろんこのよくわからん設定から逃げきれなかった女子高生は死んじゃうんだけど、鬼の姿見えない=何から逃げてんのかよくわかんない=え?なんで?となって終わる。

原作に対するリスペクトが何一つ感じられないというか鬼ごっこってタイトルつけんなや!と言いたくなる内容だ。まあ、監督の園子温も初代の映画は一切見ないでストーリーを組み立てているとの話で納得はするが、園子温の悪い面がめっちゃ出ている。

園子温監督のハマれば訳の分からない設定でもかなりの秀作になるのだが・・個人的にはNetflix「愛なき森で叫べ」とか、「みんなエスパーだよ」なんかはめっちゃ好きだけどね。

そしてそれに加えてひどいのがエンディングのオチ。なんか王様なのかなんなのかよくわからないやつが出てくるのだが、要するに彼が昔の女子高生のクローンを作り、クローンを利用してデスゲームをやっていただけ。

エンディングは生き残った女子高生とベッドインして終了。

つまり、クローンだけど、本当の人間として生きる機会をあげるよみたいなメッセージだと思うのだが・・・おいおいおいおい・・・監督何考えて映画撮ったんだよ・・・と言いたくなるエンディングである。上映時間を返してくれと言いたくなるエンディングだった。

総じて言えば駄作。駄作以外の何者でもない。

リアル鬼ごっこというタイトルこそついているが、おそらくタイトルがリアル鬼ごっこじゃなければ誰も見に行かないからリアル鬼ごっこにしたんじゃないかと言いたくなるレベルの映画。友人にも、赤の他人にも絶対におすすめしない一品だ。

個人的にトリンドルとか篠田麻里子が好きなのであれば、早送りしてそのシーンだけ見ればいいと思う。まぁトリンドルはずっと出てるから映画見ちゃうことになるけど・・・

かくいう私もトリンドルも篠田麻里子も、真野恵里菜も大好きなので、やっぱり最後まで見てしまうことにはかわりなし

余談だが監督の園子温さんは本当にリアル鬼ごっこの原作を読んでいなかったようで、自身のやりたかった内容をふんだんに盛り込んだらしい。それならタイトルかえんかい!と言いたくなるが、なぜこのタイトルにしたのか・・・大人の世界のいろんなことが絡み合ったのかなぁとか邪推をする今日この頃。

さらに余談
アイキャッチ画像には、適当なのがなかったので、
おっさんの逃走画像になってしまった。

― hogeru -

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