映画感想『テリファイド』怖いじゃないか!一人で暗がりにいけなくなる王道ホラー

映画『テリファイド』はアルゼンチン発のホラー映画で、パッケージの妖しさのまま本当に怖い思いのできる王道のホラー映画!アルゼンチンの住宅街で起こった不可思議な現象の数々、子供がバスに引かれて亡くなる事故が起きたことで次々と明るみに出てくる異常な事件の数々に地元警察と心霊研究家たちは本格的な調査に乗り出すのだが・・・

パッケージには怪しい男が写っています

このパッケージはある意味正解である意味不正解

端的に『テリファイド』の怖さを表している反面、怖さの本質はここじゃない

隠しておかなきゃいけない闇の中を表示してしまったのさ

その怪しさで単なる、化け物系のホラー映画と勘違いした自分が浅はかでした

中身は全然違いました。

ホラーに向き合い、キチンと練りこまれ作りこまれた

王道ホラーとなっています

見て損はないです

4のおすすめ(5点満点)

感想中心となります

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

ホアンが家に帰ると妻が、排水溝から怪しい音がして自分を殺すと聞こえると言うのだ。
その夜ホアンは怪しい打突音で目が覚め、バスルームにいる妻を置いて、隣のウォルターに抗議するが返事はなく部屋に戻るとバスルームからの音であることに気が付き、おそるおそる覗くと宙に浮いた妻がバスルームの壁に右に左に飛び回り頭を打ち付けられ絶命している・・

警察での事情聴取にホアンは殺害の容疑をかけられているなか、心霊研究をしているアルブレック博士らはホアンから詳細な近所での出来事などの事情を聴き始め、自宅での研究の許可をもらう。

始まりは、隣家のウォルターの家のリフォームで、その後近所の子供がバスに引かれ亡くなった交通事故と、おかしなかとが起こっていた。ウォルターは消息不明ながら、失踪する前に自宅で起こっていた恐怖のポルターガイスト現象をアルブレック博士らに連絡を取り調査を依頼していた。ウォルターもまた被害者だったのだ。

バス事故に巻き込まれた子供の母親アリシアから、子供が戻ってきたとおかしな連絡があった。
子供は友人である警察の本部長フネスが葬儀にも出席し、確かに棺は埋めたはずなのに。フネスはアリシア宅に子供が死体のままで食卓のテーブルに座っている姿を目の当たりにして、検視官に助けを求める。

検視官とアルブレック博士らによって、ホアンの家、ウオルターの家、アリシアの家に起こる不可思議な事象の調査を開始するのだが・・

映画情報&キャスト

『テリファイド』 2019年 アルゼンチン
【原題】Aterrorizados
【監督】デミアン・ラグナ
【脚本】
【出演者】
マキシ・ギオーネ
ノルベルト・アマデオ・ゴンサロ
エルヴィラ・オネット
ジョージ・ルイス
アグスティン・リッタノ

超感想中心の評価考察

公式予告 youtube.comより

映画製作情報

本作は、良質のホラーとして世界を席巻し、

ファンタジーの鬼才のギレルモ・デル・トロ監督がリメイク版を製作することが決定しています。

米フォックス・サーチライト発で、ギレルモ・デル・トロ監督がプロデュースして、オリジナル版のデミアン・ラグナ監督が同じくメガホンを握ってリメイクを作成します。

『パンズ・ラビリンス』『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミーをものにしているギレルモ・デル・トロ監督の確かなプロデュース力でのリメイクが楽しみです

映画感想、解説 ネタバレあり

まず、タイトルですが単純に原題の『Aterrorizados』

これはスペイン語で”おびえた”っていう意味ですが

英語題名『Terrified』から日本の邦題が決定されてテリファイドとされています。意味としては”恐ろしい”ですね

まさに、タイトルは原題の

おびえた=>恐ろしい

とシフトチェンジしているわけで、それを踏襲した邦題も、いいセンスしています

アルゼンチン発の映画で、ホラーって大したことないじゃん、どうせパッケージ通りの奇をてらった男が出てきて

”ガオー”って脅かして帰っていくだけかと思いきや

本作は正面からホラーに取り組んでいます。がっぷり4つです!

昨今のホラー映画はメイクや特殊効果、特殊撮影など、表現できないことが無くなってきました。

その成果、映画の作りとして肝心の内容が薄く、話題先行、中身は面白くないどっかで見たありきたりが多く、ストーリーもなんとなく想像がつくものばかり

そんなホラー分野ですが、2010年後半からは邦画も洋画も方向性として試行錯誤された既存の枠にはまらない新感覚ホラーが増えてきたのではないかと思います。

もちろん千差万別ですが、逆に試行錯誤していかないと視聴者の目も肥えているので、怖くもなんともない映画になってしまうからです。

本ブログでも紹介している、『ゲットアウト』『来る!』『ヘレディタリー/継承』など・・・は面白い部類(チャレンジしている)だと思います

本作も間違いなく秀逸ホラーとして評価の高いでしょう

ただそれらの映画と一線を画すのは、本作はホラー映画としてのお作法を守り正面から向き合っていることがあげられると思います

・不条理な事象
・くるぞくるぞ感
・見えないものが見えるタイミング
・出しすぎない
・謎は残るし、アンハッピーエンド

基本的なあるある王道ホラー要素を残しつつ

「必然はない」:わけのわからなさ、なぜかそこに闇があり、そこに彼らはいるから
「わくわく感」:心霊研究者たちの場違いな高揚と挫折
「劇中の常識を持った人間」:フネス刑事とか、話についていけない

これらの要素が巧妙に、今までの映画と見たことない新感覚も植えていきます。

ぱっと見最初は、『ポルターガイスト』の新しい表現の仕方かな、くらいに思いましたからね。

逆に映画観終わったとに、『ポルターガイスト』系の映画も見えないだけで、実はそこに、あのじーさんがいたのでは?って思っちゃいました。

さらに、映画の演出で一番巧妙でやられたと思ったのが

時間の演出・使い方です

ホラー映画は、恐怖を文字通り追体験させていくのが主目的ですから、ほとんどのホラー映画は時間軸としては一方向に動いて、過去を振り返ったり、シーンが変わると言ったことはあまり、なかったように思います

テリファイドでは逆手に取られたかのように、作り手の思惑に見事にはまっていきます

時間軸が、過去に戻ったりそこからまた少し進んだり、

会話の中で少し戻ったりと、振らされることで恐怖もだんだんと落ち着いて味わえる容認る不思議な感覚です

映画のストーリーラインを見ていくと

恐怖の的が、ある個人とか家庭を襲っている物ではなく、周辺地域を巻き込んだ事象っていうのも目新しいでしょう

さらに調査団としてアルブレック博士らが、調査に入りますが

なんとも、役立たず!

専門家だと言いながら、

「我々は何にもわかっていないんだよ」
「見てみて、血を吸われてる」
「ほらね、見方を変えるだけで見えないものが見えるんだ (ニヤニヤ」

おい、子供かよって言うくらい、

無邪気に霊のことを無邪気に語る調査団たちですが、結果全く役立たず。次々撃破されていきます。

警察のフネス刑事も、本当に吐きそうになったことでしょうね。

頼りにしていた、研究バカの調査は全部失敗!

元恋人だった、死体を埋めない欲しいと懇願していたアリシアも首つってるし

フネスの立場なら、絶対戻らないですね怖すぎて。

後半、調査団が意気揚々と調査さをしてからが、若干駆け足気味に最後まで収めようって感じがあります

ちょっとドタバタしすぎた感はありますが、それでも全体バランスも良く十分怖がらせてくれました

以下いくつか、分からないことが残りましたが
これくらいは許容の範囲かなと思いました

  • ホアンの妻は生き返らない?
  • アリシアは首つった後。生き返らないの?
  • フネス刑事が燃やしたのがアリシアの家だけしか映っていなかったけど
    最後のシーンではホアンの家を燃やしたと言ってた
  • ホアンに見えた調査団の人は、どうして他の人に見えないのか?
    どうして警察まで追いかけてくることが出来たのか

これらは、リメイク版でより一層穴の開くくらい映画を見て、謎を楽しむとしましょう!

映画の感想まとめ

ガチで怖くなる映画として

記憶に留まる事でしょう

特殊映像や気持ち悪いシーンなど、奇をてらったところが本質ではない映画は見ていて面白いものです

あとから何度か見て楽しむことが出来ます。

本作は怖すぎて、躊躇するかもしれません。

個人的には、いい映画だとは思うけど低評価の『ヘレディタリー 継承』との違いを考えていました。きっと想像の範囲にいるか、納得の範囲にいるかの違いなのかもしれません。

ヘレディタリーは、考える前におぞましさが、先に来るタイプ

逆に言うとホラーの定義にもよるかもしれませんが、新感覚ホラーとして見事にはまっているのかもしれませんがね。本作では、そういう感覚よりも本当に”怖さ”が先に波のように次々押し寄せてきます。

個人的には、十分面白い映画でした

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       4
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 3