映画感想『ワルキューレ』史実ヒットラー暗殺計画0722を映画化するが無冠の名作

2020-03-08

『ワルキューレ』では、トム・クルーズ演じるクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐がナチスドイツ、ヒットラーを暗殺し早々に連合軍との和平工作へ仕向ける一連の史実を、サスペンス仕立てでブライアン・シンガー監督による映画化!

2008年公開の歴史映画です。

本作品は、トム・クルーズ、ブライアン・シンガー監督とくればアカデミー!

と思いきや無冠です。

その辺も触れてみたいと思います。

そうはいっても、本映画のスケールの大きさはとても面白くエンターテイメント性は十分!

ワルキューレ、ヴァルキュリャ=古ノルド語で、valkyrja「戦死者を選ぶもの」の意味です。ワルキューレ作戦だけでなく、本当に本作品の趣旨にぴったりのタイトルだと思います。(ラスト-シーンまで含めて)

構成・内容共におすすめ出来る作品です!

ただ、史実なのでストーリーはどんなに盛り上がっても、ヒットラー総統が暗殺で無くなったことはナイので、そのへんはあしからず。

それでは、以下見ていきましょう

あらすじ

第2に世界大戦のさなか、1944年6月連合軍のノルマンディー上陸によりドイツのヒットラー帝国の配色が濃厚となってきていた。ドイツ内のヒットラー排斥の動きが極秘裏に進められ、「黒いオーケストラグループ」による、ヒットラー暗殺計画が練られ、様々なクラスの将校がドイツの未来を憂い、連合軍との早期講和を画策した。
ヴィッツレーベン元帥、ベック退役上級大将、ヘプナー退役上級大将、トレスコウ少将はじめ
フリードリヒ・オルブリヒト大将、陸軍通信部隊司令官エーリッヒ・フェルギーベル大将、ベルリン防衛軍司令官パウル・フォン・ハーゼ中将、参謀本部編成部長ヘルムート・シュティーフ少将
そして、実行犯に選定されたクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐!
クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐は、アフリカ戦線で左目・右腕・左手の指2本を失う大けがをし、ヒットラーへの抵抗を決意する。
狙うはワルキューレ作戦を発動し、戒厳令を敷き事実上のヒットラー一派の封じ込めを行うことであった。
作戦は様々な思惑のなか進められようとしている・・・・

合わせて読みたいMIHOシネマによる詳細あらすじ

映画情報&キャスト

『ワルキューレ』イメージ画像
youtube.com 公式予告編より

『ワルキューレ』 2008年 アメリカ
【原題】Valkyrie
【監督】ブライアン・シンガー
【脚本】クリストファー・マッカリー
    ネイサン・アレクサンダー
【製作】ブライアン・シンガー
    ギルバート・アドラー
    クリストファー・マッカリー
【製作総指揮】
    トム・クルーズ
    ポーラ・ワグナー
    クリス・リー
【音楽】ジョン・オットマン
【撮影】ニュートン・トーマス・シーゲル
【編集】ジョン・オットマン
【出演者】
クラウス・フォン・シュタウフェンベルク(トム・クルーズ)
 :7月20日ヒットラー暗殺事件の実行犯の一人
ヘニング・フォン・トレスコウ(ケネス・ブラナー)
 :7月20日ヒットラー暗殺事件の首謀者の一人
フリードリヒ・オルブリヒト(ビル・ナイ)
 :7月20日ヒットラー暗殺事件の首謀者の一人

映画感想・評価

0722事件 ヒトラー暗殺未遂

youtube.comより

映画『ワルキューレ』は実話を基に構成される事件で、第二次世界大戦のさなかに1944年7月20日に発生したアドルフ・ヒトラー暗殺未遂事件を映画化されています。

ナチとヒトラーの話題は、ドイツの中では非常にセンシティブな事案で、本映画も問題作となるはずでした。

事件の実行犯のトム・クルーズが演じるクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐はドイツ国内では英雄的な立場であったため、ヒットするのかと思いきや、意外に国内では受けが悪かったようです。

原因は、トム・クルーズ(後述します)

歴史スペクタルにふさわしい映画構成 

映画そのものは非常に重厚な作りと、事実関係をよく調査して構成されています。

脚本は脚色あるものの、映画セットにはこだわりベルリンの街中でどれも本物を使っています。ヒットラーの別送だけは既にないために、作り物として復元されています。

ブライアン・シンガー監督のこだわりが随所に現れています。トム・クルーズがプロデューサーとして参画しブライアン・シンガー監督との二人三脚で仕上げています。

二人のインタビューからも、思い入れがわかるほど、徹底して時代と本物を再現、服装へのこだわりが強く現れています。

全編英語ながらもドイツなまりを取り入れるなど、工夫も凝らしています。

豪華俳優陣によるサスペンス仕立て

歴史物ですから、最後のネタバレとかではなく事実としてわかっていることが多いです。

今回の映画では、反ヒットラー派の「黒いオーケストラグループ」に豪華な俳優陣をそろえています。
みんな射殺されちゃいますけどね。

ケネス・ブラナー、ビル・ナイなど単独で映画に出たら準主役級ばかりでそろえられています。

演技力が凄いから、どれも行き詰まる展開になります。

心臓をずっとわしづかみにされているような緊迫感がずーっと続きます。

ビル・ナイが半泣きしながら、作戦遂行か、停止か判断迷っているときなんかは息止まってました。。。

これは、トム・クルーズ相当頑張らないと、浮いちゃいますよね

トム・クルーズの想いが届かないアカデミー級評価

本作は、トム・クルーズ的には絶対アカデミー狙っていたと思います。

前述したように歴史事実のスペクタルを、豪華な俳優陣で間違いの無い映画構成と制作陣により全力で取りかかったものと思われます。

これで、アカデミー狙わないとどれで狙うといった感じです。

トム・クルーズの演技だって相当リキが入っていました。

監督だって、『ユージュアル・サスペクツ』のブライアン・シンガー監督ですよ!

ところが、『ワルキューレ』は無冠どころか、ノミネートすらされていません。

なんでだー

以下個人的な考察になります

  • トム・クルーズが出演したため、ドイツで嫌われたから
    (サイエントロジーに入信しているから 人間の精神性を高める宗教)
  • 反ヒットラーに俳優陣固めすぎ
  • 歴史的な失敗よりサスペンス色が強くなりすぎ
    (泥臭くない、なんかヒトラー勝てる気になっちゃう)
  • トム・クルーズの演技が上手いけど、MI(ミッションインポッシブル)を彷彿してしまう
  • 最後の展開が尻すぼみしすぎ(サスペンスで前半盛り立てちゃうから)

トム・クルーズって、これで取れないとしばらくチャンスないかもしれませんね。
『7月4日に生まれて』『マグノリア』『ザ・エージェント』など、代表作で幾度となくチャンスがあり、本作でも真面目に作品に取り組んだのに。

トム・クルーズが製作総指揮をせずに、いち俳優として入ればチャンス絶対あったはずです!

よって力の入れすぎが本映画に影響を及ぼしすぎて、

普段のトムになっちゃったのが敗因だと思います。

合わせて読みたい先制映画『1917 命をかけた伝令』

映画の感想まとめ

並外れたスケールの大きさ、それはよくわかります。

ものすごく、映画自体も面白いし、楽しめました。

エンターテイメント性が強すぎたんですね。

これがなければ、アカデミーノミネートはあったとおもいます。

戦争映画が好きで、史実をスリリングに見たい人には最高の映画だと思います。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       4
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 4