『キングダム/見えざる敵』骨太の実際のテロ事件を題材にした深いテーマ性が良い:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
映画『キングダム/見えざる敵』は2007年に公開された実在の事件を題材とした、サスペンスアクション映画！中東の混沌とした雰囲気の中で行われたテロ事件を生々しいタッチで描き、骨太なストーリーに仕上がっており政治やテロの背景までも考えさせられる
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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む
梅雨も終わり、あつーい日差しが照り付けてくる。仕事はそこそこ忙しいが、夏休みだというのに基本外出はできない状態・・・いまだに緊急事態宣言が解けない今日この頃は、家でうだうだしながら永遠と映画を見続ける日々が続いている。
そんな中、最近ハマっているのが実在の事件を題材にした映画シリーズ
韓国映画では結構取り上げられやすい題材なのだが、代表的なものであれば『殺人の追憶』、『ハンゴンジュ』などの映画があるのでないだろうか。また、欧州では、ぶっちぎりで影響受けたのは以前紹介した『ウトヤ島 7月22日』実際にあったテロ事件の経緯を描いた映画である。
そんな中で今回ご紹介したいのは『キングダム 見えない敵』！
これは2003年に起きたリヤド居住区爆破事件を題材に製作された映画である。
早速あらすじに行ってみよう。
サウジアラビアの首都リヤドで、テロ組織による民間人の無差別テロが行われる。無差別テロである一方で、米国の石油会社に勤める多くの米国人が犠牲なり、さらには犠牲者の中にFBIの捜査員も含まれていたことから、FBI捜査官のロナウドは事件の捜査に着手する。政治的な問題もあり、限られた時間の中で制限付きの捜査しか行えないロナウド達だったが、彼らは果たしてテロリストの首謀者のところに辿り着くことができるのか・・・
ストーリー自体は非常にわかりやすい一方で、従来の映画とは異なり捜査官達が政治的な背景から捜査を阻害される描写が多いことが、他のサスペンス映画と異なる点なのではないだろうか。
従来のハリウッド映画だったら政治家の思惑とか国際情勢とか完全に度外視して『ワイルドスピード』のホブス捜査官みたいなゴリゴリの武闘派を送り込んじゃうんもんね。
現地の情勢とか知ったこっちゃないぜ！という感じでゴリゴリに捜査を行い、圧倒的な武力行使(しかも銃火器ではなく肉弾戦！）を行って犯人逮捕に漕ぎ着けるというのが一般的だ。
しかも今回主役のロナウド捜査官を演じるのはジェミー・フォックスであったことから、もうイケイケどんどんな映画なんだと思っていた。
でも今回は政治的な背景から色々苦労しながら捜査を進める捜査官の役を演じていてすごい落ち着いてるなぁと思った次第だ。
余談だけど個人的には、ジェミー・フォックスは演技の上手い・下手の振れ幅がめっちゃあって、なんだか単純に”すげー奴だぜ”とっつきにくい印象あり。
映画『Ray』でレイ・チャールズとかを演じたかと思えば、スパイダーマンでヴィランやっちゃうし、Netflix映画『プロジェクト・パワー』にも出始めるし、『ドリーム・ガール』では極悪非道なくず的なやつも演じるし。。好き嫌い激しいかなぁ・・
脱線しすぎました・・
まぁ基本は地道な捜査に焦点が当てられているので、ワイスピ的なガンガン行こうぜという演出はあまりない。火薬でド派手なアクションとかもなく、淡々と物語は展開していく感じだ。実在の事件を題材にした映画なので、そこら辺は当然なのかも知れないが・・・
一方で作品後半では、テロリストによる爆弾犯の見分け方(爆弾犯は常に爆弾を取り扱っており、爆弾を取り扱っていく中で体のどこかに怪我をしている。）といった内容であったりと深いなぁと感じる点も多い映画だと思う。
個人的には、作品としてはロナウド捜査官達が正義であり、テロリストが悪として描かれている一方で、殺されたテロリスト達にも信念というか正義があり、捜査官に仲間が殺されれば復讐の連鎖が続いていくというメッセージが深いと思った次第だ。
総じて言えば、サスペンスが好きな人も楽しめる映画。
火薬シーンが盛りだくさんというわけではないのでアクション映画が好き！という人には物足りないかも知れないが、作品には深いメッセージ性が含まれているので退屈はしない映画だと思う。
まあ、どうでもいいことだが共演したジェニファー・ガーナーは、ドラマ『エイリアス』で一世を風靡して、めっちゃ好きな女優だ。
あの独特の唇はキュートすぎる、なんとも言えない魅力がある
映画を見て知って欲しいのだが、FBI捜査官達は正義のための調査を行うためにテロリストの一掃を誓う言葉を吐く一方で、テロリストサイドもFBI捜査官達と同様に自分たちの信念を全うするために同じ台詞を口にしているのはコインの面裏を見ているようだなぁと思った今日この頃。
― hogeru －
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