『タイムマシン』人生の教訓と親殺しのパラドックス!深いテーマの古典SF映画:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『タイムマシン』は2002年のアメリカで公開されたSF映画。ガイ・ピアースが主演を務め、SFの神様で古典的作品、H.G.ウェルズの小説『タイム・マシン』を原作とした映画。大学教授のアレキサンダーは恋人のエマを失い、四年の時をかけてタイムマシーンを作るが・・・
タイムマシン
なんて、魅惑的な言葉なんでしょう。誰もがキーワードを聞いただけで、
過去に言って何が起こったのか事実を見聞きしたり、未来がどうなっているのかワクワクしながら考えられる、そんな言葉です。
空想科学、いわゆるSFに与えられた特権中の特権で、絶対登場するのがタイムリープとかタイムマシン
個人的にも、映画・アニメでこのテーマが出てくるとめっちゃワクワクしますね。はい
そんな、タイムマシンですが、その概念と言葉を一般的にメジャーにしたのが、SFの神様的な「SFの父」と呼ばれ、ジュール・ベルヌに匹敵すると言われる、H.G.ウェルズの小説『タイムマシン』
そして、本作は、1959年にアメリカで製作された『タイム・マシン 80万年後の世界へ』のリメイク作品ともなります。
っまあ、今から考えるともうかなり古い作品になりますが特殊効果やVFXが一般化した映像技術が発達した後のSF映画、否が応でも期待は高まります。
そして、主演はガイ・ピアース
個人的には、人生を教えてくれている映画のようでめっちゃおすすめです
☆4のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
1890年代のニューヨークで大学教授のアレキサンダーは公私ともに充実し、恋人と幸せな日々を送っていた。
そんなある時、恋人のエマにプロポーズし、人生のまさに頂点!その直後にエマは強盗に襲われ、永遠に帰らぬ人となってしまう。
エマを何とかして取り返したい、もう一度会いたいと願っていたアレキサンダーは四年の歳月を掛け、自作でタイムマシーンを作りあげた。
そして、エマを救おうと過去に戻るが、過去の行動を変え、事故を阻止しようとするが何度戻っても、彼女の死を回避することが出来なかった。時間を遡っても、過去は変えられないと分かったアレキサンダーはその答えを探しに、未来に向かうが・・・
映画情報&キャスト
『タイムマシーン』2002年 アメリカ
【監督】サイモン・ウェルズ
ゴア・ヴァービンスキー
【脚本】ジョン・ローガン
【音楽】クラウス・バデルト
【撮影】ドナルド・マカルパイン
【出演】
アレクサンダー・ハーデゲン(ガイ・ピアース)
:大学教授で、恋人のエマを失う。
エマ(シエンナ・ギロリー)
:アレキサンダーの恋人。強盗に襲われ、プロポーズの日に亡くなってしまう。
ウォチット夫人(フィリーダ・ロウ)
:アレキサンダーの家政婦。
デイビッド・フィルビー博士(マーク・アディ)
:アレキサンダーの親友。
ボックス(オーランド・ジョーンズ)
:ニューヨークの私立図書館にいる案内装置。
マーラ(サマンサ・マンバ)
:ケイレンの姉。
ケイレン(オメーロ・マンバ)
:マーラの弟。
超感想中心の評価考察・レビュー
主人公のエマへの愛
エマが冒頭で亡くなってからというもの、アレキサンダーは、エマをどうにかして取り戻そうと、過去に戻る為にタイムマシーンを作ります。
この執念がすごい、わかるけどね。
それまで、4年の歳月をかけてタイムマシンを完成させるのですよ
これは、4年って一心不乱に何か物事を成せば、他に色々なこともできただろうに、やっぱり恋人を取り戻して、この4年をチャラにしてでも恋人との愛ある生活をただただ夢見て。
まあ、孫だけ愛されているエマは、ある意味かなり幸せなわけで。
過去に戻って、エマを取り戻そうと過去の要因や因子を何度取り除いても、結局はエマは結局事故により、亡くなってしまいます。
ちなみにエマ役のシエンナ・ギロリーは、『バイオハザードⅡ』のクリソツだったジルね!
おっと、脱線
この時の、アレキサンダーの心中はもう正常じゃないよね。
4年かけて、タイムマシン作成が成功して、最後の最後につじつまが合わない・・
それでも、アレキサンダーはめげずに過去ではなく、未来に答えがあると信じて、未来へ向かう
現にエマはすごく美しいですが、過去へ行ったり、未来に行ったり、行動力が半端ないアレキサンダーにただただ頭が下がる。
でも、この”愛”が全てへの布石であり伏線なんですよねー
親殺しのパラドックス・祖父殺しのパラドックス
親殺しのパラドックス、それは
タイムマシンものの映画や物理学的には、よく言われていることですが、
「過去に戻って自分の存在を作り出した親や祖父を殺してしまうと、
自分はその瞬間に存在しなくなるのか?」
ってことです
本作は、その本家本元
それを、”愛”の力で、ぐっと視聴者の心を引き込み、わからせてくれます
エマを救おうとするアレキサンダーは、過去を変えようとし続けていますが、エマは死から逃れることは出来ませんでした。それは、エマの死はもう決められたことだったから!
エマの死が、アレキサンダーにタイムマシンを作らせた原動力だから
エマの死が無ければ、アレキサンダーはタイムマシンを作ろうとさえ考えなかった
よって、”歴史”はタイムマシンに乗って過去に行ったアレキサンダーがいる時点で、エマの死からは逃れられないそういうことです。
親父殺し、祖父殺しのパラドックスと言われる現象ですね。
古くからよく言われています、事実は誰もタイムスリップできていないからわからんけど(^^♪
量子論的には、多次元的に新たな次元が作られるって説もあるようですな
まあ、よくタイムスリップものの作品にありがちなことですが、事実を変えてしまうと、未来を変わってしまいます。なので、本作でもエマの死は普遍なのです。
そのために、エマの死を超えて未来に生きろ!
というメッセージが込められています
ガイ・ピアース:アレキサンダーのねじれた純愛
ガイ・ピアースはこういう、ねじた性格のキャラクターを本当にまっすぐに演じてくれます
映画もいい映画が多いです『メメント』での、長期記憶障害のねじ曲がった男、『L.A.コンフィデンシャル』での屈折した自分だけの正義感を持った警察官とかね。
純朴そうな演技と顔で、まっすぐな性格で、多少の社会通念的におかしなこともガイ・ピアースが演じると正義に見えてしまうんですよね。
まっとうに考えて、4年も何も振り返らないでタイムマシン作成に全生命力をかけるって、純愛ではあるけどねじ曲がってるよね。
タイムスリップものの映画のおすすめ
本作もタイムスリップものではありますが、他にもたくさんのタイムスリップの映画が沢山あります。
こちらで少し紹介していきたいと思います。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
誰もが知っている王道の作品です。
ドク・ブラウンが造り上げたデロリアンのタイムマシンで1タイムトラベルしてしまったティーンエイジャーのマーティ・マクフライの話です。
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』
こちらはタイムトラベルの恋愛版です。
21歳を迎えたティム・レイクは、自分にタイムトラベル能力があることを知り、タイムトラベルを繰り返すという話です。
変わったところでは、『月影の下で』とNetflixの中でも秀逸なSF映画もあります
他にも様々なタイムスリップものがあります。
是非、こちらも併せてご覧ください。
まあ、個人的には
ドラえもんの、「おばあちゃんのおもいで」に勝る、感動ものはないですけどね
映画の感想まとめ
総じて、お勧め
の一言ですね。
本作は主人公の恋人に対する愛が純粋、そして人間の人生の教訓を教えてくれる貴重な作品
流れ落ちた水は2度とコップには戻らない。
因果応報、いやこれはちょっと違うか。
いずれにしても、今の自分を構成している、性格・状況・境遇には理(ことわり)があって、それなくして今の自分や周囲の人は無い、ってことを真正面からわからせてくれます。
単なるSFエンターテインメント作品と思うなかれ。
映画的に言うと、正直よくわからないところも多々ある。それもそのはず、映画的には素人のH.G.ウェルズの曾孫が映画監督なわけで、こだわりポイントはおそらく小説の流れ、そのものであり、演出ではなかったはずだ。
ただ、そんな中でも、原点小説にこだわったのには意味がある。
H.G.ウェルズ系の映画で、タイムスリップは、亜流ですがマルコム・マクダウェル主演の『タイム・アフター・タイム』が一択だったのが、本作で枠が広がりましたわ
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