『仄暗い水の底から』黒木瞳だからこそホラーが引き立つ!ザ怪演:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
映画『仄暗い水の底から』2002年のジャパニーズホラーを代表する鈴木光司原作、中田秀夫監督のタッグによる”リング”コンビからのクラシックホラー!一つ格上のホラーをどうぞ!
[showTable]映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む
いい意味で非常にぶっ飛んだホラー映画を見たせいで(某こどもつかいですよ・・・)自分の中で意味不明なホラー熱が入ってしまった。
しかし今回は前回と同じ失敗を繰り返したくないという意識から、自身を持っておすすめ出来る作品をと考え、映画に加えてきちんと、あらすじとかをしっかり読んで良質な映画を探してしまった。ブログネタだから何でもいいだろうと言われれば、それまでだけども、やっぱり自分が見て面白い映画の方が熱が入る。
良質ホラーを求める体質になっていることだしね。そこで、今回紹介しようと思っている【仄暗い水の底から】に辿り着くまでになかなか時間がかかってしまう。
がしかし、まず、マジでタイトルが読めない!
ほらぐらい、堀が深い・・、ほらくらい、
どれもぶぶー
”ほのぐらい”です。学が出てしまった。。。
話を元に戻すと、主演:黒木瞳という、え!?ホラーとか出演されるんですか!?という方が出ている。まあこのアシンメトリー的なキャスティングは、一抹の不安はあったが、これがなかなかというか結構ガッツリ怖かった。やはり、元宝塚歌劇団所属だったこともあり演技力抜群で、さすが、『失楽園』女優!
最優秀主演女優賞を受賞したこともある女優さんだと思わざるを得ない。
・・・というわけで早速あらすじを説明しよう。
夫との離婚調停中の淑美は、子供の親権を取得するため安定した生活をしていることをアピールし、裁判を有利に行うために娘の郁子ととあるマンションに引っ越してきた。
しかし、引っ越した先のマンションでの不可解な現象に淑美は悩まされる。水漏れや水の異物混入、足音や人の気配を感じるなと様々で、自分にだけ問題が起こる分には我慢をしていたが、次第に怪現象の魔の手は最愛の娘である郁子にも影響を与え始める。淑美は不可解な現象の原因が昔マンションに住んでいた奈津子という少女であることを突き止めるのだが・・・
これですよこれ!これこそまさにジャパニーズホラー!
オープニングからなんかどよんとした雰囲気で、終始曇り空なの?というくらい映像が暗い。しかも引っ越し先のマンションもまぁーなんか初回に部屋入った瞬間からやばい匂いがぷんぷんするわけですよ・・・
そして一番好きなのが随所随所のビビりシーン。映像と音楽の組み合わせによる恐怖心を煽る感じ。個人的には郁子が幼稚園で奈津子の亡霊に襲われるシーン(夏のはずなのにジトジトとゾッとする感じを出せるのはすごい!)、淑美の飲もうとした水に髪の毛が入るシーン、郁子が風呂場で奈津子に襲われるシーンなどなどもうまさに見どころ盛りだくさん!
前半はじっとり攻めてくるけど後半は怒涛のラッシュをかけてくる感じが素晴らしい!思わずうわっと叫んでしまう恐怖の畳み掛け。
奈津子について説明すると、昔マンションに住んでいて父親の帰りを待っていた奈津子は、誤ってマンションの屋上にある点検中だった貯水槽に落ちて死んでしまった。奈津子は郁子と同じ幼稚園に通っていたことや母親に捨てられたことにより母親に対する執着が強く、奈津子の幽霊が母親を追い求めて出てきて淑美たちにまとわりついていたという話だ。
ちょっとかわいそうだなと思う反面、後半の恐怖ラッシュを見ると、奈津子に対する同情心は微塵もなくなる。母親替わりとしてそばに置いておきたいという強い執念を感じ、たまたま引っ越してきた淑美たちが可哀想になるほどだ。もしかしたら離婚というストレスで不安定になった精神状態だったこともありより強く奈津子を引き寄せてしまったのかなとも思えるが。どっちにしろ怖いことには変わりはない!
総じて言えば、本作は素晴らしいホラー映画。黒木瞳もそうだが、郁子役の女の子の演技も文句なしと言えるだろう。また、ここでは触れていないが、奈津子VS淑美のラストシーン(特にエレベーター)は必ず見て欲しいし(バーン!っていう怖さと、え・・・?っていう怖さのダブルパンチ!)、エピローグのも秀逸だ。
個人的感想として、今回マンションが舞台になっているが日本や海外にも事故物件のような建物が少なからず存在しているのかなと思った。もちろん、本当に事件に巻き込まれたりする場合もあれば自然に…ということもあるだろう。映画『事故物件 怖い間取り』もあながちリアル!どんな形であれ亡くなった人がいると事故物件となってしまうのが現実だと言える。私がマンションやアパートを借りる時は、不動産屋に問い詰めて何も無いかどうか確認したいと思う。
話を戻して…。
撮影技術など、全ての技術が今の方が発展しているにもかかわらず、最近のホラーはこれこそ怖い映画!というものがないなぁと考えると、技術の限界を発想なりでカバーしようとしていたという背景があるのかなぁと考える今日この頃。ちなみに、仄暗い水の底からは小説もベースになってるので気になったらそっちも見てほしい。
― hogeru -
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