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『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』個性的な愛人たち太宰風のエッジの利いた別れ方:動画配信・映画感想あらすじ考察

2021-04-01

映画『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』は2020年公開のコメディー映画です。文芸雑誌の編集長の田島周ニは何人もの愛人と別れるために、偶然出会ったキヌ子に女房のふりをしてくれと頼む。

大泉洋と小池栄子が太宰治の「グッドバイ」を喜劇映画として実写化!

豪華なキャストでかなり面白そうな予感です!

絶対、大泉洋がおいしい感じの演技すること間違いなしの期待作です

太宰治のグッドバイをどんなふうにアレンジしているのか気になりますよね。

おすすめの作品です!

4のおすすめ(5点満点)

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

文芸雑誌の編集長の田島周ニは優柔不断であるが、何故か女性に好かれる難儀なたち
そのめに、何人もの愛人たちがいた。
その性格がゆえ、別れることもできずに困っている

ある時、田島は金にがめつい女のキヌ子に出会った。一計を講じ、彼女に女房のふりをして別れる手伝いをして欲しいと頼み込むことから、物語は金のための夫婦と別れたい男として始まるが・・・

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映画情報&キャスト

『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』 2020年 日本

【監督】成島出
【脚本】奥寺佐渡子
【原作】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【音楽】安川午朗
【撮影】相馬大輔
【出演者】
田島周二(大泉洋)
:文芸雑誌の編集長。優柔不断で愛人が何人もいる。
永井キヌ子(小池栄子)
:金にがめつく、田島の妻のふりをして愛人たちを騙す。
大櫛加代(水川あさみ)
:田島の愛人で、女医。
水原ケイ子(橋本愛)
:田島の愛人で、画家。
青木保子(緒川たまき)
:田島の愛人で、花屋。
田島静江(木村多江)
:田島の本妻。田島に愛想を尽かし、別れたいと言い出す。
水原健一(皆川猿時)
:ケイ子の兄。のちに保子と結婚することに。
清川伸彦(濱田岳)
:田島の部下。
漆山連行(松重豊)
:田島の友人で相談相手。

超感想中心の評価考察・レビュー

太宰治のグッドバイとは?

本作は、太宰治の未完の小説「グッド・バイ」が原作となっています。

「グッド・バイ」は太宰治の遺書とも言われています。

その理由としては、最後まで書き終わらないままに自殺してしまったからだと思われおり、この「グッド・バイ」というタイトル自体も読者たちに向けての別れだったのかもしれません。

もし、未完ではなくちゃんと太宰が書き終えていたら、どんな結末になっていたでしょうか?

「グッド・バイ」は新聞に連載されていたもので、登場人物自体も4人しか登場しないまま終わっています。

この時に、太宰は当時このように語っていたと言います。

「愛人が次々とグッドバイするが、最後は自分が妻に捨てられてしまう」という話にしたいと。

私達は結局、残念ながら太宰が書いた結末を読むことはありませんでしたが、
もし彼が生きていたらどんな結末を書いていたのか、ぜひ読みたかったですよね。

個性豊かな愛人たち

原作では先ほども述べたように登場人物は四人しか存在していません。

しかし、本作では驚くほど個性豊かな愛人たちが登場します。

まず、一人目は緒川たまきさん演じる青木保子です。
彼女は花屋の店員で、戦争で未亡人。とても儚げな女性です。
田島に振られてしまっただけで何度も自殺を繰り返します。それだけ彼に依存していた人物なのかもしれませんね。

しかし、田島に振られたことがきっかけで、水原健一という励ましてくれた男と結婚することに。
田島と結ばれるよりよっぽど幸せだったかもしれません

二人目は橋本愛さん演じる水原ケイ子です。
彼女は挿絵画家で、愛人たちの中でも一番若い女性です。
若いからこそ少し上の男性に惹かれてしまったのかもしれませんね。

三人目は水川あさみさん演じる大櫛加代です。
彼女はクールな女医で、キヌ子が偽物の妻であると見抜く人物です。
彼女はそこまで田島に執着がなく、今の愛人という形がちょうどいいというタイプの女性。
医者という自立した生き方をしている彼女だからこその考え方で、とてもカッコいいですよね。

そして、愛人ではありませんが忘れてはいけないのが、本妻の木村多江さん演じる田島静江
やはり本妻というのはどんな愛人にもかないません。彼女は凛としていて、自分の芯を持って強く生きている雰囲気がとても伝わってきます。やはり母は強し!の一言に尽きます。

また、この作品のヒロインである小池栄子さん演じる永井キヌ子。
普段の彼女は泥だらけになりながら商売をしていますが、出かけるときはおめかしをして化粧をして別人のように着飾り、田島の偽の妻を演じていきます。
しかし、声が特徴的なダミ声で、それがだんだんツボになってきます。
特に「田島の妻でございます」と愛人たちに言う声が面白くて、クスッと毎回笑ってしまいますよね。

本作に登場する女性たちは、本当に個性豊かな人物ばかりです。
どの女性がタイプ?もしくは私はこのタイプに当てはまると考えながら見るのも面白いかもしれません。

ケラリーノ・サンドロヴィッチについて

本作はケラリーノ・サンドロヴィッチさんが太宰治の「グッド・バイ」を元に書いた脚本で、舞台で上演していたものを映画化したものです。

ケラリーノ・サンドロヴィッチさんとはどんな人物か、少しここで紹介していきたいと思います。

ケラリーノ・サンドロヴィッチさんは劇作家で演出家、また劇団「ナイロン100℃」の主宰でもあります。
そして、本作にも登場している緒川たまきさんと結婚なさっています。

本作の「グッドバイ」以外にも沢山の舞台演出や脚本を手掛け、代表作としては「フローズン・ビーチ」「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」「キネマと恋人」など多数の作品があります。

本作の映画と一緒に、舞台版も見てみると違いもあったりして面白いです

大泉洋について

本作の主役、田島を演じた大泉洋さんがコミカルで、愛らしくて何よりも印象的でしたよね。
彼はTEAM NACSの所属の俳優さんで、「水曜どうでしょう」という北海道のローカル番組で有名ですよね。

彼が主演した作品には、本作以外にもいい作品が沢山あります。
例えば「探偵はBARにいる」では風変わりな探偵、芸人の劇団ひとりさんが書いた小説を原作にした「青天の霹靂」では売れないマジシャン。また、「恋は雨上がりのように」では冴えないコンビニ店長、「こんな夜更けにバナナかよ」では筋ジストロフィーを抱えた自由な男性。

本当に沢山の人物を演じていますが、彼の特徴として言えるのは、どの人物もおしゃべりだけど温かくて、愛らしくて憎めない。そんな風に感じます。
それは彼の人格なのかもしれません。これからもどんな人物を演じてくれるのか、とても楽しみです!

映画の感想まとめ

本作は、太宰治の「グッド・バイ」が原作という事で、どんな作品になるのか凄く気になっている方も沢山いらっしゃると思います。
是非、そんな方におすすめです!

太宰治がこんな結末を書いたのか?と言われると疑問ではありますが、クスッと笑える部分が沢山あり、気軽にみられる作品です。

是非、コメディーが好きな方は是非!