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『月影の下で』Netflix配信 9年毎に発生する奇怪な殺人事件!ネタバレありのあらすじ:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-03-06

『月影の下で』はフィラデルフィア警察の警察官トーマスが遭遇した奇々怪々な殺人事件、被害者は体中から血を流し脳みそが溶けて死亡し同時刻に異なる場所で死亡する。しかも殺人事件は9年毎に同じ犯人によるもので犯人は青いパーカーの女!9年に一度の謎めいた無関経連続殺人犯を捕まえることが出来るか、トーマスは9年毎に追い真相に近づいていく・・・

2019年 Netflix配給配信の、ボイド・ホルブルック主演のSFサスペンス映画です。

映画のトレイラーから期待して、どきどきしてみました。

あたりです。

めっちゃ面白かったです。

ウンチクは考えない、ニュートラルな気持ちで素直に見ましょう

さすれば、超絶面白いですアイデアよし、のSFサスペンス映画です。

それでは、以下見ていきましょう

『月影の下で』イメージ画像
Netflix公式 より

あらすじ 超ネタバレ

1988年
フィラデルフィアの一角で、何故の殺人事件が複数兼同時に発生した。被害者同士は何の関係もない場所で、同時に血を流し脳みそが溶けて身体の外に異臭を放ちながら、流れでるのだ。
フィラデルフィアPDの警察官のトーマスは、偶然犯人らしき青いパーカーを着た黒人の女性を追走するが、地下鉄構内で捕まえた瞬間にもみ合いになり逆に自分の手錠で椅子に繋がれてしまう。彼女の武器らしき刺し道具をスリ取ったトーマスは、青いパーカーの女にそれで刺すと彼女は慌てた拍子にそのまま通過電車にひかれてしまう!
トーマスの最愛の妻の出産に立ち会えず、彼女はそのまま生まれた女の子を残し死んでしまう。
犯人のバラバラになった手からは、トーマスの撃った銃の弾が発見されるが、トーマスは犯人に発砲していない。
謎を残し事件は置き去りにされる。

1997年
トーマスは警察になっていた。
9年前と同じように殺人事件が始まった、トーマスは捜査を続けるうちにおかしな事柄を発見する。
9年前の証拠品から、1996年製造の部品を発見する(当時から見ると未来製)
犯人を追い詰めると9年前に死んだはずの青いパーカーの女だった、相棒のマドックスを殺され、今度は逃げられてしまう。

2006年
トーマスは私立探偵になっていた。娘は既に大きく成長し父親の9年殺人にかける執念についていけてなかった。
9年たった今、また殺人事件が始まる。
今度のトーマスは犯人を追い詰め、彼女の手に負傷を負わせる。
カーチェイスの末、追い詰めるた洞窟の奥で彼女はカプセル上のモノに入って行った。青白く光り、そのカプセルは消えて、後には何も残らなかった。

2015年
トーマスは、カプセルの消えた場所で見張っていた
そこに現れた、青いパーカーの女は、娘が持っていたブレスレットを持っていて、母親からの贈り物だという。
トーマスのことをグランドファザーと呼ぶ、女は自分の孫娘だったのだ。
未来では、片道通行のタイムスリップが確立し世界に影響を与える大戦争を回避するために、その思想に関わる人間を消すために彼女は片道切符に志願したのだ。
トーマスは自分の孫娘を抱きながら、いつか彼女を死の旅へ送り出すことの意味を考え続けるのだった。。

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映画情報&キャスト

『月影の下で』 2019年 アメリカ
【原題】In the Shadow of the Moon
【監督】ジム・ミックル
【脚本】ジェフリー・トック
    グレゴリー・ワイドマン
【配給配信】Netflix
【製作】ジム・ミックル
    ライアン・カヒリ
    ブライアン・カヴァナー=ジョーンズ
    ベン・ピュー
    リンダ・モラン
【製作総指揮】
    アーロン・バーネット
    ジョシュア・ホースフィールド
【音楽】ジェフ・グレイス
【撮影】デヴィッド・ランゼンバーグ
【編集】マイケル・バーレンバウム
【出演者】
トーマス・ロックハート(ボイド・ホルブルック)
 :警官、9年毎に起こる殺人事件にのめり込む
リア(謎の女)(クレオパトラ・コールマン)
 :9年毎に謎の殺人を繰り返す
マドックス(ボキーム・ウッドバイン)
 :トーマスの相棒

超感想中心評価

Netflix公式 Copyright(c) youtube.com

不確定な未来への逆スリップ

最初にこの映画を見て、頭をよぎったのが

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ターミネーター』『マイノリティー・レポート』等です。

ただ、そのどれでもない要素を持っています。

過去を変えるのか、未来を変えるのか、知っている未来に向かって何をするのかではなく、未来の自分とかかわった犯人を過去から追い詰めていくのです。

新しいタイムスリップものと定義していいと思います。

犯人は未来から、順に過去に遡ってくる。自分は通常の時間の流れで未来に向かって犯人を追い詰めていく!ここで、すでにパラドックスあるのですが、気にしない!

この矛盾点が面白いんです。

途中から映画としては、種やネタバレは完全にしているんですけど、それでも面白く見られます。

プロットとして主人公トーマスの視点に立った情報しか視聴者側に入ってこないので、”謎”は残るんですね。

ですので、その謎を想像しながら楽しむことができます。

黒人の女性ってのがね、トーマスの子孫ってのにピンとこなかったけど、最後に娘の出産シーンでちゃんと娘婿は黒人男性でした。!

細かい、タイムパラドックスとかは考え始めると、この手の映画は途端に面白くなくなるので素直にニュートラルな気持ちで見ましょう。

何故9年毎ってのも、良いんです月の満ち引きが関係しているとだけ覚えておいて下さい。

合わせて読みたい『アバウト・タイム』
およそタイムスリップものと思えない時間を考えるにはうってつけ

怪しい未来からの殺人スイッチ

本当に科学的なことは、全くわかりませんが

正確に言うと、9年毎に現れる青いパーカーの女は殺人は犯していません。

何故かって言うと、彼女は同位体(うーん、おそらく放射線のたぐい)を注射しているだけです。その注射に同位体を流し込まれた被害者は未来から監視される事が可能になり、その対処を時を超えて(未来から)間違いようもなく、スイッチ一つで、脳みそトロトロの血だらけで殺すことが可能なんです。

まったく関係ないのですが、映画『運命のボタン』を思い出しました、謎のボタンを押すと自分の知らない世界のどこかの誰かが死ぬって、やつです。系統は違いますが未来からスイッチを押す人たちは自分に関係のない過去の人物を殺せるというものなので、似たような心境になるんじゃあないかなぁと。

そもそもこういう不特定とはいえ自分に関係ない人の痛みは、人間はなかなかわからないもの。そこを隔てて自分の事とする倫理観も過去の人物なら、まったく意識せずに普通なら押せちゃいますよね。

でも、この被害者達は思想犯として未来から裁かれる、今は罪無き人達です。この辺の倫理観とかも未来ではいっぱい話し合われてきたことでしょう。

ヒットラーとかムッソリーニとかレーニンとか毛沢東とか歴史的大虐殺をした人達を未来の歴史観に従って、

彼らが生まれた瞬間に殺すか、彼らの親を殺すかの相談をして、

やろうぜ!って決めたようなものですね。

主人公の変化がいい!

この映画の良いところは、主人公のトーマス(ボイド・ホルブルック )が、実にどんどん老けていくんですよ。

これが、良い具合にしょぼくれていくので好感が持てます。

彼が本作品の撮影時に、38歳ですから、25歳から36年間殺人事件を追ったとして、1997年の2回目の9年殺人の時が実年齢に一番近い感じですね。

最後の2015年の時には、すっかり老いてしまって髪の毛も薄くなります。

主人公がここまで老けるってのはある意味すがすがしいです。

しかし、36年間も一つの殺人事件にのめり込むモチベーションって凄いですよね。

でも蓋を開けてみたら孫娘を捕まえるか、これ以上殺人事件を起こさせないために始末するつもりで追っていたのですから、せちがないですねー

主演のボイド・ホルブルックは、若手ですが演技派だと思っています。

本作はでは主演でしたが過去に、『ラン・オールナイト』でリーアム・ニーソンと対決するくそ生意気な小僧っこを演じたり、『誘拐の掟』で薬中のなさけなーい男を演じています。あれ?両方リーアム・ニーソンですね、これは偶然だと思います。

他にも『ゴーン・ガール』で同じくチンピラのようなジェフなど、そこそこ話題作に出演しています。

海外の評価 2020/03時点

評価は、いけてないですね。批評家からはそこ良い点数ですが、一般視聴者からは悪いです。

なんでだー、”ほげる”は面白かったけどなー。

これってきっと、感情移入できるか出来ないか、わかるかわからないかって事で判断されてますね。

imdbイメージ画像
Metascore
(批評家)
48
User rating6.2/10
ROTTENTOMATOイメージ画像
TOMATOMETTER
(批評家)
59
Audience37

映画の感想まとめ

海外批評家サイトでは、はずれです。

そんなの気にしちゃ駄目。

面白かったですから。“ほげる”的には、全然おすすめ

SFを純粋に見て楽しめて、小さい矛盾やパラドックスに気にならない、準エセSFマニア(私くらいの)人には、とってもおすすめの映画となります。

まずは、御賞味あれ!

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       3
 ストーリー構成    4
 初見で読み取れない謎 4