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『ゴーン・ガール』妻の残した物は殺人容疑だった 評価・ネタバレ:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-01-23

結婚五年目を迎えるニックとエイミー夫妻。エイミーは児童キャラクターのアメイジング・エイミーのモデルの超有名女性。ニックが家に帰るとエイミーが事件に巻き込まれた跡を残し失踪していた。世間・マスコミから注目される中ニックがエイミーの失踪に関わっている証拠が続々と出てくる。。。

2転3転と展開が変わっていく謎解き同時並行のサスペンス
デビット・フィンチャーが仕掛けた、超おすすめの一本です。

あらすじ

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結婚五年目の朝、ニックは妻のエイミーと離婚の決意をする。
夫婦は刺激的な出会いから恋人同士になり結婚し、毎年二人で結婚記念日を宝探しをして盛り上げていた。子供のほしいタイミングやニックの失業や財産問題もあり次第に二人の関係はぎくしゃくしていた。ニックが決意を胸に家に戻ると家のリビングには争った跡がありエイミーは忽然と失踪していた。警察の捜査が進む中、世間とマスコミは児童キャラクターのアメイジング・エイミーのモデルである有名人のエイミーに注目が集まり、連日報道が過熱していく。そんななか捜査線上にはエイミーが失踪ではなく殺人事件の疑惑がとりざたされるようになる。ニックに不利な証拠が次々と見つかっていく。

ハイウェイで車を走らせるエイミー、化粧や服装雰囲気を変えて逃走している。失踪は結婚生活に愛想をつかしたエイミーが自分の偽装殺害を装い、ニックを殺人の容疑で逮捕させるために仕組んだ罠だったのだ。。。。

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映画情報&キャスト

『ゴーン・ガール』 2012年 アメリカ
GONE GIRL
監督     デヴィッド・フィンチャー
脚本     ギリアン・フリン
原作     ギリアン・フリン
製作     レスリー・ディクソン
       ブルナ・パパンドレア
       リース・ウィザースプーン
       セアン・チャフィン
出演者
ニック・ダン  ベン・アフレック
エイミー    ロザムンド・パイク
デジー・コリングス
        ニール・パトリック・ハリス
タナー・ボルト タイラー・ペリー
マーゴ・ダン  キャリー・クーン
ロンダ・ボニー刑事
        キム・ディケンズ

ネタバレ同時進行タイプのサスペンス

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デビッド・フィンチャー監督ここに究めり

『ゴーン・ガール』は、デビッド・フィンチャー監督の渾身の人間ドラマ型のサスペンス。それまでのデビッド・フィンチャー監督の映像美や暗がりから、いつの間にか心臓をつかまれているような緊迫感はありませんが次々と浴びせられる濃厚なストーリーで没入感たっぷりです。

展開の速さと、ニック側の視点とエイミー側の視点で同時進行していくストーリー展開がとにかく秀逸です。

映画を見ていると、まるで加熱するマスコミをみていり視聴者のような視点に立たされていることに気が付きます。種明かしされながら進んいるので、逆からの視点になりますが、最初はニックを応援し、エイミー頑張れと変わり、エイミーが悪女に変わり最後はコメディー要素が入り笑うしかなし、”結局夫婦続けるんかい”と言った感じでユーモラスたっぷりになります。

じっくりと作りこまれていて、各シーンは平均50テイクを超えているとか、丹念に観衆をひきつける所はデビッド・フィンチャーならでわです。

賞レース総なめ

各賞も総なめしています。アカデミー賞こそノミネートにとどまったものの、取っててもおかしくないほどです。ものすごいですね。圧倒されます。ほとんどが監督・脚本、ロザムンド・パイクに集まっていますね。

  • 第18回ハリウッド映画賞
     ハリウッド・フィルム・アワード(最優秀作品賞) 受賞
     脚本賞 受賞
  • 第19回サテライト賞
     作品賞 ノミネート 
     監督賞 ノミネート
     主演女優賞 ノミネート
     脚色賞 ノミネート
     撮影賞 ノミネート
     作曲賞 ノミネート
  • 第20回放送映画批評家協会賞 脚色賞 受賞
  • 第21回全米映画俳優組合賞 主演女優賞 ノミネート
  • 第41回サターン賞
     最優秀スリラー映画賞 受賞
     主演女優賞 受賞
  • 第68回英国アカデミー賞
     主演女優賞 ノミネート
     脚本賞 ノミネート
  • 第72回ゴールデングローブ賞
     映画演技賞(ドラマ部門)・主演女優賞 ノミネート
     監督賞 ノミネート
  • 第72回ゴールデングローブ賞 脚本賞 ノミネート
  • 第72回ゴールデングローブ賞 作曲賞 ノミネート
  • 第87回アカデミー賞 アカデミー主演女優賞 ノミネート

どんでん返しのラストは必見

いろいろな映画の要素が組み合わさりながら映画は展開していきます。人間ドラマ、謎解きサスペンス、社会派ドラマ的な要素と、それらのいいところが組み合わさりラストシーンを作り上げます。

エイミーはデジー・コリングスに本当の軟禁状態に合い、困っているふうの描写が一瞬ありますが、エイミーじゃそんな玉ではありません。

テレビでのニックの放送を見て、このニックならもう一度完璧な結婚と言う契約儀式の仮面をかぶれると確信し、決意したあとの行動は神業です。
デジーの喉を斯き切って、血だらけになり誘拐された人妻を演じて、自宅へ車で乗り付けるのです。

そのあとは、しれっと隠しておいた精子で妊娠までして、完璧夫婦にもどっていくのです。ニックもなすがまま、そしてニックは夫婦と言う朱に染まっていきます。結局は世間体を装い、演じて外見をパーフェクトな夫婦になることへ甘んじていきます。

この辺の描写が、サスペンスから一気に、結婚と言うテーマにフォーカスしているような気がします。

一般家庭の浮気夫(嫁)をもう一度許して、結婚生活を続けていくのが良い、結局はなかったことにしようという雰囲気を漂わせます。超人間ドラマで終わるラストなのです。

映画を確実にしたもの

ロザムンド・パイク

https://youtu.be/Bkkr4S7N5NI

ロザムンド・パイクの演技が圧倒的にいいですね。美人なのにどこか計算高いサイコな女性を見事に演じ切っています。賞を総なめするだけあります。

ニックと出会った当初は聡明な女性だったのに、いつのまにか悪女になって顔からにじみ出る醜悪さがものすごい。

結婚生活の中で妻が、夫に求めているものを、遠慮なしに表現しています。

何事もなった日常の中でダメ男になっていくダンナを、どうおとしめようかを計算しつくして、そしてXデーには血も涙もなくただ、計画を実行し男を落とすのです。

美人で聡明で、どことなく裏があって、アメージングな彼女しかできないでしょう。

ベン・アフレック

ベン・アフレックは、ちょうどこの時期、映画俳優としてのキャリアで若干落ち目の時期でした。(『アルゴ』の成功はあるものの)それでいてこの会心の一撃。まさに本映画『ゴーン・ガール』のニックを自で体現したようなものです。

監督・脚本家としての才能も大したもので、マット・ディモンを見出したのも彼です。大の仲良しでも有名です。

リース・ウィザースプーン

『キューティー・ブロンド』のリース・ウィザースプーンも制作に加わっています。

積極的に自分から絡んでいったようです。

それだけ、魅力ある企画・脚本だったといえますね。

実話がモデルのこわーい話  スコット・ピーターソン事件

スコット・ピーターソン事件は、カリフォルニア州サンディエゴでニックと同じように、スコット・リー・ピーターソンは妻と妊娠している胎児もろとも殺害したとして、現在収監されています。(2020/1/23時点)

ただのモデルにされているというゴシップかもしれませんが、 スコット・リー・ピーターソンは、これがベン・アフレックに似ているのです。怖いですねー(ググってみてください)

本映画の原作は、以下文庫からとなっています。

まとめ

デビッド・フィンチャー監督の本作品は、『セブン』や『ファイトクラブ』、『ベンジャミンバトン』とも違った仕立てとなっていますが、間違いなく名作だと思います。

『ドラゴンタトゥーの女』とはまた違った魅力たっぷりの作品です。
本当におすすめの作品になります。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       5
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 5

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。