『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ』豪華俳優による精神的なかくれんぼ:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
映画『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ』は2004年に制作されたアメリカ映画で、ホラーともスリラーともとれる作品ネタバレをすれば、ミステリーでいいのだと思う。この時期に流行った幽霊と人間は紙一重的な映画。豪華にも有名俳優が多いのも特徴!
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あなたのお子さんは、いったい誰とかくれんぼしてるの?
そう家に子供がいないと近所での遊ぶ声を捜す、自分の子供のキャッキャッっと遊ぶ声が響いていれば安心だ。誰と遊んでいるかはわからないが、そばにいる。かくれんぼと言えば、ダコタ・ファニングが子役でミステリーっぽい映画に出演していたのを思い出した。
たしか、暗闇のかくれんぼ
本作は、2004年に制作されたアメリカ映画で、作中では9歳のエミリー(ダコタ・ファニング)の視点で描かれているのだが、見ていると一体誰と話しているのか、わざと分からないようにした描写で映画を盛り上げるシーンが多々ある。明確にその相手についてエミリーは語らないため後半になってくるとそういう事か…という納得な気持ちで見ることが出来る。そして普通に怖いスリラー映画、そうホラーではない
幽霊も怖いが、人間も怖い。この言葉がピッタリではないだろうか。
エミリーは、母アリソンと心理学者の父デイヴィッドと平凡で幸せな家庭を送っていたが、ある日エリソンがお風呂場で血を流し亡くなっていた。それを目撃したエミリーは、母の死にショックを受けて心を閉ざしてしまう。エミリーの療養のためエミリーの担当医であるキャサリンと相談し、デイヴィッドはニューヨーク州の淋しい田舎に家を買い、娘と2人で暮らし始める。それはそれはすごく田舎で、家の裏には林があり近くには湖畔があるお家。
デイヴィッドは日々の様子を日記に書くことにした。寝る前に、エミリーに世界中の誰よりも愛してるよと伝えるが、エミリーにとってその言葉はとても辛いものだった。亡くなる前にエリソンに言われていた言葉だった…
その言葉を言ってくれたのに、母が亡くなってしまったら心を閉ざすのも仕方がないことだと思える。愛する人、常にそばにいてくれた人がいなくなってしまったことで心が受けるダメージは計り知れない…しかもお風呂場で血まみれで無くなっていたのを見てしまうなんて…
そしてエミリーは、’チャーリー’という友達ができたと話す。この田舎の寂れたところでどうやって友達ができたのか不思議なデイヴィッドだったが、寂しさからエミリーが作り出したものでは無いかと考えるのだ。
しかし、チャーリーという存在が2人に大きな影響を与えていくのだ。チャーリーはエミリーの前には現れるが、デイヴィッドの前や家の近くに住むエリザベスの前には現れない。デイヴィッドはチャーリーは実在していないものと思っていたが、不可思議なことが次々と起こっていくのだ。
実際、誰が見ても途中までポルターガイスト現象とか幽霊などによってこの様々な現象が起きていて、エミリーは見えないものと話していると思ってしまうだろうね。この描写だと・・・
実際に、デイヴィッドにはチャーリーが見えていないし遭遇してもいなかったから。すごく不思議だったのだ、デイヴィッドには見えないということが。ヒントなんだけど気が付かない・・・強烈な伏線でした
学者の仕事を休んで家にいることも多い彼に見えないということは、幽霊なのかエミリーが作り出した幻覚なのかと思っていたが、すっかりやられた・・・
デイヴィッドは近くに住むエリザベスと仲良くなるが、エミリーは彼女にここにいたら母アリソンのように死ぬと忠告するが事件は起きてしまう。エリザベスが浴槽で死んでいたのだ。アリソンと同じく、手首を切って…
そしてそこにはこれで分かるだろ?と文字まで書かれていたのだ。幽霊とエミリーが一緒にやったの?
どうしたのよ?
と見ていて怖くて気が気じゃなかった…この辺のスリラーってよりもホラーに振った作り方は実に上手い!
デイヴィッドは、チャーリーが本当にいると確信し書斎に戻ると、部屋の中が引越しのダンボールやつけていたはずの日誌が空白なことに気がつきあることを思い出してしまう…。そう、思い出してしまったのだ。妻アリソンが浮気をしていたこと。ショックのあまり別の人格が出てきてしまったこと。それがチャーリーだった。
解離性同一性障害という言葉を知っているだろうか?要するに、
多重人格のことだ。特徴としては本来の’A’という人格の他に全く別の人格’B’が存在し、Aでいる時はBの記憶はなく、また逆も然りなのだ。要するに、デイヴィッドでいる時はチャーリーの記憶はなく、チャーリーでいる時はデイヴィッドの記憶が無いのだ。これは、一種の防衛反応とも言われている。
デイヴィッドは、浮気現場を見たショックから自分を守るために別の人格が現れるという現象が起こってしまってのだろう。余程奥さんを愛していたのか、裏切られたことがショックで辛すぎる気持ちから逃れたかったのか…
自殺と見られていたエリソンは、実はチャーリーが自殺に見せ掛けて殺していたのだ。そして最も恐ろしいと思ったのがBの人格であってハズのチャーリーがAのデイヴィッドを乗っ取ってしまったこと。ここはすごく怖かった…
優しいパパから狂気の殺人鬼になった瞬間だった…
そしてかくれんぼをしようとチャーリーはエミリーに言うが、命の危険を感じたエミリーは洞窟へ逃げ込む。チャーリーに襲われそうになる所を間一髪、救世主キャサリンの登場により無事に助かることができたのだ。チャーリーがどうなったかは、秘密だ。
人格が乗っ取られてしまうほど強い意志を持ってしまったチャーリーは、それほどデイヴィッドが心に受けた傷が深かったということなのだろう。数年前、多重人格による殺人事件の裁判があったことご存知だろうか?
6人の人格があると主張した男がいた。交際している時や、喧嘩をしている時、彼女を殺害した時は人格が違い、したことを覚えていないというものだ。それぞれの人格のときにベテランの精神科医2名により精査が行われ、詐病ではなく解離性同一性障害であると認められたのだ。しかし、裁判では解離性同一性障害は認めるが責任能力はあるとされ懲役刑が下された。
総じて、面白く最後までハラハラ楽しむことが出来る良作!映画全体でタイトル通り、精神へのかくれんぼ、にまんまとやられてしまった。豪華俳優が何気にそろっているのも、映画の質を高めている。
ロバート・デ・ニーロの安定した演技に、かつて子役のスターアイドルであったダコタ・ファニングに体当たり演技もスリラーに花を添えてくれています
あなたは、やったことや買った覚えがないことが周りに起きていないだろうか?
私の場合はただの物忘れですが・・・もしかしたら、もう1人のあなたがやっていることかもしれないですよー
― hogeru -
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