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『ドント・ルック・アップ』アンチテーゼの嵐!こんな終わり方もいいじゃない:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信

映画『ドント・ルック・アップ』原題も同じDon’t Look up、題名が全てを表しているかのように小惑星が地球に衝突するまでのさまを皮肉を込めたストーリー展開でそれを告発する科学者達をシリアスにコミカルタッチで描く、レオナルド・ディカプリオ主演のジェニファー・ローレンスがヒロインのSFパニックしない映画

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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む

正月の休みがたまたま少し多く取れたので、何気に付けたネフリから、それは始まりました

あまり最近はじっくり映画を見る余裕がなかったので、Netflix映画を見る余力が無かった・・

失敗でした、こんなにも我を忘れてみることのできた映画は久しぶりです。

ハリウッドを代表する二人の俳優、レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが共演して科学者として隕石の衝突を地球に警鐘を鳴らす、そんなちょっとサマリーを見るとよくありがちなストーリーに聞こえるわけですよ。

ところがです、題名に色々と意味が込められていると思いますが、ドント・ルック・アップ

見上げるな、見るな

深ーい意味が色々隠されているわけで、映画の方向性が醸し出されております

めっちゃおすすめの映画でした

それでは、さっそくあらすじを紹介したい

学生たちに弁を取る天文学者ランダル・ミンディは学生のケイトが見つけた彗星の軌道計算をする。その彗星の軌道は数か月後には地球に衝突することがわかり、その被害規模予測は恐竜絶滅と同じ規模と判明し二人は驚愕するのだった。政府へ警鐘を鳴らして、早急対策を取るべく焦るが政府は取り合わず、自分達でメディアへ警鐘を鳴らすが誰も真剣に耳を貸そうとしない日々が続く・・

一言で言うと、秀逸すぎる

いわゆる、ハリウッド受けするとか大作かと言うとそうではないし、アカデミー賞の受賞とかそういう類の映画ではないことは確か。

監督はコメディ系の映画や、ドキュメンタリータッチのシニカルな映画の多いアダム・マッケイ

なるほど!この出来も納得。

ただ、ただ、映画全体の方向性が面白すぎる。普通、パニック映画と言うのは人々をパニックに陥れてなんぼ!

そう、普通は

やれ地球にエイリアンがやってくる、地軸がねじ曲がった、地震が~、津波が~、氷河期が~

って人々は逃げ惑うわけですよ。

この映画では、人々はパニックにならない!、そして、その人々を見て良識のある科学者達がパニックになるわけですよ。強烈な現代社会へのメッセージ性とアンチテーゼの嵐です。

地球に惑星衝突系だと、『アルマゲドン』、『ディープ・インパクト』なんてのが有名で一般的。地球に未曽有の危機がやってきて、勇者が地球を救う、もしくはなんとか助かった。人々は我先にと逃げ惑う。そういう映画とは明らかに一線を画しております。

映画の皮肉っぽさから言うと、『マーズ・アタック』なんかに非常に近い要素を感じますが、レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンス演じる、ランディとケイトが衝突の危機を騒げば騒ぐほど、世間やメディアの関心が、地球の壊滅的な衝突でなくケイトのサイコ的なオーバーアクションをディする方向へ向いてしまうところが現代社会を強烈に揶揄している。

被害者と加害者の関係と言ってもいいかもしれない。ことの本質から目を背けるため、見たくないもの、見上げたくないものには見ない。よくいうインターネットの世界で、見たい情報しかアクセスしない。メディアのフィルター・バブルや、自分たちの共感できる情報のみに触れるエコー・チェンバーとか、そういった事へのメタファーであり非常に共感できてしまう。

そして、インターネットの世界と同じように

隕石衝突派と、隕石には宝が眠っている派(鉱物資源が金になる)で別れて対決するようになる

これって、アメリカの政治的な意思も感じるし、金満なエリート層と保守派の闘いをみているようで、アメリカ社会の一部を垣間見ているようにさえ感じるわけですよ。

そういう争いの中で、レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスのような演技派に加えて、ケイト・ブランシェットとメリル・ストリープの胡散臭さが相まって、めっちゃシリアスに、そしてコミカルな要素が絡み合い映画に多面的な要素をもららしております。狂乱乱舞の世間の中で、最後には地球が壊滅的なダメージを負うわけですが、ラストのミンディ博士とケイト、家族の集いは、さながらディカプリオ主演の『タイタニック』で甲板で演奏を続けていた奏者たちのようでしたよ

総じて、絶対見たほうが良い作品だと思います。

一般的な作品の評価としては、個人的な感覚から言うとかなり低めに取られていると思う。この出来はかなりハイレベルだと思うのだが・・・、コミカルな要素が本作の評価を下げているのだとしたら残念なことだ。自分としては家族で見てもいい、名作に分類してもよいと思う。

大統領補佐官として出演している、ジョナ・ヒルや、バラエティニュース情報番組の司会者として出演しているタイラー・ベリーの存在が、胡散臭さを増しているのかもしれないですが、ほげる的にはがそこも含めて胡散臭いからこその、メッセージってのが最高にいいと思う映画であると思う、今日この頃

― hogeru -

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