『マネーボール』セイバーメトリクス野球で挑戦!プランBからアカデミー賞ノミネートの名作:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『マネーボール』はブラッド・ピット主演のアカデミー賞へノミネートされ惜しくも受賞を逃していますが間違いなく名作!アスレチックスのGMのビリーは旧態依然とした総予算を持っているチームが勝っていくメジャーリーグの構造にメスを入れた!今までとは違う分析軸で選手を評価し低予算で選手を活用して弱小チームでも巨大チームに勝てることを証明していく!ビリーの実話に基づくスポーツロードムービー
実話に基づいている、マネーボールシステムを最初に実践したアスレチックスのGMビリー・ビーンの闘いを泥臭くも痛快に映像化。
ブラッド・ピット主演により周りを名優で固めて望んだ本映画は、アカデミー賞6部門ノミネートされた名作です。
内容は派手さはなく、実際の野球の試合映像も交えながらリアリティーを出し、
非常に、とっても、めっちゃおすすめの作品です。
それでは、以下見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
ハイスクール時代に庁有望信じんとして破格の契約金でメッツに入団sに多ビリー・ビーン。2001年のディビジョンシリーズを戦うときには、オークランド・アスレチックスのGMに就任して、監督・選手を率いてチームを作り処理することが仕事になっていた。
かつての有望新人は、プロになるも短気な性格のため上手くいかず平凡な成績で終わり早々に選手をリタイヤしてマネージメントへの道を歩んでいた。
ビリーは、2001年のディビジョンシリーズにあたって、ヤンキースに負けてしまい待望のワールドシリーズへの出場は叶っていなかった。トレードシーズンには主力選手を他チームに引き抜かれ、低予算しか組めないアスレチックスでは勝つための戦略を見いだせないでいた。
スカウト達が話し合う姿を見ても、”良い選手”をお互い話し合って、巨額の移籍金が必要な選手ばかりを補強に当てようとする。
そんなときに、ビリーはピーター・ブランドと言うデータで野球を観ると男に会い、それまで信じてきたことが変化していく亜。彼はイエール大学卒業で、野球経験はなかった。自身の破格の契約金が実際はどうだったか聞いたときに、その価値はその時のチームにはなかったとはっきりと言われた。
ビリーとピーターの二人はかくしてアスレチックスのチーム作りを開始する、目的は地区優勝するため!
映画情報&キャスト
『マネーボール』 2011年 アメリカ
【原題】Moneyball
【監督】ベネット・ミラー
【脚本】スティーヴン・ザイリアン
アーロン・ソーキン
【原作】マイケル・ルイス 『マネー・ボール』
【製作】マイケル・デ・ルカ
レイチェル・ホロヴィッツ
ブラッド・ピット
【出演者】
ビリー・ビーン(ブラッド・ピット) 吹き替え:東地宏樹
:オークランド・アスレチックスの
GM(ジェネラルマネージャー)
ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル) 吹き替え:桜井敏治
:ビリーに才能を認められビリーの補佐役へ
アート・ハウ(フィリップ・シーモア・ホフマン) 吹き替え:石住昭彦
:オークランド・アスレチックスの監督
スコット・ハッテバーグ(クリス・プラット) 吹き替え:T.ラック
:オークランド・アスレチックスへビリーのマネーボールの実践として
トレードされてきた
映画感想・評価
実話がベースの大リーグ映画
選手やプレイヤーが主役でない、チーム作りに主眼を当てた映画がこれまであったかなと、思考を巡らせてみる。この映画はそれくらいチーム作りに特化しています。
マネーボールは、同名を含むマイケル・ルイスによる『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』を原作として映画化されています。
マネーボールとは、セイバーメトリクス (SABRmetrics, Sabermetrics) を用いて野球でデータを徹底的に統計学的見地から客観的に分析して、起用していくことを指します。
その着目した数値というのも、それまでのアメリカ球界では誰も着目しなかったようなデータに着目して大胆に、現状のチームにフィットするのは何かの基準のみで、選手を採用・起用していきます。その結果誰も着目しないようなデータですから、時には他の数値項目では、マイナス要素があったりするので契約金が安くなっていたりまします。
例えば、
出塁率、4四確率、長打率 とかです
映画の中では、打者中心に描かれていましたが、本物にはもちろん投手・守備についてもデータが存在します、
野球のGM中心の映画って初かも
選手や、監督の気持ちとかではなくて、あくまでもGM目線でのストーリー展開なので切ないとか・根性とかそういうものが入り込むことのない世界での映画となっていますので、まさにマネーボールとして相応しい演出です。
チーム・監督とか、選手中心、子供達が成長などそういった映画はありますが、GMってのは観たことないです。
アメフトでは『エニーギブンサンデー』、『タイタンズを忘れない』
大リーグ物だと、『メジャーリーグ』とか、ひと味変わった大リーグ幽霊物『フィールドオブドリームス』とか色々ありますが、実話を基にしているってとこでも少し異色ですよ。
チームの勝ち負けが主眼ではなくて
あくまでもマネーボール方式についてがメインタイトルなんです。
この映画は、アカデミー賞こそ逃しましたが、主要3部門含み6部門に対してノミネートされています。ブラッド・ピットも惜しいことをしましたね。
この年のアカデミー賞作品賞は『アーティスト』です、正直本当に惜しいです。
ブラッド・ピットとジョナ・ヒルの演技力が光る
ブラッド・ピットが演じているビリー・ビーンは実在したGMで、アスレチックスを強豪チームの仲間入りをさせています。
ブラッド・ピット演じるビリーですが、心情表現がものすごく心に染み渡りました。『SEVEN』や『ジョー・ブラックをよろしく』、『アド・アストラ』のようなシリアスな雰囲気があり好きですね。
ブラピってユーモアや皮肉が演技にも内から染み出る雰囲気があり、どことなくおちゃらけた役が最近の雰囲気の感じでしたしね
大真面目なおちゃらけ、合わせて読みたい『イングロリアス・バスターズ』
ビリーは自分の過去の経験で、名門スタンフォード大学に受かっていたのにもかかわらず、契約金につられてプロ野球を選んでしまったことをずっと悔やんでいます。そして、そのお金がネックになってGMの仕事でもチームを呪縛して、超えられない壁がある皮肉な状況に陥ります。
スカウト達は、旧態依然と同じ会話の繰り返しで、誰が見ても良い選手とか、悪いとか表面上の情報でのみ議論をするのが仕事だと思っています。ただの井戸端会議にしか見えない。。。ことを嘆き改革を真剣に考えていきます。
そこでピーターと出会い、かつての選手時代の自分をも冷静にデータとして評価する彼、そして値段以外のパラメータで選手を評価するピーターに一気に惹かれます。
そこからのビリーとピーターは、周囲の反対や現場の監督・コーチ・選手の不審を買いながらも、断行していくんですね。言うことを聞かない監督アート・ハウは名優フィリップ・シーモア・ホフマンが演じます。
フィリップ・シーモア・ホフマンは『カポーティ』でアカデミー主演男優賞をゲットしています。『カポーティ』以後すっかりアカデミー常連の安定した演技も光ります。
ビリーと対峙し、自分の監督としての信念を決して曲げないのです。
そんな彼に、ビリーは荒療治をします。コマとして絶対必要だった選手二人を放出して、監督がビリーの望むとおりの野球しか出来ない状況を作り出します。
その時の苦虫をかみつぶした顔、いえかみつぶす前に口の中で転がしているかのような、フィリップ・シーモア・ホフマンの表情が忘れられません。
ビリーとピーターはこう言う無茶を繰り返しながらチームをカタチにしていきます。
ピーターはデータはわかるけど、実行力は無い。
そこを補って実行していくGMがビリーです。ビリーもまさにリーダーとしての才覚を発揮していきます。必要な情報をピーターから得ると、それが正しくないとしても決断し実行していくのです。
このシーンは本当に世の中の腐れ上司達に見せつけてあげたい、マネージメントのあるべき姿を見た気がします。
ビリーは自分が試合を見ると勝てないジンクスとも戦っています。地区大会決勝でも娘に言われないと見に行かなかったことでしょう。この辺の小さな顔の表情はブラピ良い味出しています。
映画なのかドキュメンタリーなのか
物語は、ワールドシリーズへ扉は開けたけど結果的にはアスレチックスとしてのその年は、それまででした。
その結果がすごいマネーボール方式への反響と好意的評価もあり、ビリーはレッドソックスから史上最高額で移籍の話を持ちかけられます。5年1250万ドル(映画では未表示)です。
ビリーは自分がプロに入った経緯で、学歴を取らなかったことを後悔しているのでお金では動かないと決めていました、彼は断ったのです。
もったいなさ過ぎますが。。。
映画はココで幕を閉じます。
マネーボールはマイケル・モンロー・ルイス(ノンフィクション作家)によりマネー・ボール(2003年)にベストセラーとなています。そして各球界や業界ではまねをする人が続出します。あたりまえです。レッドソックスも真似をします。
その結果何が起こるかというと、今まで誰も見向きをしなかった選手が高額選手になり、結局はお金の世界に戻っていきます。後にビリーも言っていますが、その時々の状況の変化で求めるパラメータと選手の評価基準は変わっていく物だとしています。
マネーボール映画の時、以降にも色々な新しい発見で統計学に基づいて洗練していったとのことです。
彼自身は、2015年までアスレチックスでGMとして頑張りました。
映画そのものも、曰く付きで多くは語られていませんが監督が変更になっています。
当初はアカデミー監督(『トラフィック』『オーシャンズ』シリーズ)の、スティーヴン・ソダーバーグが作りリリースされる予定でしたが、ベネット・ミラー監督に代わっています。
これらは、普通のスポーツ映画と違うことが原因とされています。
ビリーを支えたピーターは実在するのか
ピーターなくして実話も映画もあり得ないので、モデルがいるかどうかはもの凄く気になります。
彼を支えたブレーンとして、映画ではピーターとなっていましたが、実在の人物として存在しています。
ポール・デポデスタといいます。
実際の大学はイェール大学ではなくて、ハーバード大学出身です。どちらも名門ですがね。
彼は、映画化されるに当たっては、実名を拒否したとのことです、映画でジョナ・ヒル演じるピーターがあまりにもデータオタク的に描かれているのが原因とされています。
海外の評価 2020/04時点
相当評価高いですね。
誰が見ても、無茶な挑戦に対して共感を持てます。
興行成績も、かなりいいです。
Metascore (批評家) | 87 |
User rating | 7.6/10 |
TOMATOMETTER (批評家) | 94% |
Audience | 86% |
映画の感想まとめ
斬新な考え方で、捕手で凝り固まる球団、球界へ先制パンチ
内心ドキドキしながらの挑戦
どれも好感のもてる展開と作りです。
ブラピの選手でもないのに、GMなのに光るかっこよさ、胸筋も魅力です。
あまり目立ちませんでしたが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出る前のクリス・プラットもしおらしい感じで出演しています。まだふてぶてしくないですね。
日本人が見ても、ここまでいい映画だとお思えるのですから、野球大好きアメリカ人がみたら垂涎ものの映画でしょうね。
→ブラピがとにかく好き
→野村ID野球が好き
→何か無理目の何かに挑戦する事が好きな人!
こんな人ならこの映画おすすめで、好きだと思います。
独善的評価[5段階]としては
映像・音楽 5
キャスト 5
ストーリー構成 5
初見で読み取れない謎 5
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