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『オデッセイ』何故生きるのか!知を尽くせ火星の夜1人遊びは寒いから:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信

2021-03-28

映画『オデッセイ』主演をマット・デイモン、監督はリドリー・スコットで送る2015年のアメリカSF映画!火星探査で一人火星基地に残された男が地球に生還するまで知力の限りを尽くした日記的な壮絶宇宙サバイバルSF!

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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む

オデッセイは2015年に公開されたアメリカのSF映画だ。舞台は今話題の宇宙だ。そして宇宙の中でも、火星の話がメインになっている。地球と火星との距離は7528万キロメートルと言われており、地球には約2年2ヶ月かけて周期を回っていて地球からは4番目の距離にある惑星だ。

地表に水は存在しておらず、酸化鉄の影響で赤みを帯びて見えることから、’赤い惑星’とも言われている。ん?シャアか?あ、あれは赤い彗星か。

シャアは登場しないが、赤い惑星である人物が孤独ながらも生きるため奮闘した物語。あなたなら耐えられるだろうか?

宇宙飛行士で植物学者であるマーク・ワトニーとその仲間は、火星での調査をしていると砂嵐に巻き込まれてしまう。調査を断念し、宇宙船に戻ろうとしたその時、風により飛ばされたアンテナがワトニーを直撃し風に飛ばされてしまった。状況からワトニーが生存している確率は絶望的で、他のクルーたちも危険だと判断され、宇宙船に乗り地球への帰路につく。
しかし、ワトニーは奇跡的に命を取りとめ応急処置を施し、他のクルーが地球へと戻ってしまったことを悟る。ワトニーは希望を捨てず、次に調査が来る4年後まで生き延びるため、食物確保をすることを考えたのだ。居住ユニットには6人31日分の食料が用意されていた。ワトニーは、生のじゃがいもを見つけたことを機に、植物学者の知識を活かしてジャガイモの栽培を試みていく・・・


ここで、ちょっと考えて欲しい。場所は火星、水はなく、酸化鉄を含む土に覆われている。植物が育つには基本中の基本、酸素と水が必要だ。普通に考えたら無理だろと思うわけで

しかし、ワトニーはユニットのひと部屋を栽培室にすることを考え、1度は失敗したものの水分を得るために水素に酸素を加えて水を確保する。そして肥料と土作りだが、クルーたちの排泄物から耕作土を作り出すことに成功した。クルーの排泄物を使うのは、きっと多少なり嫌な気持ちはあっただろう…

排泄物で思い出したが、コピ・ルアクという高級なコーヒー豆を知っているだろうか?これはジャコウネコの糞から取り出される未消化の生豆の事だ。ジャコウネココーヒーとも言われている。

どうして高級なのかと言うと、ジャコウネコが美味しいコーヒー豆しか食べないからなのだ。美味しい豆を選んで食べて排出された豆は、美味しいコーヒーの素となる。

価格はなんと100g1万円もすることも…めちゃくちゃ高い…。1匹のジャコウネコから1日にとれる豆が3gほどと言うくらいだから、100gとるのにも相当かかるだろう。飲んだことは無いが、バニラのような風味があり美味しいそうだ。機会があればぜひ飲んでみたい。

ジャガイモの栽培に成功し、食料を確保したワトニーは次に地球との通信方法を考えた。

ワトニーは前回火星に探索に到着し故障したとされていた無人探査機を発見し地球との通信を試みた。NASAも、ワトニーの生存していることを確認しており、これの行動から無人探査機を直して通信を図ろうとしていることを考え、地球との通信を可能にした。

だがしーかーしー、不幸なことに居住施設が破損しエアロックが吹き飛んでしまった。ほんと一つのミスで、命取りとなり、酸素や食料が無いって状況の緊迫感がひしひしと伝わってくる。

感覚的には、学生の時に実家からの仕送りと一緒に送られてくる野菜とか地元の名物が届かない時に似てるのか?と見ながら思わず考えてしまったりしたわけですが、リアルにこれはまじーよね。

その吹っ飛んだ影響で、ユニット内に火星の極度の冷気が入り、せっかく育てていたジャガイモは全滅してしまう。ワトニーは項垂れるが、ユニットの応急処置を施しなんとか住めるまでに回復していく。

なかば期待してた地球より、クルーの乗った船が支援物資を持って火星を引き返すことを伝えられ絶望に襲われるが、ワトニーは希望を捨てず生き延びることを決意。

クルーが乗っているヘルメス号が火星の軌道に乗る日に合わせ、居住施設からあらかじめ用意されていたMAVという乗り物に向かう。そして、ヘルメス号に向けて発進するが、宇宙空間ですんでのところでヘルメス号へ届かない。

そこでもワトニーはあきらめない!

きっと、アイアンマンを小さいころいっぱい見ていたのだろうね、アイアンマンのように掌にジェット推進ならぬ、空気ジェットをこさえてしまう。そう、宇宙服の手のひらに穴を空け、船へと飛んでいく。

あ、、人間てとんでもない行為をする。そういえば、『アド・アストラ』でも方向の定まらない宇宙空間でブラピも宇宙船へダイブしてたよね。

船長や他のクルーたちの努力により、無事にワトニーはヘルメス号へ帰還し、今度こそ本当に地球への帰路についた

総じて、見るべきサバイバル映画

何より、この映画を見て思うこととして、宇宙飛行士の凄さ。『宇宙兄弟』でもわかるように、自分の専門分野だけでなく、宇宙で暮らすことについての一通りの知識は持っているに違いない。

植物学者という知識だけでなく機械や工学系の知識も持っているということに、ただただ驚いてしまうわけですよ。

リアルで日本で宇宙飛行士になるには、JAXAの募集に応募し基礎訓練を修了する必要があるが、そのカリキュラムがすごい!

理学、工学、薬学などの自然科学系の大学を卒業、それらの研究開発設計などを3年以上、かつ40歳以下というなかなかのハードルである。

ワトニーは植物学者でありながら他の勉学にも取り組んでいたんだな、やっといて良かっただろうなと親のような気持ちになってしまった。((^^♪笑

余談だが、

「子供が、勉強なんてなんの役に立つの?」

と聞いて来ることがあるだろう。

なんて答えるか迷うところではある。私は、将来なりたいものになるための選択肢を増やすためだよと伝えたい。実際は手に職をつけてくれるならなんでもいいと思っているし、強制させたくないと思っている。

そう「宇宙に行ったとき困るだろ!?」と、問いかけてあげてもいいかもだと思う今日この頃

― hogeru -

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