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『言の葉の庭』雨の日の美しくも悲哀の出会い!誰にも想い出のページがあるはず:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信

映画『言の葉の庭』2013年の「君の名は」の新海誠監督作品、監督初の’恋’をテイストとしており、万葉集を使用したり今回の重要なポイントである’雨’はこの作品には欠かせない!!美しくも儚く、淡い青春の1ページを思い出すアニメ映画

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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む

梅雨入りしました!

この時期に振る雨は、じとじとじとじと

雨にちなんだ、何かいい映画なかろうかと思いをはせていると、そういえばアニメ映画ながら綺麗な仕立てのアニメあったなぁと。漫画の実写版につかれた最近、なんか美しく、締まりのあるアニメとして一本筋の通ったものを見たく物色!

よしこれだと、「君の名は」の布石的な作品と個人的には思っている、言葉、万葉集にこだわっている本作を紹介したいと思う。

靴職人を目指す15歳の秋月孝雄と孝雄の高校に勤めている27歳の雪野百香里。雨の日の午前中だけ、会える2人の物語。個人的には雨の映画はめっちゃ名作が多い気がする『君に読む物語』、『アバウトタイム』とかね

シーンで言うと、『ティアファニーで朝食を』なんかも忘れられない。。

本作も十二分に、そんな匂いがむんむん匂ってくる

初めて見た時、映像が綺麗すぎて驚愕した作品の1つである言の葉の庭!!少し大人っぽい話に感じるが、見ていると作品に引き込まれていくのがまた魅力!

さっそくあらすじを見ていこう。

孝雄は、晴れた日は朝から学校へ、雨の日は一限をサボって新宿にある庭園で靴のデザインを考えるのがお決まりのパターンだった。そんなある日、いつものように庭園に行くと昼間からビールを片手にチョコレートをつまみにしている女性、雪野と出会う。孝雄は、雪野とどこかで会ったかと質問するが、いいえと返される。孝雄のベストの校章をみた雪野は、会ってるかも…と呟く。
雪野は万葉集の短歌である、
「雷神の少し響みて、さし曇り、雨も降らぬか、君を留めむ」
と呟き、去っていく。そしてまた次の雨の日、孝雄は庭園で雪野に再会する。その日、梅雨入りが発表され、雪野と孝雄の’雨の日の午前中’だけの交流がスタートする。

最初見た時は、高校生にして靴職人を目指すという志をもつ孝雄に凄い!

そりゃあそうだよね、自分とかそんなん夢なかったし。

そういう、立派な感情を持ったことないしね。

それに出会った女性雪野は昼間からビール飲んでどうしたんだろう…というまあ、心配するよね

こういう、イケイケの意識高い系の孝雄と酒飲みの出会いですからね。なんとなく、雪野は仕事に’行きたくない’のではなくて、’仕事に行けない’のでは?と思わせなところ

恐らく、なんとなく事情があって仕事に行けないのを察している孝雄も深くは聞いてこない所と、雪野のことが気になってきているところが孝雄の表情で見て取れる。それほど、表情の作りなどが視聴者に伝わっているほど作り込まれているよね

そして、2人は交流を続けていくうちに、孝雄は雪野が高校の古典の教師であることを知る。そして、雪野が仕事に来られなくなってしまった事も知る…今どきの女子高生は気に食わない先生に対して何でもするんか…怖いな…と思ったのとそれをしっかり対処しない学校もどうしたんだろうと。

生徒でなくて、先生がいじられてるんですよ、この辺のセーフティーネットどうなってんだと思いつつ。。

スマホが普及している世の中、今のイジメは想像以上のものだろう…
イジメが原因で精神的に病んでしまった人も多い世の中だからこそ、対処はしっかりすべきだと思うよ私は。

そして孝雄は、雪野に短歌の返し歌を歌う。
「雷神の、少し響みて降らずとも、我は留らむ、妹し留めば」

簡単に歌を説明すると、
雨が降ったら君はとどまってくれるだろうか。
雨が降らずとも、ここにいるよ
という、何とも切ない恋を歌った歌であるなぁ…

雨が酷くなり、庭園から雪野のマンションへ向かった2人は、孝雄が作った料理を食べながら幸せな気持ちになった。そこで雪野は四国の実家へ帰ることを告げるが、孝雄は部屋を飛び出してしまい…
雪野は孝雄と過ごした日々を思い出し、泣きながら孝雄を追いかけていく…

このシーンは、雪野は’先生’としてではなく、’女性’として孝雄と抱き合っている感じがなんとも言えなくて…むしろ泣ける!先生として接しないと、これ以上はダメだと抑制していた面があったのかなと感じるところでもあって、そんな雪野の気持ちを感じた孝雄も強く抱き締めていたのかなって…

なんか感情移入しすぎて気持ち悪いかもしれませんが思わず気持ちが入り込んじゃうのこの作品!切なさが止まらないの!またここで流れてくる挿入歌がずるくて…良すぎなのですよ…

総じて、美しい・切ない・考えさせられる

と筋の通っているアニメで、やっぱり脚本を漫画からあっさりとってくるような作品とは違うわけで、見終わった後の満足感は言い難し。新海誠監督作品の虜になっている自分だが、数年後に制作された「君の名は」にも雪野は出たりと、色々な布石とか、複線的なつながりがちりばめられているのも面白いと思うわけですよ

『天気の子』などにもきっとこの雨は、通じているんだろうねどこかの世界で!

映画とは思えないほど景色や人物の綺麗な映像、細かな設定、音響…全てが素晴らしい!!ぜひ、ぜひぜひ、見てほしい映画です!!

要チェック!!!

― hogeru -

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