『トリック劇場版』奇術か超能力か。パワーアップして帰ってきた不思議な笑い、見るしかねぇ!:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
『トリック劇場版』は深夜ドラマから始まったトリックシリーズ、2002年に公開された初の劇場版。 自称売れっ子天才奇術師の山田奈緒子(仲間由紀恵)と天才物理学者の上田次郎(阿部寛)が送る不思議や笑い、感動が入り交じったミステリー映画
[showTable]映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む
ドラマシリーズも好評で、奈緒子(仲間由紀恵)と上田(阿部寛)のなんとも言えないチグハグなコンビが様々な謎や不可思議な現象を解き明かしていく。出演者のキャストも申し分ないが、マジックやトリックだけじゃなく、歴史の中であたかもあその事実があったかのように紹介する語り手や絶妙なタイミングで流れる効果音が見る側の好奇心を刺激してくる。
これからどんな話になるのか、ドラマ版から引き続き、今回はどんなトリックが見られるのか、最後まで目が離せない作品と言っても過言ではない。
いや、怪しい作品すぎるけどね
さて、物語は奈緒子のマジックの舞台から始まる。相変わらず、マジックショーを見てくれる人はいない様子。それを見ていた今回のストーリーが繰り広げられる糸節村から来た2人、神崎と南川。
2人は奈緒子に、村人に神と信じ込ませて災いを取り除いて欲しい、その為に神を演じて欲しいと頼まれる。村に向かった奈緒子の前には、神と名乗る者が3人もいたのだ。
望んだものを自由自在に出現させる神、足の裏で透視する神、確率を操る神など
どの神も強敵な雰囲気を漂わせている。果たして本当の神の力なのか、全て奇術なのか。ワクワク感がとまらなくなる。ここで登場するのが、天才物理学者の上田次郎。偶然にも上田や友人たちが探していた宝の在処が、糸節村にあること発覚。
宝を探すのを手伝う代わりに神を演じることを手伝うことになった上田。ふたりは会話の暗号を作り何かあったらこれで連絡するようにした。4文字ずつ横に読み、これを縦に読むことで会話が成り立つというもの。
これが、のちに心にキュンっとして、あぁなるほど…!という感情が押し寄せることに…。少し話が脱線してしまいましたね。元に戻りましょう。
劇場版を見ていて思ったのは、出演している俳優達がみな豪華メンバーだということだ。少しネタバレになってしまうが、なかなかの豪華俳優が神を演じている。序盤で出なくなったり、すごいキャラクターや顔芸のような表情をしたり。村人や村長もキャラクターが面白く、見ていて飽きない。
奈緒子は村に来た次の日から、神との対決が始まる。しかし、奈緒子が他の神のトリックを見破ると、その神が不可思議な死を遂げた。身に覚えがない奈緒子は困惑しながらも、次の神との戦いに備えるが小屋が火事になってしまう。小屋の前の木に、上田が書いた暗号が書いてあるのを発見するが、それを見て思わず顔をあからめる奈緒子。
奈緒子は暗号の読み方を間違えてしまっていた。
繰り返しになりますが、この暗号の読み間違えが本当に尊い…。
その後、上田と協力し最終試験をクリアするが村人たちにバレてしまう。
この最終試験、私も見ていてすごく考えさせられた。簡単に説明すると、箱に入っているのはAとBどちらかという問題なのだが、Aが2個、Bが1個。確率的にはAが多いが不正解だと毒を飲まなければいけないため、皆慎重になっていた。
きっと私だったら当てずっぽうに言っていた気が…。。
頭でよく考えると、あ!確かに!と納得するトリックなのだ。さすがトリック、視聴者も考えさせられるようなものを仕込んでくる。これもトリックの魅力の一つと言えるだろう。
展開が発展していく時や、謎が解けた時、絶妙なタイミングで挿入音が流れてきて視聴者も盛り上がってくるのだ。ズッコケる音楽や飛び立つ音楽など様々な音を使用し、見ている側も楽しめる。
映画後半に、物語が意外な方向へと動いていくのだが、考えさせられるものがある。
簡単に言うと、『村の偉い人にダメと言われたらダメ』というもの。
昔の日本でもあった『親の言うことは絶対』という考え方、まさに封建的な儒教的な考え方。
一昔前では、親が決めた人と結婚するというのも、当たりまえ!思わず考えさせられるものがあり、一昔前はこういう風習が当たり前であったことを思う、近代化したなぁ
自分がもし、結婚相手や子供のことをこと細かく親に言われたり、決められたりしたらそりゃあ絶対に反発するわいな!自分の後悔しないように生きるのが人生にはとても大事!(昔は親に従うのが大事)
なんて、くさいこと語ってしまいましたね。忘れてください。
村人の中でもあれは間違っていたんだと言ってくれる者も現れるが、物語は悲しい方向へと動いていってしまう。村の一大事に、上田と奈緒子は村のために助かる手立てを見つけだす。村は無事に救われ、奈緒子は上田と帰ることに。そこで上田に、どうして小屋の前の暗号を見た時あんな反応をしたのかと聞かれ必死に止める奈緒子。
ここで流れるエンディング曲とネタばらし、
心が昂ってしまうラスト。見た人にしか分からないキュンとした気持ち、映画を見て是非味わって欲しい。 シリーズが沢山あるトリック、2人の行方も気になることだし、見ない訳にはいかないようだ。
― hogeru -
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