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『キュア ~禁断の隔離病棟~』独特の雰囲気で展開されるミステリー!ウナギ設定いらないよね:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-04-17

『キュア 〜禁断の隔離病棟〜』はディン・デハーン主演の閉鎖空間の謎解きタイプのミステリー!NYで金融マンとs手働くロックハートは会社の重役たちから社長のベンブロークをスイスの療養所から連れ戻すように命令され時間の縛りがないかのような悠久の療養所へ訪れる。そこはロックハートのお金と時間の感覚からは浮世絵離れした地だった、社長を探すが療養所はロックハートさえも隔離しようとするが・・

なんとも言えない、独特の雰囲気で展開されるミステリー映画です

映画全体の構成としては、主人公の金融マンが療養所(隔離病棟)の隠された謎を一つずつ暴いていくのですが、支離滅裂なところもあって演出をもう少しうまくやれば、名作になったかもしれないと惜しい映画いです

映像は、スイスの山中からの景色が絶景過ぎて、かなり良いものあります。

白い衣装、白い建物で、全体的に白が基調ですが、中身はどす黒いものが渦巻く映画です

最後に見終わった後に、謎が多すぎて

すっきりしないです

おすすめ度としては高くないですが、普通に見ることはできます

ただ、映画が長い。。。

146分。。。

この手の映画は、90分前後が適切だと思います。

と言うことで、超感想中心で短めに!

それでは、見ていきましょう。

あらすじ ネタバレなし

NYのウオール街で働くバリバリの金融マンのロックハートは汚いこともやりながら地位と金にまみれて生きていた。ある時会社の重役連中から呼び出され、自身の手掛けている案件の法的な不備を盾に、スイスの療養所の社長を直ちに連れ戻すように指示を受ける。社長からの会社宛の手紙には、およそ金の亡者であった社長からは考えられない骨を抜かれた内容で、引退まで示唆されている。

スイスの療養所についたロックハードは、療養所の看護婦に社長のペンブロークへの面会を求めるが、体よくはぐらかされる。なんとか医院長のヴォルマーへクレームし面会の約束を取り付けるが、直後に走行する車にシカがぶつかり横転し、目が覚めた時には足がギプスで固められ、ロックハートも療養所に入院する羽目になっていた。

ロックハートはペンブロークに会おうと奔走するが、療養所の医師・看護婦ばかりか、患者でさえも何か秘密を隠しているかのような話しぶり。ロックハートは謎を下がりながら一つずつ恐ろしい真実へたどり着いていく。。。

あらすじ詳細はmihoシネマ参照

[showTable]

映画情報&キャスト

『キュア 〜禁断の隔離病棟〜』  2016年 アメリカ
【原題】A Cure for Wellness
【監督】ゴア・ヴァービンスキー
【脚本】ジャスティン・ヘイス
【原案】ジャスティン・ヘイス
    ゴア・ヴァービンスキー
【出演者】
ロックハート(デイン・デハーン)
 :エリート金融マン
ヴォルマー医師(ジェイソン・アイザックス)
 :スイスの療養所医師
ハンナ(ミア・ゴス)
 :スイスの療養所で過ごす美しく若い女性

超感想中心評価

20世紀フォックス ホーム エンターテイメント youtube.com

カルト教団系なのか謎が多すぎサスペンス

全体的な不思議な感覚で進む、本映画ですがメガホンは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのゴア・ヴァービンスキー監督が撮っています。日本ではなじみの深い、『リング』のアメリカリメイク版でもメガホンを取っています。

『パイレーツ・・・』ってことは、壮大な構成と大きな映像で度肝のアクションって感じでしょうが、本作はしっくりとあくまでも静かに進むサスペンス映画です。

私の基準では、ホラーではありませんが、まあオカルト要素に見立ててホラーと定義してもいいかもしれません。

監督は、もともと、こういうサスペンスはあまり得意なのではないかもしれません。

やりたいこと、撮りたいことが、いっぱいあって、それを引き出しから出してはつなげて、出してはつなげ、戻して塗ったり再編集したりしたような感じがします。(ようは、とっちらかっています)

正直どれも中途半端に思えました。結局最後まで見ても”???”と並ぶような映画です。

いえ、実態は謎は解かれて伏線も回収されるのですが、なんせ映画時間が長くて長くて、だって146分ですよ。

何回寝落ちしたのか、わからないくらい、だらっと展開していきます。

さらに、時間間隔が映画の中で無いので夢なのか昔の描写なのか現在なのか、思い込みなのかが読み取れないまま進行するのが物凄いストレスです。

主人公のロックハート視点で語りたいのだろうけど。疲れます。
結局、最大の謎の”ウナギ”に関しては、療養所や麓の村を含めて、この謎と言うか事実を受け入れているので、密教に近いです。

これは、あれですね大昔見た『ドクター・モローの島』に似てるんだ。そういう雰囲気ですね。あのバーバラ・カレラの妖艶な演技でドキドキした記憶があります。

主演は若手人気俳優のデイン・デハーン

一番なじみが深いのは、『アメイジングスパイダーマン2』のハリーですね。最後、麗しのグエン(エマ・ストーン)を死に追いやった張本人。なよっとした感じの中に、生意気さをかもし出す役が上手な印象があります。

最新作では、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』でも主役のヴァレリアンを演じています。

本作でも、会社の役員に首根っこをつかまれて、まんまとスイスくんだりまで社長を迎えに来るちょっと情けない役を演じています。でも生意気さと上から目線は忘れていません。

本映画では、この上から目線が崩れていくのが主題ですから。

徐々に、療養所の魔の手にはまって、落ちていくロックハート役は、良かったです。

ハリー・オズボーンがゴブリンに落ちていく様と似ています。

200年生きた化け物医師 それはハリポタのルシウス・マルフォイ

本作で、ヴァルデモートのような化け物ヴォルマー医師役を演じたのが、ハリーポッターシリーズの、あのいけ好かないルシウス・マルフォイ役のジェイソン・アイザックスです。

甘いマスクの下には、高慢ちきそうな顔と気品漂いつつも奥底に秘めた醜悪な感じの演技は天下一品ですね。

そして打って変わって、ヴォルマー医師の娘役で、ロックハートと微妙な関係のハンナ役はミア・ゴスさんです。

あまり、メジャーな映画では経験はないですが、不思議な魅力がにじみ出ている女優さんですね。どこか悲哀を持ちながら、奥底に淫らな欲望を掻き立てられるような顔立ちです。そんなに正面切って美人って感じの顔立ちでもないのですが、なんとも言えない魅力があります。少女と女性の中間のような。

そう演出してそこにロックハートも惚れたのでしょがね。

映画の謎ウナギ、考察 ネタバレあり

さて、映画そのもののについて少し考察していきます。ネタバレありますのでご注意ください。

以下のよう進みます

  • ロックハートが社長を連れ戻しに来る
  • 自身も療養所にとらえられる
  • 徐々に診療所の秘密が明らかになっていく
  • ロックハート捕まり酷いことされる 

基本はこのループを2セットほど繰り返します。

学習能力ねーなー ロックハート!

その中で、明らかになっていく診療所・療養所の秘密ですが以下のようなことです。

  • 療養所の患者は、治療ではなく永遠の命の為の妙薬の材料(濾過に必要)
  • 永遠の命の妙薬は、200年前から(城主=ヴォルマー医師)
  • 村人(管理者たち)も看護婦たちもエイ会陰の命を約束されている
  • ハンナはヴォルマーの娘
  • 永遠の命にはウナギが必要
  • ウナギは毒である
  • 患者は病気だと洗脳されている(ウナギのせい)
  • ウナギは肉食

わかるようで、わからないんですよね。
こう整理しても、頭に入ってこない。

謎としては、ウナギの効能です。

永遠の命を作り出しているのは毒のある地下水脈なのか、ウナギなのかよくわからないんです。

ネタの伏線回収シーンである、ウナギがぶ飲みシーンの説明では、水をろ過しているのがウナギっぽく語っていますが、それと患者の関係がごったがえしていて、結果まったくよくわからない。

ウナギの設定いらないんじゃないかな。

この映画は、そういう余計な演出だったり、小ネタいらないと思います。

他にもいっぱいあって、設定と言うか伏線にもならないネタが随所にあるんですけど余計映画の時間を長引かしている割に、さほど良くつながらない。

 ・シカにあたって車の事故
  =>故意なのか、偶然かわからなくなる
 ・ペンブローク探すときにサウナで幻想に迷う
  =>いらない
 ・ハンナがジュークボックスの音楽で踊る
  =>ハンナは別に謎なかったよね。ただの踊りになっちゃった
 ・ヴォルマー医師の顔が焼けただれ
  =>別にいらない
 ・うなぎ
  =>いらない
 ・患者たちがどうやって洗脳されるのか
  =>表現なし
 ・患者がミイラになる
  =>よくわからない
 ・自転車で山下る=>役員の車にぶつかる
  =>いらない

まあ、ひねくれすぎかもしれませんが。

言いたかったのは、すっきり構成して明確にフォーカスするところをほったほうが、この映画の面白みが増すと思います。

同じようなカルト系で見事な伏線と、同じようにシカを跳ね飛ばした近年のホラー名作『ゲットアウト』『不吉な招待状』とはかなり違いますね。ただ、もっと絞るといい線行くと思います。企画はいいけど脚本と監督でだめにしたような感じですね。

あら?最近のホラーはシカ跳ね飛ばすのブーム?

合わせて読みたい『ゲットアウト』

海外の評価 2020/04時点

だいたいそうぞうとあっていますね。評価がいまいちです。

思ったとおりですが、辛辣な意見の一方でほめたたえているものも見えます。

えり好みする、映画と言うことでしょう

imdbイメージ画像
Metascore
(批評家)
47
User rating6.4/10
ROTTENTOMATOイメージ画像
TOMATOMETTER
(批評家)
42%
Audience41%

映画の感想まとめ

この映画はとにかく長い。

内容的には、ここまでではないのですが。

それが気になるくらい長い。

まあ、夜長の時に一人で見るのはいいかもしれません。

映画館では疲れると思います。

→ドクターモロー好き!
→秀逸スリラー物が好き!
→永遠に生きたい人!!

こんな人ならこの映画おすすめで、好きだと思います。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       3
 ストーリー構成    3
 初見で読み取れない謎 3