1か月使用体験からソニーWF-1000XM3ワイヤレス・ノイズキャンセルイヤホン(ヘッドホン)の実力とおすすめ度・評価感想
1か月の使用体験から
ソニーWF-1000XM3ワイヤレス・ノイズキャンセルイヤホン(ヘッドホン)の実力とおすすめ度をレビュー・評価していく。
Sonyらしい作りこみと徹底的にノイズキャンセルにこだわっっています。
ネットや販売店でも高評価で、他の製品と比べるまでもないとの賛辞もある本製品
実態はどうなのでしょうか、”ほげる”が実際に使用したインプレッションとして評価します。
SONY:wf-1000xm3 ノイキャンのすすめ
通勤や道路わき、自宅での家族がテレビを見ている横での作業など、静寂な環境での音楽・動画視聴のニーズは年々高まっている。飛行機や新幹線など、轟音の中で快適な”音”環境が必要なシーンが多い。”ほげる”も年に数回海外出張となる。フライトの時、オーバーイヤーヘッドフォンで耳を覆うと幾分、轟音雑音がが少なくなり、よく寝れたものだ。
ここ数年、ノイズキャンセリングヘッドホンで優秀な製品が続々出始め、ワイヤレスのノイズキャンセル製品も普通に出回り始めた。
ノイズキャンセルがあるとないとでは、飛行機や電車での疲労度がまったく違う。ノイキャンがONとなると、すべての音が遠くになり、振動で伝わる音だけになるすると、「ガタンガタン」「ゴオーッ」という音が、「サー」って感じになり、騒音が静寂に変わる。生活の中の必需品といってよい。
そんな中で発売された、ソニーの WF-1000XM3ワイヤレス・ノイズキャンセルイヤホン(ヘッドホン)について紹介したい。一言で評価すると、おすすめに尽きる。いろいろな意味で今までの各製品を上回っている。2019度間違いなく、”買い”の逸品だと考える
基本機能とスペックについて
うたい文句は、
『 いい音には、静寂が要る。完全ワイヤレスに、業界最高クラスノイキャン 』
さて、宣伝には嘘偽りはないのか、仕様面からみていく。
ヘッドフォン部 | |
型式 | 密閉, ダイナミック |
ドライバーユニット | 6mm ドーム型(CCAWボイスコイル採用) |
感度 | – |
マグネット | ネオジウム |
コード長 | – |
入力プラグ | – |
質量 *2 | 約8.5 g×2 |
ヘッドホン部(その他) | |
電源 | DC3.7V : 内蔵充電式リチウムイオン電池 |
充電時間 | 約1.5時間 |
充電方法 | USB充電(ケース使用) |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF) |
電池持続時間(連続通話時間) | 最大4時間(NC ON)/最大4.5時間(NC OFF) |
電池持続時間(待受時間) | 最大9時間(NC ON)/最大15時間(NC OFF) |
周波数特性 | – |
マイクロホン部 | |
型式 | エレクトレットコンデンサー型 |
指向特性 | 全指向性 |
有効周波数帯域 | 50 Hz-8,000 Hz |
付属品 | |
USBケーブル | USB Type-C™ ケーブル (約20cm) |
Bluetooth | |
通信方式 | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 |
出力 | Bluetooth標準規格 Power Class 1 |
最大通信距離 | 見通し距離 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
対応Bluetoothプロファイル *3 | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC |
対応コンテンツ保護 | SCMS-T |
伝送帯域(A2DP) | 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時) |
Sony HPより
パッケージ外観
非常にシンプルな箱に収められているものの、カナル型イヤホンにしてはキチンとした梱包がされている。
箱を開けると、充電ケース、
イヤホンと整然と収められている。
余談だが、”ほげる”は白を所望したが、入荷がいつになるかわからないとのこと、
どうしても欲しい誘惑に負け、黒で手を打ったが、結果的にAirPodsと差別化出来て、こちらが良いと思っている。
外観と操作性についての評価
”うどん”より美しい外観
実物は、思った以上に小ぶりで耳にフィットするくらいスタイリッシュだ。一目で気に入ったそのフォルムからは、”うどん”のような棒は伸びていない。
手に取るとわかるが仕様スペック以上に軽く美しい。
シンプルな操作性
操作としてはいたってシンプル。
右左自由に割り当てることはできるが、基本的に決まっている。
左はノイズキャンセルとアダプティブサウンドコントロール(行動を検知して、その行動に合わせたノイズキャンセルが自動的に選択される 止まっている・歩行・走っている・乗り物 の4モード)を制御、右は再生を制御する。
右は曲の再生・停止などが割り当てられ、次曲・前曲を操作できる。
左タップ トグル ボタン操作
左 以下でタップでトグル
- アダプティブサウンドコントロール ON
- ノイズキャンセル ON(アダプティブサウンドコントロールOFF)
- ノイズキャンセル OFF
- 左押しっぱなし アテンションモード(全OFF 外音がクリアに聞こえます)
最新アップデート(2019/11)にて、音声ボリュームの上げ下げが可能となった
右タップ トグル ボタン操作
右 以下でタップでトグル
- 1タップ 再生停止
- 2タップ 次再生
- 3タップ 前再生(戻る)
モバイル アプリケーション
操作性は極めて簡単でシンプル。ボタンの感触・接触性もよい。
このほかに、SONYのアプリストア、iphone/Andoroidのストアから"Headphone"とアプリをダウンロードして、各種設定や接続性の調整(接続優先、音声優先)、イコライザ、アダプティブサウンドコントロールの各モードでのノイズキャンセルの効きの調整、ボイススルーの設定など、様々なことができる。
本アプリでは、左右各々のバッテリーの残量までも表示する。また、
(2019/12の最新アップデートで、バッテリー充電ケースの残容量も確認可能となる)
ヘッドフォン本体の自動ダウンロード設定についと制御可能だ。
(通常は自動ダウンロードで問題ないと考える)
充電ケースと付属品(イヤーパッド)
充電ケースでは、少々大きめだが本機6時間、充電ケースとして4回分の25時間分のサブバッテリーがあると思うと安心設計だ。また、イヤーパッドも複数種類(シリコンの種類と、SS/S/M)で付属するので、自身の耳の合わせて最適なものを試して、選びたい。
カナル型イヤホン(ヘッドホン)としての 評価、おすすめ
音楽の再生だけで考えると、他のヘッドフォンと一線を画す音質だった。
全機種のWF-1000Xでも純粋に音楽再生力としてはそれなりであったが、それよりも本機はさらに低音から高温まで余すところなく表現されている。
特に低音はカナル型イヤホンでありがちな音割れもなく、耳に圧着しながらも普通のオープン状態の耳で聞く音質に近い形で表現され、低音も小ぶりながらきっちり重低音が響く。今までBruetoothデバイスヘッドフォンではあきらめていた、MP3再生やネットワーク再生での、低音質が逆に気になり始める。
音の再生力と音質の実力
アプリからイコライザ―設定で比較的自由に音域設定をいじることができるので、”音”マニア・こだわりがある人にも問題なく満足一品に仕上がっている。
イコライザは結局いじっても、標準値(メーカが最適にチューニングしてきた出荷値)が一番良い音に感じてしまう事がおおい。
”ほげる”個人的にはこういう ため、多少いじってみたが、やはりデフォルトで十分との結果に至った。
サウンドの音質確認は、止まった状態で、ノイズキャンセル効かせた場合、利かせない場合双方で確認したが、両方とも良好。特にノイズキャンセルを利かせた状態での音楽再生は、メーカのうたい文句が頭をよぎった。そう、この一言に尽きる。いいキャッチコピーであると改めて感心した。
『 いい音には、静寂が要る。完全ワイヤレスに、業界最高クラスノイキャン 』
DSEE HX対応(ハイレゾには対応なし)
ハイレゾ対応ではないが、 DSEE HX ON時に最大96kHz/24bitまで拡張した再生を行ってくれているので、その辺も差が出ているポイントだ。
この対応によりSBCとAACのコーデックのみの対応ながら、しっかりとした音の表現力でカバー出来ている。
ワイヤレスイヤホン(ヘッドホン)としての評価、おすすめ
Bruetoothデバイスとしての、
ワイヤレス危機の面から評価する。メーカのホームページからは
「左右同時伝送方式を採用
本体の左右側それぞれがプレーヤーからのBluetooth信号を同時に伝送する」
そうか、巷で噂の、Qualcommの True Wireless Stereo、略してTWSもしくはTWS Plusを実装しているのか?と期待していた。
”ほげる”自身がゲーマーとかではないので、映画・ゲーム時の音声にそこまでこだわりがない。まずは、本機(ワイヤレス機器本体)と携帯デバイス間の遅延だが、こちら全くと言っていいほど気にならない。通常の使用で問題になることはないだろう。
左右セパレートの宿命 音ズレ
だが、しかし。。。
上述の左右同時伝送とうたわれてはいるものの実際は、以下のシーンで
たまに左右の音ズレが発生した。
- アダプティブサウンドコントロールがONの時で、切り替わり後
- 満員電車、駅のホーム(電車待ち時の満員電車がホームへ突入するとき)
- Wifi,携帯電波、GPS等が届きにくいところ
- 携帯デバイスに負荷のかかるようなことをした時で上記のシーンに近い時
上記のようなシーンでは、左右の音ズレが瞬間発生する。ノイズとして聞こえ、症状は即消え正常に戻るのだが、これが音楽ならば耐えられる。ニュースとか、英語とかのリスニング等を聞いているときには集中しているために、結構ストレスとなる。(聞き取れないお前が悪いよとの話もあるが。)また、いままで数度だけだが、上記の音ズレが症状が消えずに、継続した時があった、この時は本機の電源をOFF/ONが必要となった。
(注記 最近アップデートの合ったV1.3.7では事象が改善している1/3~1/2くらいに症状が減っている)
Bruetoothデバイスを使う以上どうしても仕方のないことではあるが、イヤーオーバータイプのDENON AH-GC20ユーザの”ほげる”としては、許容できないところでもある。とはいえ、自宅とかカフェ、職場とか静止している・人が少ない環境では何の問題も発生しない。
Bruetoothデバイスの通信における2.4GHz帯の使用時の、Bruetooth無線混雑での無線リソース割り当て、優先制御のスケジューリングにて本当に割り当てが出来ない状態に発生、帯域以上のデータ量が流れ左右不均衡になったのだろうと推察する。
左右同時電送というのは、使用した結果の事実からも、少し懐疑的になんちゃって実装だと判断している。(独自技術をそう呼んでいるだけで、片耳が親になって動作するタイプだろうと思っている)
本事象の症状改善には、アダプティブサウンドコントロールをやめてノイズキャンセルのON(もしくは完全OFF)、Bruetoothデバイス接続モードをいじる(”ほげる”は、音質優先のほうが安定した(逆なので不思議だが事実))等で解消した。また一番の対策は人込みを避けるのが良いだろう。
いろいろ不満を書いているようであるが、実のところ都市圏の一部の時間帯を除けば、なんの問題もない高性能ワイヤレス通信ができていると評価する。
ワイヤレスとしてのペアリング
電源ボックスの箱から出すと電源が勝手に入り、
SONYの「headphones」アプリのインストールを行うことになる。
本アプリをインストルーして、ガイドに従っていけばペアリングには全く困らない。
ソフトウェアのバージョンアップ
ソフトウェアのバージョンアップもbruetoothを通じて、自動設定が可能となっている。不定期にSONYから配信される。
最新のファームウェアバージョンは、2.0.2
ノイズキャンセル機能としての 評価、おすすめ
ノイズキャンセルについては、圧巻!の一言だ。
他メーカのどのノイズキャンセルよりも静寂に感じる。前述したDENONや、BOSE Quiet シリーズでも本機の静寂性にはかなわないと感じる。
ノイズキャンセルについては、環境(耳、伝わり方、フィット感)等がすごい影響を及ぼすため、一概にデジタルでノイズキャンセルだけで語れないと思う、ノイズキャンセルのKPI的な指標も見たことはないが、本当に感じ方の世界であろうと考える。
本機は、その中でも”ほげる”が感じたことのない1,2段高い仕上がりになっている。
メーカのうたい文句としても、
『 WH-1000XM3に搭載されている「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」と共通の技術を使い、完全ワイヤレス向けにソニーが独自開発した「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」を搭載 』
となっており、同じノイズキャンセルの系統のイヤーオーバータイプのWH-1000xm3より、一段上のノイズキャンセルであるのもうなずける。
飛行機でも電車でも、道端でも間違いなく、静寂を与えてくれる。道路わき等では、ノイズキャンセルをONにしていると、ノイズキャンセルが効き過ぎて、とかなり危ない。(車の存在が今まで以上に消され、静寂を身にまとうことになる)
1点だけ、残念なのは、アダプティブサウンドコントロールのおそらくソフト処理であろうが、モードの切り替えと時と、アダプティブサウンドコントロールが効いていることによりBruetoothデバイスが切れやすいと感じた。
(2019/12の最新アップデートでは、かなり改善)
CPUパワーを使っているのか、処理タイミングの問題か、”ほげる”は常にノイズキャンセルONかOFF二択で使ている。(この時には、安定する)
1か月使用した経験に基づいた個人的レビューまとめ
さて、冒頭でも記載した通り、本機は間違いなく買いの逸品だと評価する。
ノイズキャンセルがもたらす静穏性、音の質そのものヘッドフォンとしてのベーシックな機能にも手を抜いていないところ、充電ケースへ納めるときの磁石連動で吸い込まれるユーザビリティー。
Sonyらしい作りこみが随所にみられる。
数え上げるときりがないが、細部への”こだわり”を感じる。アダプティブサウンドコントロールは発展途上であると正直感じるものの、ソフトウェアのアップデートで向上する余地は十分とみている。首都圏の満員電車をのぞけば、本機は最高の評価となる。
本機の出来が良すぎるため、次作への期待がさらに深まっている今日この頃であった。
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