『アド・アストラ』リアリティ近未来宇宙探査!親子の絆確認ボヤージュも方向性の無い残念さ:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『アド・アストラ』はブラッドピットの一人語りに近いSF映画!宇宙軍少佐のロイ・マクブライド(ブラッド・ピット)は冷静沈着な宇宙パイロットだが、行方不明になっている今世紀最高の宇宙飛行士と言われる父クリフォード(トミー・リー・ジョーンズ)が実は海王星付近で生きており、人類が直面している突発の電流サージ現象を発生させているという、父の行動を止めるべく地球を飛び立つが・・・
映画は20世紀フォックス配給の、スペースオペラ
映画のプロデュースをブラッド・ピット自身が行い、製作会社も”プランB ”(ブラピの会社)を使っての製作となっている
プランBは数々の名作を排出してきた映画『トロイ』や、『ディパーテッド The Departed』、『それでも夜は明ける Twelve Years a Slave』等だ
アカデミーにも名を連ねることの多く
ブラピはじめ、俳優も有名どころを起用している
トレーラも最高にあげあげ
超期待のSFスペースオペラだった・・・
前半までは良い感じだが、
後半はまとまりのないただの親子物語になってしまっている感が拭えない
そんな映画のおすすめ度は
☆2のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
軌道エレベーターで作業してたロイ・マクブライド(ブラッド・ピット)は、地球規模で宇宙から襲われた電力サージの事故似巻き込まれて、高軌道から落下するが冷静な判断で無事に生還する
電力サージは火星の地下以外、太陽系全てに降り注ぎ広大な領域に甚大な被害を与えているという
このまま放置した場合には、人類が滅亡する可能性もあり宇宙軍は原因を16年前に海王星付近で行方不明になった、深宇宙知的生命体探査計画「リマ」の生き残りが、電力サージの原因であると見立てている
リマ計画の責任者は、ロイの父親であるクリフォード博士だった
軍はロイにクリフォードの説得を命令する、かつてクリフォードの同士だったプルーイット大佐と合流して火星から海王星にメッセージをうちなんとしてもクリフォードの暴走止める必要があった。
ロイは、月面基地経由で火星までいくミッションに携わるが、電力サージの影響もあり思うようなミッションにはならず様々な困難が待ち構えていた・・
映画情報&キャスト
『アド・アストラ』 2019年 アメリカ
【原題】Ad Astra
【監督】ジェームズ・グレイ
【脚本】ジェームズ・グレイ
イーサン・グロス
【製作】ブラッド・ピット
デデ・ガードナー
ジェレミー・クライナー
ジェームズ・グレイ
ロドリゴ・テイシェイラ
アンソニー・カタガス
【音楽】マックス・リヒター
【出演者】
ロイ・マクブライド(ブラッド・ピット)
:宇宙軍少佐 宇宙飛行士
クリフォード・マクブライド(トミー・リー・ジョーンズ)
:宇宙物理学者
リマ計画(深宇宙知的生命探査)責任者
海王星付近で行方不明になる
ラントス(ルース・ネッガ)
:火星基地責任者
プルーイット大佐(ドナルド・サザーランド)
:宇宙軍大佐 宇宙飛行士
父のクリフォードお仲たがいして
リマ計画から外れた
イヴ(リヴ・タイラー)
:ロイの別れた妻
超感想中心の評価考察・レビュー
プランB製作の宇宙アクションSF
実は親子モノかもしれないですが、プランBスタジオによる映画としては初の宇宙モノへのチャレンジになります
感想はおいておいて、
宇宙の表現の細部や、近未来感が半端なく凄いです
”達成していそうな技術”で埋め尽くされていて、逆に言うと荒唐無稽な神がかったような技術は出てこない
ドラえもんのポケット的なものはないです
考えられる延長上でのガチの作り込みが素晴らしい
監督はジェームズ・グレイ
ジェームズ・グレイ監督は、脚本と監督をセットで行うので有名な監督で、
ヒット作で言うと、
ホアキン・フェニックスやマーク・マーク・ウォールバーグの犯罪アクション映画『アンダーカヴァー』、アカデミー女優のマリオン・コティヤールが20世紀初頭でのアメリカへの移民したポーランド女性を力強く描いた『エヴァの告白』等がある
宇宙モノや派手なアクション映画と言うイメージはなく、
本作でも、
静かなアクション映画で、しっかりとした作り込み
ヒューマンドラマに近い、親と子の絆、父親が見つめたモノ、自分のトラウマ(心に引っかかる何か)
を狡猾なメタファとブラピのウルウルした瞳で表現しています
主演ブラッド・ピットの宇宙飛行士
ブラッド・ピット自身
悪魔や兵士、吸血鬼やら死にかけの男や狂った男など、様々な映画でキャリアを積んできていますが
キャリアの中で宇宙飛行士役は初めてではないでしょうか
映画全体を通じて、一人芝居に近い本作ですが
印象的なのはブラピの感情がストレートに出ることなく、”目”だけでタンタンと進んでいくことです
元々皮肉たっぷりの笑顔で演技することが多い、ブラピですが今回はシリアスな顔のままで
本当に淡々と、眈々と進み、抑揚がないのが特徴
演技的には死神になった『ジョー・ブラックをよろしく』に近いですかね
ただ、映画のクオリティーは全然
『ジョー・ブラックをよろしく』のほうが高い
退屈な流れでは、あるものの人生そのものを死神が現世を体験し、恋愛を人間の身体を通して学んでいき、死にゆくはずのアンソニー・ホプキンス役の大金持ちの老人が人生を振り返って何が大事であったかを再認識していく。
本策のアド・アストラに、人生の追走と言う意味では通じるところがあるがSFってのが邪魔しちゃっているかもしれない。
そして、軍人役でもやはりイケメンであるブラピも
アップでスクリーンに映ると流石に老けてきた感じのあるブラピですが、それでもやっぱりカッコイイ!
合わせて読みたい『ワールド・ウォーZ』
コーヒー飲まない宇宙人トミーリージョーンズ
トミーリージョーンズはロイの父親役のクリフォードを演じます
長ーい宇宙生活をしていますが、コーヒーは飲んでいなさそうです
トミーリージョーンズの宇宙モノと言えば、やはりMIB『メン・イン・ブラック』を思い出しますが、今回は地球ではなくて宇宙に飛び立ったパイオニア的な科学者であり偉大な宇宙飛行士を演じます
目の下はくぼみ、流石に老いは隠せませんかね
同じく、ロイのかつての理解者役で今は喧嘩別れしたプルーイット大佐がドナルド・サザーランドが演じます
この映画は、年寄りしか出ない・・・
映画感想、解説 ネタバレあり
映画は全体的に、淡々と進みます
映画としての見どころが無いと言ってしまえば、それまでなんですが
何を語りたいのかが最後まで見えてこないのがもの凄く残念です
映画の各目玉の演出があり、各々高クオリティーで作り込まれています
- 軌道エレベーターからの落下
- 月面移動で海賊に追われる
- 火星に向かうときに動物実験船に遭遇
- 火星着陸時のトラブル
- 海王星へ密航
- 宇宙飛行士達が事故で全滅
- 海王星軌道から父親に再会
- 父親との別れ
- 海王星ベルトを突破
- 地球へ着水
これらの、どのシーンもそりゃあ緊迫感のある
映像美も加わり、音楽性もいい
かなりのクオリティーが高い作りになっています
ただ、ここで残念なのが脚本なのか監督なのか、
全部が浮いているんですよ
繋がりがない・・・
作り手側は、意図があってそれぞれのシーンを入れているんだろうけど
意味が伝わってこなさすぎです。
その結果、映画全体でストーリー性がフワフワしていて、入り込めない
監督と脚本をジェームズ・グレイが、兼任している為に独りよがりになっているのかもしれません
科学的なそれっぽっさも、ハイテクだったりローテクだったり
それって「あり得ないでしょ」ってのが多すぎる
その突っ込みどころもあり、映画に没頭できずに最後のシーンでブラピの
ほのかに、はにかんだ笑顔で爽やかに、
「愛が大事」って言われても。。。
最終的には、他人と関わらないようにして生きてきたロイ
父親の後を追って宇宙飛行士になり、優秀なパイロットとして
妻とも距離を置いて、誰とも関わらない孤独に身を置いてストイックに生きてきた
自分に突き刺さっている、英雄である父親の実験中での失踪
ロイは、その死亡したと思っていた父親の生存の可能性を突きつけられた瞬間に絆を感じ宇宙に消えた父親を求めてもう一度会うために、全てをなげうって行動に出た
父親に会ったとき地球や自分達を捨てた事を追認識することで父親の探していた追い求めていたものと
自分の目指していたものの違いに気がつき
地球にもう一度戻って語りたい、”愛を” あ~
って感じだと思う
これが全くもって伝わってこない
いや各シーンとの繋がりがバラバラすぎて・・・
多分各シーンで人間の精神性を伏線にしているんだろうけどね
月面海賊はわからんし
動物実験船は精神が病むこと言いたいんだろうけど、グロになってるし
宇宙船そもそも、密航出来るのか?
海王星ベルトをキックボードみたいにドア一枚で抜けるけど、角度1%ずれればもう距離が届かないよね普通
こんだけハイテクなのに地球にパラシュート降下
宇宙飛行士を皆殺しにしたのに平然と妻と会ってるし
いやー全体的に
突っ込み所しかない映画でした
海外の評価 2020/07時点
批評家、論評家は高い傾向で、一般ユーザーからは低い
まあ、そうでしょうね
逆に批評家に聞きたい、「何がいいんじゃー!」
Metascore (批評家) | 80 |
User rating | 6.6/10 |
TOMATOMETTER (批評家) | 84 |
Audience | 40 |
映画の感想まとめ
個人的にはブラピ、やっちまった
って言うのが唯一の感想ですね
さもありながら、映像美と使われている臨場感のある音楽、各シーンのクオリティーは確かにレベル高い!
壮大な、宇宙で無くてもいい親子のファミリーヒストリーとして見れば、そこそこ楽しめるかもしれません
✔ブラッドピットが特に各好きな方
✔宇宙SF映画は外せない方
✔ファミリードラマ大好きな人
こう思う人ならば、本作品は好きになれると思います
独善的評価[5段階]としては
映像・音楽 5
キャスト 4
ストーリー構成 2
初見で読み取れない謎 2
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