『マチネの終わりに』大人の恋は実在のモデル!すれ違う二人がもどかしく愛おしい:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
映画『マチネの終わりに』は2019年に映画化公開された大恋愛映画!毎日新聞に連載された平野啓一郎の長編小説から映画化されました。すれ違う二人がもどかしく愛おしい…ギターが彩る大人の純愛「マチネの終わりに」は現在過去と東京とパリと空間と時間の間を変わらぬ想いが交差するおすすめの大恋愛映画
[showTable]映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む
ガッキーと星野源の結婚のニュースを見ながら、全然違うことを考えてしまった。
恋ダンス
そう、当時はめっちゃ流行ったものだ。誰もかれも何かまねしていたような気がする。そんな時に、ひときわ純粋にかわいかったのが石田ゆり子の恋ダンス。
今思い出しても、年を経るごとに可愛さが増す女性ではなかろうか・・
そんな彼女の最近の恋愛映画を紹介していきたい。
「たった3度会った人が、誰よりも深く愛した人でした。」…
なんてキャッチ―な言葉で始まる映画、世界を舞台に描く、ギタリストとジャーナリストの切なく甘い大人の恋の物語。「マチネの終わりに」
たぶん若い人が普通に観ても、響かなかっただろうな〜と思う映画ですかね。大人だからこそわかる愛のカタチや、運命に翻弄される二人に感情移入してしまう。こう始めると、いかにも自分が年取っているかのようで嫌ではあるが、めっちゃわかる、この恋の形。
純粋な大人の恋が詰まった恋愛映画です。
それでは、あらすじをば!
世界的なクラシックギタリストである蒔野は、パリの通信社に勤務するジャーナリストの洋子と出会う。
洋子には婚約者がいたが、二人の心は強く惹かれあう。
二人はパリで再会し、蒔野は洋子への愛を告げる。
洋子も、蒔野の事を愛している自分に気付いていたが、婚約者との別れを決断出来ずにいた。
そんな時、洋子の同僚がテロに巻き込まれる。
不安になる洋子を、蒔野は優しく支える。蒔野への抑えきれない愛を感じた洋子は、婚約者との関係を終わらせて蒔野の待つ東京へ行く決断をする。しかし、以前から蒔野に想いを寄せていたマネジャーの早苗が、洋子に嘘のメールを送った事で二人の想いは完全にすれ違ってしまう。互いへの愛を心の奥に押し殺したまま別々の道を歩む二人だったが、4年が経ち再び出会い、ついに純愛の結末を迎える・・・
いやー、いいねー
なんか、時折行動のわからなくなる二人だけども
そういう大恋愛もあるかもしれない。大人だからあこがれる。本当にそんな感じです。
原作は、芥川賞作家・平野啓一郎の代表作『マチネの終わりに』。映画同様の蒔野のキャラクター(現実ではなかなか無いようなキザな男)に、アレルギー反応で辛辣な評価もあるようですが、ファンも多い小説です。
監督は、『昼顔』の西谷弘監督で、『昼顔』では身近にありそうな大人の恋愛を描いてましたが、今回の作品では、少し非現実な大人の愛の雰囲気をしっかり出していました。
主演の福山雅治と石田ゆり子も貫禄ある大人の魅力を発揮しています。
この映画の1番の魅力は、「美しさ」です。音楽の美しさ、映像の美しさ
お前が言うなー、何だろうけどとにかく見て欲しい
パリで展開される恋も、嫉妬の中で奏でられるメロディーもとにかく美しいわけですよ
クラシックギターの音色も美しければ、ギターを弾く蒔野も美しい。
福山雅治は今回の映画のためにクラシックギターを習得したそうですが、さすがミュージシャンですね。
音も画も、演奏シーンの迫力が凄かったです。
石田ゆり子も相変わらずキレイでかわいい。
ただ、そんなイメージが固まりすぎて、もう少し別の顔も見てみたいような気がします。
前に『望み』で見せてくれたような、そんな新鮮なイメージも今後期待します!
画が美しいといえば、「魅せ」どころのキスシーンで、ヘンないやらしさのない、美しいキスシーン
このシーンを他の俳優さんが演じたとしたら…と考えると、これもなかなかハードル高いはず
次に注目してほしいのが、キザなセリフまわし!
ちょくちょく出てきます。現実ではなかなか耳にする事の無いようなセリフなんだけど、歯の浮くようなセリフを平気で連発する蒔野というキャラクター、蒔野を福山雅治が演じたことで、この映画が成功へ繋がったような気がします。正直、一歩キャスティングを間違えれば、とんでもない仕上がりになった可能性も…
キャスティングってホント重要と改めて思うわけですわ
ただ、そんな蒔野のセリフで心に残ったものが一つ。
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。
だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。
過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
なるほど。
そう考えると、人生においても様々な物事の捉え方が変わります。
もちろん、蒔野と洋子の運命に関しても。
早苗の嘘のメールのせいで、2人は誤解をしたまま別れ、それぞれ家庭を築き、四年という別々の人生を送ります。
そんな抗えない過去はあるけれど、その先の未来によって過去は変えられていく。
どのような未来を生きるかが、二人の過去のカタチを変えていく。
誰かの作為があってすれ違ったとしても、自分の未来次第で過去は変わるんです。
そう。
それも含めての運命なんだと納得する。
非常に深く感じた言葉でした。
物語はNYのセントラルパークで2人が再会を果たすシーンで締めくくられます。
4年前の決定的なすれ違いの真相を知った2人が、これからの未来をどう生きていくか・・・
観る私たちの想像力に委ねられたまま、物語は終わります
総じて、面白い!大人になると、人を愛するのも簡単じゃないですかー、でも自分を取り巻く環境もどんどん複雑になっていく。愛に対しても臆病になりがち。
だけど、誰かを真っ直ぐに好きになりたいと思える、そんな映画です。
本当に余談ですけど、本作は実話であるといわれいます。
実在のモデルとして、クラシックギタリストの福田進一だと言われています。また、お相手役のジャーナリストの女性ですが、既に他界されておりますが美人ジャーナリストでテロにあった経験もある山本美香さんだと言われています。本当に恋愛関係があったかは誰もわかりませんが・・
そう思いながら見ると、またさらにおすすめ度が上がりますね。
自信をもってのおススメですなぁ
凄く昔に流行った、『冷静と情熱のあいだ』を好きな人ならば、きっと好き!
間違いなし
― hogeru -
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