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『キネマの天地』神様に見つけられた少女!少女から女優への成長ストーリー:動画配信・映画感想あらすじ考察

映画映画『キネマの天地』は日本の1986年のドラマ映画です。山田洋二監督が贈る映画を愛する人たちに向けた、しがない少女だった小春が映画銀幕(活動写真)のスターとなっていく姿を描いたサクセスストーリー

山田洋二監督と渥美清と言えば、『寅さんシリーズ』

その鉄板の世界観に加えて、渥美清はじめ豪華キャストを揃えたちょっと古いですが

本作、「キネマの天地」

菅田将暉の主演で、世界観

映画には神様がいてね、の山田洋次監督最新作「キネマの神様」を見る前に是非見てほしい作品

豪華な俳優たちの若かりしころに加えて

当時の時代として、純粋に映画が生活の中に入り込んでいる様子や、映画の銀幕を愛する人たちと、その人間模様で映画に対する思いが息遣いとして伝わってきます

当時の映画スター、田中絹代がモデルとも思えるリアルな、キネマへの道!

非常に面白い作品です

☆4のおすすめ(5点満点)

感想中心となります

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

浅草の映画館の売り子として働いていた小春は旅回りの役者であった父の喜八と暮らしていた

ひょんなことから、小春は松竹の監督にスカウトされ、端役や撮影所のスタッフとして働き、銀幕に近づいていく。

大部屋女優から女優の道に進み、大部屋の女優として少しずつ大きな役をこなし、葛藤しながらも成長していく小春。映画を熱く語る島田という青年に惹かれながら、映画にもの盛り込んでいく

そんな小春に「浮草」という映画の主演の代役に抜擢されるというチャンスがやってくるが・・・。

[showTable]

映画情報&キャスト

『キネマの天地』1986年 日本
【監督】山田洋次
【脚本】山田洋次
    井上ひさし
    山田太一
    朝間義隆
【音楽】山本直純
【撮影】高羽哲夫
【出演】
田中喜八(渥美清)
 :小春の父親で、以前は舞台役者だった
  持病を持っており、本当は小春の父ではない
島田健二郎(中井貴一)
 :映画撮影所で働く助監督
田中小春(有森也実)
 :喜八の娘で、
  映画館の売り子で働いている
川島澄江(松坂慶子)
 :トップ女優
ゆき(倍賞千恵子)
 :喜八の家の近くに住み、
  時々喜八たちの様子を心配で見に来る。
ゆきの亭主(前田吟)
ゆきの息子(吉岡秀隆)

超感想中心の評価考察・レビュー

豪勢なキャスト

本作は、キネマの天地と言う、名前を冠するだけあり、とにかくキャストが豪勢です

本作の凄さ、としてポイントの一つとして挙げられる錚々たるキャスト

原題の目線から見ても、往年のスターが端役として出ていたりします。

しかし、目につくのはやはり「男はつらいよ」シリーズに出演していた渥美清や倍賞千恵子、吉岡秀隆など、男はつらいよファミリーの面々ががっつり出演なさっている点でしょうね

特に渥美清さんは「あ!寅さんだ!」と思わず、声をあげてしまいそうになりますが、山田洋次組と言わんばかりの芝居の安定感、ほろっと泣かせられてしまう場面や笑わされてしまう場面の作り方がやはり流石の一言

それらのスターの芝居を見るだけでも、一見の価値ありです。

初役は、渥美清だけども、女優として主演した小春役の有森也実もかなり高い評価を受けました。

本作以後、テレビドラマの世界でも次々と話題作に出演し、NHKでも大河や朝の連続小説シリーズにも出演するなど人気はとどまることを知りませんでしたね、近年ではたまにテレビで見かける程度でしたが・・

ドラマでは、『東京ラブストーリー』のさとみ役が、メジャーですね

山田洋次監督について

山田洋次監督というと、まさに日本を代表する巨匠

まあ、そうだよね

純日本培養の、良くも悪くもキネマの世界を引っ張った監督というイメージがかなり強いです

でも、実際どんな作品を監督したの?

かというと。やはり代表作というと、先ほども書いたように「男はつらいよ」シリーズはもちろんのこと、夜間中学校を舞台とした「学校」シリーズ、また高倉健さん主役の「幸福の黄色いハンカチ」などがあり、意外と振れ幅あります。

中でも、「男はつらいよ」シリーズは50作あり、2019年に最新作が上演され、話題となりました。コアなファンがいて昔から老若男女問わず人気を博しています

そして、山田洋次監督作品の最新作、菅田将暉の「キネマの神様」も話題作ですね、2021年8月に公開で、こちらも志村けんさんの出演予定作品だったとあって、期待の作品です

是非、最新作も早く観たいですよね。

女優小春 実在の人物:田中絹代?

最初は映画館で働いていたしがない少女だった小春でしたが、偶然スカウトを受け、女優の道へ進むことになります。

しかし、その道は簡単ではありません。

ポットでの新人がのしていくってストーリでなく、地に足をつけて映画愛から、成長を遂げていく姿に好感が持てます。

大部屋の中で小さいセリフのない役から、コツコツと監督に怒られながらも必死に頑張る小春を応援したくなります。父親の喜八もまた彼女が心配すぎ・・・

それもそのはず舞台役者だった喜八も彼女の気持ちがわかるが故、迷惑をかけないように、星飛雄馬の姉ちゃんのように陰から応援を続けます。

俳優への道は易くない・・・

そんな中でも、小春は確実に少しずつ役が大きく、重要な役を演ずることが多くなっていき、そんな時に彼女にチャンスが回ってきます。

川島澄江という人気女優が突然消えてしまい、主役の代役に小春が抜擢されたのです。

撮影は順調でしたが、重要なシーンが撮れず、小春はそのシーンを一日で撮りきれず次の日に持ち越してしまうのです。

しかし、喜八の話を聞き、彼女は次の日撮影できちんと素晴らしい演技ができるのです。

その時の喜八の話、本作の中では注目ポイントで、あまりに印象的

かなり記憶に残ります

その後、無事に小春主演の映画が公開され、初日に喜八とゆきは観に行くのですが、そこで具合の良くなかった喜八は映画館で亡くなってしまいます。。。映画館で無くなるのって・・

その頃、小春はキネマの天地を祭で披露しており、死に目に会えず仕舞いだったのです。そうだから、キネマの天地ってタイトルなのかもしれません

号泣ものです・・・よく役者は親の死に目に会えないと言いますがね、まさに、それを象徴したようなシーンにこれほどまでか・・演じることって

『ガラスの仮面』の北島マヤもそうだったのに違いないなぁア、と古いお漫画に思いをはせて、あまりに切なく、言葉もありませんが、ここから彼女は本当の意味で女優となったのです。

この小春、実はモデル女優がいました

それが田中絹代!

当時のスターは凄い、実に障害で260本の映画に出演したそうな

小春と同じく、今はすたれた、”撮影所”のスタッフから始まり大勢のその他と一緒の女優のポジションから、日本を代表する大女優というランクのレベルまで上り詰めました

今の時代、大女優とか大男優って、昔ほどにはいない、寂しい時代だなぁ・・と思いつつ

映画の感想まとめ

本作はキャストがかなり豪華な作品で

その作風は、まさに山田洋二監督の、昭和のキネマ界隈をよく演出して表現してくれています

どの時代の誰が見ても、女優の成長物語として楽しめる作りになっています。

『小さいおうち』が好きな私にとっては、同じく本作もこよなく愛せる一本です

もちろん、映画が好きな全ての人はきっと好きだと思います

『ライフ・イズ・ビューティフル』が好きな人も間違いなく、

好きな映画の一つになると思います

特におすすめです。