『アメリカン・スナイパー』伝説なのか悪魔なのか実話の物語 評価・感想 ネタバレ

2020-01-17

クリス・カイル彼はテキサスのカウボーイだった。国を守ることに忠誠を誓いイラク戦争での活躍で『伝説の狙撃手』と褒め称えられている彼の半生の実話を映画化。クリント・イーストウッド監督とブラッドリー・クーパー主演の伝記映画

アカデミーノミネートの間違いなくおすすめの1本!

あらすじ 見どころ

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クリス・カイルはどこにでもいる、テキサス州のカウボーイだ。弟と競技ロデオをしつつ、牧童としての牧場で働いて生計を立てていた。妻とはロデオを中心とした生活からすれ違いが続き破局する。 幼き頃から父親に男であること、弟を守ることを教え込まれ、狩猟に理解のある父親からライフルの扱いも徹底して教え込まれていた。テレビで見ていたアメリカ大使館爆破事件をきっかけにカイルは愛国心に目覚めていく。 カイルは30歳となってから海軍へ志願入隊し、厳しい訓練を日々送り特殊部隊シールズ入りを果たす。同じ頃恋人のカヤと結婚し幸せのさなかにいた。 アメリカ同時多発テロ事件を期にカイルのイラク派遣もきまった。イラク戦争に突入したアメリカは各地の激戦区へ兵士を送り込んでいく。カイルもその中の一人だったが、”射撃”、遠距離からのスナイパーとして急激に才能を開花し実績を上げていく。 戦場では、味方から『伝説の狙撃手(スナイパー)』と呼ばれるようになっていた。 同じ頃、敵方にも元オリンピック選手のムスタファと言う腕利きのスナイパーの話も聞き、味方を守る使命感に駆られながら日々を過ごしていた。 戦場への派兵期間の回数が重なり、期間が長くなるほど、重いPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされ、アメリカにいても戦場から離れていても、心は蝕まれ、終わりのない戦いに身を委ねるしかなくなっていった。 そんなとき、部隊の親友が打たれ重傷を負ったことで、カイルの考え方が少しずつ変わってきた、4回目の派兵が決まったときだった・・・・

映画情報&キャスト

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『アメリカン・スナイパー』 2014年 アメリカ
American Sniper
監督    クリント・イーストウッド
脚本    ジェイソン・ホール
原作    クリス・カイル
      『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(原書房)
製作    クリント・イーストウッド
      ロバート・ロレンツ
      ピーター・モーガン
      アンドリュー・ラザール
      ブラッドリー・クーパー
出演者
クリス・カイル  ブラッドリー・クーパー
タヤ・カイル   シエナ・ミラー
コルトン・カイル マックス・チャールズ

映画としての評価感想

クリス・カイルの半生と伝記

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『アメリカン・スナイパー』では、クリス・カイルの半生を原作『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(クリス・カイル著)からクリント・イーストウッド監督がヒアリングをして、丹念に作り上げている。

原作と違う部分もあり、ノンフィクションとフィクションが入り交じった、伝記映画と言ったところだろう。

彼の半生と生い立ちや、人生での各ターニングポイントでの心情が緻密に表現し描かれている。クリント・イーストウッド監督の底知れぬ監督としての才能が伺える。

人間の心の葛藤を巧妙に表現

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クリス・カイルを演じているのは、ブラッドリー・クーパー。

ブラッドリー・クーパーは本作品のために、15k以上も増量して身体を鍛え上げたとされている。確かに普段細身の彼が、二回りほど身体が大きくなり本物のクリス・カイルを意識して似せてきている。

演技そのものは、素晴らしいとしかいいようがない。他の映画のブラッドリー・クーパーのどれとも違うおちゃらけた様子も、二枚目のハンサムボーイも、知的な感じも無い。

ただ、テキサス男が愛国心に目覚めたパトリオットとして入隊して、国を売れいてイラクへ派兵されていく、国には本当に愛する妻と子供がいて、全てが生々しいのだ。

演技の前に、実話という事とPTSDになっていく様、目線・心情の顔の表情がリアルすぎて引き込まれる。ブラッドリー・クーパーの転機となったと思う。

ブラッドリー・クーパーは、本作では自らプロデューサーとしても参画して積極的に映画作りに参加している。熱意が伝わってくる作品だ。

合わせて読みたい、ブラッドリー・クーパー作品

戦争に対して肯定も否定も無い

本作のぐっと引きつけられるところは、クリント・イーストウッド監督の仕掛けだ。

本作からは、タイトルの勇ましい『アメリカン・スナイパー』に引きつけられるわけでは無いが、単なる戦争映画では無いのだ。

作り手側の、ニュートラルな立ち位置(映像として)が伝わってくる。逆に言うと、戦争に対しての肯定感や否定感どちらも伝わってこない。

伝記映画と言ったのはそれもある、戦争にたいしてのメッセージ性は、観客達オーディエンスが自ら考えなければいけないのだ。

そんな作品に仕上がっている。この辺の表現はクリント・イーストウッド監督は群の抜いていると思う。

背景・ネタバレ

撮影開始

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本作品の撮影開始が決まったのは、2012年5月

クリント・イーストウッド監督が撮影することに決まったのは、2012年8月

その間、スティーブン・スピルバーグ等が名を連ねたが、クリント・イーストウッド監督に決まった。

クリス・カイル は、2013年2月2日、PTSDを患っている元海兵隊員エディー・レイ・ルースに殺されている。

注目したいのは、撮影決定で原作を使用することになった後に、死亡しているのだ。

エンドテロップの本当の意味がここでわかる。

死亡していなかったのなら、どういう結末になったのだろう。ひと味もふた味も違ったのに違いない。

原作との違い

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原作(事実)との違いがいくつかある

  • ムスタファというスナイパーと出くわしたことは無い
  • クリス・カイルが入隊したのは実は20代(30代にはなっていない)
  • クリス・カイル自身は除隊後はPTSDからは回復していたようだ
  • 最初に射殺した子供の表記は原作にはない
    (クリント・イーストウッド監督が本人から聞き出した事実ではある)

まとめ

”ほげる”的には、超おすすめの映画だ!

クリント・イーストウッド監督の作品は間違いなく。実話を基にした重厚な作品はどれを見ても高評価に値する。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       4

 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 5

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、超面白い作品と思います。