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『アウトブレイク』ウイルス感染の恐ろしさを身近に!:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-01-28

ウイルス感染の恐ろしさを世に知らしめた『アウトブレイク』!ウイルス予防に過剰反応する正義感の陸軍感染症予防部隊サム大佐はカリフォルニアの田舎町で発生した恐るべき感染力を持ったウイルスと軍にとっての不都合な真実に敢然と立ち向かう。

シリアスな設定に時代を写し、まさにホットなウイルスのパンデミックパニックを超おすすめの映画です。

あらすじ

1967年アメリカ軍はアフリカのモターバ川流域で発生した伝染病の調査を行った。そこでウイルスの存在を確認し、あまりに酷いウイルスの症状と感染力から封じ込め作戦として村ごと全部を焼き払う暴挙に出た。
そして、現代!
アフリカのモターバ川流域で原因不明のエボラ出血熱に似た症状の伝染病が大流行している。ウイルスに過剰反応する正義感の陸軍感染症予防部隊サム大佐は現地へ派遣され、惨状を確認してアメリカに戻るやいなや、上司のビリーに警戒すべきだと上申するが却下される。元妻でCDC勤めのロビーにウイルスの警告を発する。
アフリカから税関をすり抜け、一匹のサルが違法でアメリカ国内に入ってしまう。ペットショップに高値で売りつけようとカリフォルニアの小さな田舎町シダークリークへ持ち込まれる。そのサルは未知のウイルスに感染していたホストだった。
サルと動物の密輸入者ジンボを介して、シダークリーク中にほどなくしてウイルスは拡散していった。

陸軍のサムは上司のビリーの許可なくシダークリークへ向かい自体の把握と終息をCDCとともに行うが、時すでに遅し町中に拡散したウイルスは猛威を振るい、ついの死者を出し始めた。そのエボラに似た症状は空気感染までし始めたのだった。
変異したウイルスを封じ込めようと陸軍は町を封鎖した。
ペットショップでホストから感染したと思われる症状が出ていたサルが陸軍が落ち込んだ血清で症状が改善したのをサムが発見する。
軍が何かを隠している疑念が頭から離れない。ウイルスの調査を加速している最中に同僚のケイシーと元妻のロビーが感染してしまう。
サムはウイルスに勝ち、軍の悪だくみを阻止することができるのか・・・・・・・

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映画情報&キャスト

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『アウトブレイク』 1995年 アメリカ
【原題】Outbreak
【監督】ウォルフガング・ペーターゼン
【脚本】ローレンス・ドゥウォレット
    ロバート・ロイ・プール
【製作】ゲイル・カッツ
    アーノルド・コペルソン
【製作総指揮】
    ダンカン・ヘンダーソン
    アン・コペルソン
【出演者】
サム・ダニエルズ大佐 (ダスティン・ホフマン)
 :熱血漢の陸軍感染症予防のエキスパート
  ウイルス予防の為なら、どんなこともいとわずに行動する。
  ロビーの元夫
  今で少し惚れている
ロビー・キーオ (レネ・ルッソ)
 :サムの元妻
  CDC(アメリカ疾病予防管理センター)に勤務するやり手、かつてはサムの部下
ビリー・フォード准将(モーガン・フリーマン)
 :サムの上司で古くからの友
  アメリカの国防のためにいろいろなことを判断する立場
ケイシー・シュラー少佐(ケヴィン・スペイシー)
 :サムの部下で、チームの一員
  明るいキャラクターでサムの理解者
ソルト少佐(キューバ・グッディング・Jr)
 :サムの新任の部下、チームの一員に加わるが
  ウイルスに相対するとビビッてしまう
ドナルド・マクリントック少将(ドナルド・サザーランド)
 :ビリーの上司
  過去にモターバ川流域でのウイルス流行と後処理に深く関わる
ジンボ(パトリック・デンプシー)
 :税関から動物をアメリカ国内に勝手に持ち込み、ウイルスに感染し発症
  ひどい症状の状態で不用意に恋人にキスをしてしまう

社会派サスペンススリラー

ウイルス感染のパンデミックをリアルに表現

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『アウトブレイク』は、世界中でウイルスの脅威や道の病原体に対する危険性の危惧が異常に高まっていた時代に生み出された映画です。それだけに、リアルに描かれるパンデミックの状況が生々しく感じます。

映画の中で語られるウイルスの拡散のシーンも、咳などで出た空気感染としてスローにしてウイルスのDNAが見えるようなイメージ化で感染していくようなシーンやカメラワークが、今では当たり前のように使われていますが、当時は確かこの映画が初めてではないかと思います。

リアルに、こうやって人から人にウイルスが伝播していくんだなぁと映画の中なのに、映画館での感染していくシーンを見て、恐ろしさを感じました。

原作になるはずだった『ホットゾーン』

1994年に『ホットゾーン』リチャード・プレストン著が 刊行された、 その時代だ。本書ではサイエンスフィクションとしてリアルで生々しい描写で、エボラウイルスやアフリカでの道の病原体に対する社会的な興味が爆発的に高まった時期でした。

本『アウトブレイク』のも、当初はプロデューサーが『ホットゾーン』の脚本を使う予定でしたが、 規格に対して遅々として進まない各制作に、オリジナルのストーリーとして持ち込まれ実現したのが、『アウトブレイク』です。

個人的には、エンタテインメント性が少し増したこちらでよかったと思っています。『ホットゾーン』は、本当にリアルな現場での話が多く、映画にしてはタンタンとした感じになると思います。

また、時代的にも1995年にコンゴでエボラが発生したのもあり、『ホットゾーン』『アウトブレイク』は当時は世界でも日本でも話題騒然でした。

感染者達の取り扱いがリアルさを強調

感染者達が、バスに乗せられて続々と一か所に集められていきます。

そのシーンがリアルで考えられる対処過ぎて怖いです。

あるお母さんに着目したカメラワークのシーンがあります。父と子供たちは不安そうに母親が連れていかれるのを見送ります。子供は母親に抱きつきたいのに、母親も抱いてあげたいのに自ら涙ながら、別れを告げてバスに収監されていきます。

こういった、感染者達の生々しさ、街を逃げ出そうとする若者。

医者に文句を言ってくる患者たち。

映画の中でウイルスそのものに加え、パニックになっていく民衆と、それに相対する体制側の扱いが恐ろしくなります。

色の濃い俳優たち

キャストは、そうそうたるメンバーが並んでします。

ダスティン・ホフマンは安定のアカデミー賞男優ですね、何をやらせてもうまい。この映画では融通の利かない正義感あふれるヒューマニズムを持ちつつ、真のパトリオットを演じます。

安定の悪役は、大御所ドナルド・サザーランドです。キーファー・サザーランドのお父さんですね。往年の名優です、こういうあくどい役がとにかく似合う。

そして、神様の声に選ばれているモーガン・フリーマン。体制側の人間でありつつも節度をわきまえサムの見方をしてくれますね。モーガン・フリーマンの落ち着いた演技が、ドナルド・サザーランドのあくどさを引き立て、ダスティン・ホフマンの正義感を際立たせます。

ケビン・スペイシーはここでも、隠れた名演技が光っています。

映画の感想まとめ

この映画を初めて見たときには、感染症やウイルス感染の恐ろしさを本当に感じました。エンタテイメント性もあり、スピード感のある展開であるにもかかわらず話の展開がおかしくなることもなく、視聴者に素直に届いてきます。

何よりも怖いのは、小さな出来事、ジンボと言うしょぼい密輸入の犯罪者が自分の利益の為だけに、無知がゆに社会的なルール(検疫)を守らず災厄を振りまいてしまうことです。

恋人にもうつし、ペットショップでもうつし、こういう小さなモラルの隙間をこじ開けて取り返しのつかない被害になりえるんだなぁと恐怖しました。

隠れた傑作だと思っています。まだの方はぜひ見てください。
一度見た方は、ぜひもう一度!
本当におすすめの作品になります。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       5
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 5

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。