『セルジオ: 世界を救うために戦った男』Netflix配信衝撃の実話ベース映画!イラク・東ティモール紛争地域で人民の最適解を探し続けた男の物語:動画配信・映画感想あらすじ考察
『セルジオ: 世界を救うために戦った男』は実話に発想を得たNetflix配信の反戦ヒューマンドラマ!セルジオ・デメロは国連の国際人権高等弁務官として世界中の紛争地域の現場で反体制側・体制側双方の利害の調停をしたカリスマ的存在!2003年イラクの国連事務総長特別代表として2001年のイラク戦争の傷跡を埋めるために2003年に赴任しアルカイダらの襲撃で命を落とすまでの半生を描く
Netflixから2020/3/17に配信開始された、本映画
正直、最初に見たときには、スローなテンポと怪しげな、セルジオ・ビエイラ・デメロの表現に3歩引いて映画を見始めましたが、開始10分引き込まれるように見ている自分がいます。
セルジオの名前は聞いたことがあったし、どういう人物かもわかっていたつもりでもわかっていなかった
本作は、それぐらいの知識レベルの”ほげる”にも十分にセルジオの偉大さを知らしめるには十分な伝記的映画にしがっています。
実態として、どこまで史実かは置いておいて良いストーリー展開は映画に引き込むのには十分なショーとストーリーがつまっています。
”ほげる”的には、アカデミー一歩手前ぐらいまで評価は高まるのではと思うくらい
評価は高いです。
おすすめの映画です
超感想中心になりますが、
それでは見ていきましょう!
あらすじ ネタバレなし
セルジオ・ビエイラ・デメロは、世界に平和をもたらすために国連の人権委員会で働き、国連人権高等弁務官としてコソボ、東ティモール、イラクと渡り歩き常に現場での陣頭指揮にあたっていた。
セルジオは常に、政情不安定の地域でも地元の人々によりそい、人権としての真の意味を考え続けます。人なつこい笑顔で自身の家族との人生よりキャリアの半生を現場で過ごしてきた。そして愛する女性とこれからの人生を過ごす決意をした矢先、イラク人権特別委員就任が決まる。
イラクでは、人民との距離を考えアメリカ軍と国連は違うことを示すために、護衛の軍隊を引き揚げさせアメリカ軍のイラク人民弾圧を国連に報告しようとした矢先に、アルカイダの爆弾が滞在先のカナルホテルを遅い半壊する。
自身も崩落したホテル内で壁に挟まれ、生死の先をさまよいながら自身の半生を振り返っていく・・・・
映画情報&キャスト
『セルジオ: 世界を救うために戦った男』
【原題】Sergio
【監督】グレッグ・バーカー
【製作】ダニエル・マルク・ドレフュス
ワグネル・モウラ
ブレント・トラバーズ
【脚本】クレイグ・ボーテン
【撮影】リッチー・ムーア
アドリアン・テイジード
【出演者】
セルジオ・ビエイラ・デメロ(ワグネル・モウラ)
カロリーナ(アナ・デ・アルマス)
超感想中心評価
実話・実在のセルジオ・ビエイラ・デメロの濃厚ストーリー
本映画は実在の国連高等弁務官だった、セルジオ・ビエイラ・デメロの半生を描きます。
予告編こそ、なんとなく軽い~イメージでスタートしますが、なかなかどうして中身は濃厚なストーリーです。
映画のストーリー構成は、過去と未来を行ったり来たりしますが現在(present day)はイラクでカナルホテル爆破に巻き込まれて、壁の下敷きになったところからの過去の回想がメインで進みます。
彼のなしてきた、キャリアとして
コソボ、東ティモールあたりを中心に語られますが、セルジオの1人称語りではなく、ドラマ仕立てとなっています。
展開としては、少しダレてメロドラマっぽくなったりすとイラクの崩落のシーンに戻り、
そこで、また命をつなぎながら回顧録へと飛んでいくレトリックが使われています。
飽きずに、セルジオの半生にいるかのように集中して映画を見ることが出来ます。
アクション的な要素は一切なく、セルジオの想いや紛争地期の人々への寄り添い方を中心に演出されて非常に好感が持てます。見ていてセルジオと言う人物像に触れ、魅せられ引き込まれていきます。
『戦場のピアニスト』のような戦争映画でもない、迫害映画でもない
調停役として現代の人物を題材にするのは珍しいです。
Netflixの事前プロット説明では、「気難しい」と表現ありましたが、まったく誰とでも親しげに話す彼の印象だけが刷り込まれていく構成です。
合わせて読みたい伝記的アカデミー映画『ラストエンペラー』
監督グレッグ・バーカー渾身の作品
グレッグ・バーカー監督の2009年のドキュメンタリー映画、同名の『セルジオ (Sergio)』サンダンス映画祭のドキュメンタリー編集賞を受賞しています。
こちらは、実際のセルジオを使い、広範な関係者へのインタビューを使ってのドキュメンタリー映画になります。
本作の『セルジオ: 世界を救うために戦った男』は、実話に着想を得た作品となっておりドキュメンタリーではありません。
ただ、元々がドキュメンタリー映画が得意な、グレッグ・バーカー監督により作られ、しかも同じセルジオ・デメロのテーマで一度完全なドキュメンタリー映画を撮ったバーカー監督が、エンタテイメントとしてセルジオの映画を撮ったのが本作となります。
グレッグ・バーカー監督は、元々が中東関連の映画や反戦や社会風刺が得意な監督です。
エンタ作品でドキュメンタリーでなくとも、人の心を揺り動かす映画は撮れていますね。本映画の中ではちょいちょい実際のイラクや東ティモールの映像や国連関連のニュース、セルジオ・デメロの実際に映像であろうニュース番組が織り交ぜられながら構成されます。
以下ラインナップ(ショートフィルムも含む)
- サダムの生存(2000)
- コマンディングハイツ(2001)
- テロに対するキャンペーン(2002)
- ルワンダの幽霊(2004)
- エイズの時代(2006)
- イランとの対決(2007)
- セルジオ(2009)
- コーラン・バイ・ハート(2011)
- マンハント(2013)
- 私たちは巨人です(2014)
- 自家製:テロ対策のジレンマ(2016)
- 最終年(2017)
- レギオンオブブラザーズ(2017)
残念な恋愛パート
”ほげる”個人的には、本映画はものすごい評価が高いです。
映画の全体の構成、プロットがよく脚本もしり上がりに盛り上がっていきます。
随所でのセリフ回しと演出も心にしみてきます。セルジオ・デメロの作った感動のセリフでなく、それらは地元の現場の人々からインスパイヤされてセルジオは突き動かされていたのがよくわかります。
各賞レースでいいところまで行くのではないかと思うくらいです。
ただ、以下2点が・・・本当に残念でした
- 恋愛パートが長い、物語の方向性にまだ関与している
- セルジオの偉業をもう少し丁寧に表現してほしかった
(東ティモールのラストはどうなったのか歴史の事実にゆだねないで説明してほしかった)
このへんが、ドキュメンタリー監督がエンタテイメント性のある映画に参入したために、中途半端感が出てしまったと想像します。
セルジオの魅力たっぷりの笑顔振りまくワグネル・モウラ
セルジオ役を演じるのはワグネル・モウラは主演となります。
本当に笑顔が素敵ですね、演出でそうしているのでしょうけど、歯がきらっと光って笑みがこぼれるスマイルは本当に魅力的です。youtube等の動画を見る限り、本物セルジオの人物像にものすごくイメージがあっています。
古くで言うと、『めぞん一刻』の三鷹 瞬のような胡散臭い笑顔です。本当にそれくらい怪しいのですが、映画を見続けると心からの笑顔であることがしみいってきます。ワグネル・モウラの笑顔は本当に一見の価値があります。
ただワグネル・モウラは、あまり日本ではなじみがないかもしれません。
Netflix配給でドラマ『ナルコス』のパブロ・エスコバルを演じていました。こちらのほうがなじみが深いですね。
本ドラマでは、第73回ゴールデングローブ賞、主演男優賞 (ドラマ部門) にノミネートまでされています
アメリカ映画では『イリジウム』SF映画ですが、わき役で参画していました。
本作を通じて、俳優としてキャリアアップ間違いなしだと”ほげる”の記憶にはインプットです。
ヒロインはキュートなアナ・デ・アルマス
知的で野心的なカロリーナ役は、アナ・デ・アルマスが演じます。
カロリーナは実在の人物としているようですが、見つけることが出来ませんしたので、顔のイメージは想像になりますが、セルジオが惚れた女性なのでさぞ魅力的な女性だと思います。
エンドテロップでは、カロリーナはセルジオの妻であることが認められて、ブラジルで暮らしているとのこと
そんなカロリーナを演じたのは、アナ・デ・アルマスです。
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』でマルタ・カブレラ役を演じ、最新作では『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演しています。
日本では、キアヌ・リーヴスを誘惑しまくった小悪魔『ノック・ノック』のベル役で有名ですね。ちょっとワインの名前みたいな映画ですが、キアヌ・リーヴスのダメっぷりが記憶に残っています。
本作では、知的なウォール街上がりの経済諮問役で出演です。
最後のホテル崩落現場での、セルジオに声をかけ続ける彼女の演技は気持ちがこもっていました、思わずうるっと来ましたね。
海外の評価 2020/04時点
いまいち、もっと高評価でもいいと思います。残念ですが、これから期待です。
Metascore (批評家) | 57 |
User rating | 6.7/10 |
TOMATOMETTER (批評家) | 43% |
Audience | 59% |
映画の感想まとめ
世間の評判にはめげません、
”ほげる”的には、めっちゃ高評価です。
ラブロマンスの要素を取り除いて、もう少し東ティモールの結実をちゃんと表現していれば、アカデミーに顔をだしてもおかしくないくらい良かったです。
無名の俳優でここまでおもいろいの評価できます。
→伝記的映画が好き!
→秀逸なストーリー展開が好き!
→国連を尊敬する人!!
こんな人ならこの映画おすすめで、好きだと思います。
独善的評価[5段階]としては
映像・音楽 4
キャスト 4
ストーリー構成 5
初見で読み取れない謎 5
ディスカッション
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