映画コラム的感想『ターミネーター2』いつ見ても色あせない新しさ

2020-03-16

1991年公開の『ターミネーター2』は、いつ見ても変わらない”新しさ”を見せてくれるSFアクション映画の転換点を担う存在だ。今となっては当たり前の撮影技術や映画としての色々な新しい試みをふんだんに使う本作品は2019年公開された『ターミネーター ニューフェイト』で再び脚光を浴びることになる。

2020年時点で実にT2から正式な続編と言われるニューフェイトまで28年と年月が流れている。

映画ショートコラム

こういうコラム形式で、少し書いてみたいと思ってた。需要は無いとわかっているが、ブログをはじめて記事数もなんとか大台になり、多少なりともアクセスが出始めたので記念的な意味も込めて。

『ターミネーター2』当時の映画技術レベルから言うと明らかに最先端で、先進的な映像が強く印象に残っている。当時はSFやアクション映画のSFXにおける丁度転換点にさしかかっている時期で、スピルバーグやジョージルーカスといった大御所から、本映画のジェームス・キャメロンはじめ色々なタイプの監督・プロデューサーが台頭してきた時代だと思う。
T2より前のSFXは、今から思っても少し野暮ったく映像を撮影技術とそれまでの経験で乗り切っていた時代であった。ホラーやSFには特にSFX効果はつきものの時代で、”ほげる”が好きなとこだけでもデヴィッド・クローネンバーグ、ジョン・カーペンター、ロン・ハワードなど1作1作が驚きに満ちたSFXの進化を見せてくれた。それら巨匠達を完全に置き去りにしたのは、このT2ではないかと思う。それらを凌駕する圧倒的な進化が凄かった。日進月歩の世界で当然もっと凄いものはすぐ出てくるが、当時の他の映画を見てもここまでの映像とSFX・CGの境目がわからなくなった映画は初でわなかろうか。ジェームス・キャメロンは『アビス』でSFXのある程度確認をしてから同技術を液体金属にふんだんに使って臨んだのも、後年フォックスの幹部が怒った等のエピソードもあるくらいだ。なんと言っても、本作でジェームス・キャメロンはアカデミーノミネートで4部門獲得しているのだから。

映画の内容としても、当時B級映画の『ターミネータ』は完結していたと思っていた、続編なんて作られないだろうと思ってたところで映画化だ。新たに味方のT800が液体金属で出来た圧倒的な力を持ったT1000からジョンを守ってくれるストーリーも斬新だった。タイムスリップ物において、原作からではなくジェームス・キャメロンの頭の中で練りに錬られたプロットは映像とマッチして当然相性が良かった。ラストが終わった後も、このあとの未来に対して、余地を残した終わり方もよかった。
主演のアーノルド・シュワルツネッガーもシルベスター・スタローンのように『ロッキー』『ランボー』と言った代表シリーズを中々も持てずにいたところで、スタローンがあまり馴染まなかったSF作品で、シュワルツネッガーの代表作となったのもよい流れだった。
シュワルツネッガーの前年に出演した『トータル・リコール』辺りからSFでも以外とシュワルツネッガーの個性が活かせたのも、T2のようなブロックバスターへの道筋が出来ていたような気がする。

映画の中では冷酷無比で前作では笑いもしなかったT800アンドロイド(シュワルツネッガー)が、知性・感情を示してジョンを守りつ、最後にはジョンがT800に対して父性を感じ、ラストシーンでは機械だとわかっていても涙腺が緩んでしまう感動まで見せてくれた。ジョンを演じたエドワード・ファーロングも日本では土手を走るCMにまで出演する異常な人気まで見せてくれた。

シリーズを通じて、本作T2はストーリーが唯一、初代から筋が通っているのもSFファンとしては心地が良い。白黒はっきりしないことで、タイムパラドックスを明確にしないところが前作に続き素晴らしい。劇中でも精神科医のシルバーマン先生など小ネタで満ちている。ちなみにシルバーマン先生はシリーズ第3作にも登場するシュワルツネッガーを除いて一貫して歴史を紡ぐ証人なのだ。

ニューフェイトを見た後も、思ったことはひとつT2が最後で良かったのではないかと、それぐらい記憶に残る作品だ。

-hogeru-

ターミネーター2 イメージ画像
ターミネーター2公式HPより

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