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『アビス』ジェームス・キャメロンの”谷間”であり原点!海底という閉鎖空間でのシチュエーションSF:動画配信・映画感想あらすじ考察

2020-02-03

深海の割れ目アビス、アメリカの原子力潜水艦が海底岩礁との接触事故を起こした。救助のために海底石油採掘隊とシールズが向かうなか深海での不思議な光に出会う。『アビス』はジェームズキャメロン監督の海底という宇宙よりも過酷な環境下でのSFアクション映画のおすすめの作品です。

あらすじ ネタバレあり

海底油田採掘基地にアメリカの原子力潜水艦が座礁した連絡が入った。
原子力潜水艦は、海溝近辺のアビス深淵の岩礁にぶつかり航行不能となったのだ。
海底油田採掘基地のリーダー、バットはアメリカ海軍と会社からの要請に不安を拭えない。
深海での救助作業は危険がつきものなのだ。
海上は台風に見舞われ、海上からの救援は当てに出来ない状況だ
海上のサポート船からシールズと海底油田採掘基地の設計者リンジー(バットの妻)が海底油田採掘基地へ潜水艦救助のため降りてきた。

潜水艦救助に向かうが既に乗員は全滅していた。
救助のさなか、シールズの隊員の一人が不思議な光を海底でみてパニックを起こした。
不思議な光をリンジーも見ている

シールズは軍上層部から核弾頭を回収するように命令を受け、
指揮トップのコフィが指示に従うが、海底に降りる時の加圧に耐えられなく
幻想・ストレスの症状に悩まされ正気を失っていった。

核弾頭回収に成功するが、海上との連絡ケーブルを切り離すことが出来ずに海底油田採掘基地は壊滅的なダメージを負い、アビスの深海へと引きずりこまれようとしている。
コフィの独断で原子力潜水艦を核弾頭で爆破しようとするが、バットの活躍によりなんとか阻止する物の、核弾頭を海溝の奥に落としてしまう。
果たして人類未到の海溝の奥へ防護服一枚でバッドは降り核弾頭の処置を施すことになる。
5000mの深海で見事、核弾頭の無力化に成功するが、残りの酸素残量が無く基地へ戻ることはかなわない。

諦めかけたバッドの目の前に不思議な光が表れる
不思議な光はバッドを海底の大きなマザーシップへ導き手当をしてくれた。
マザーシップは海底油田採掘基地と潜水艦も一緒に海上まで運んでくるのだった。

バットとリンジーは無事再会を果たす・・・

[showTable]

映画情報&キャスト

『アビス』 1989年 アメリカ
The Abyss
監督     ジェームズ・キャメロン
脚本     ジェームズ・キャメロン
製作     ゲイル・アン・ハード
音楽     アラン・シルヴェストリ
撮影     ミカエル・サロモン
出演者
“バッド”ヴァージル・ブリッグマン
(エド・ハリス)
 :海底石油採掘基地のリーダー
  皆の命を優先するため、
  自分を犠牲にする傾向がある
リンジー・ブリッグマン
(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)
 :バッドの奥さんで
  海底石油基地の設計者
  バッドとの関係を
  一時迷っている
ハイラム・コフィ大尉
(マイケル・ビーン)
 :シールズの隊員
  海底へ降りる時に
  加圧に失敗して、幻覚・幻想症状が出る

逃げ場の無い海底SF映画

ジェームズ・キャメロン監督作品

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『アビス』は、ジェームズ・キャメロン監督が満を持したであろう作品です。であろうというのは想像が入ってしまいますが、『ターミネータ』『エイリアン2』で世界的に名前をとどろかせ、確固たるSF巨匠の地位を確保した矢先の作品です。

『エイリアン2』から3年の月日が流れていました。

しかしながら、興行収入的には振るわずジェームズ・キャメロン監督も頭の痛いところで合ったと思います。

して、キャリア的には不振だったのかというと、実は後にジェームズ・キャメロン監督作品の減点的な位置づけたと個人的には思っています。

これら、興行的な不作であろうが得られる物はたくさんあり、今のジェームス・キャメロン監督を形作ったと確信します。

合わせて読みたい
『ターミネーター2』『ターミネーター ニューフェイト』

エド・ハリスのキレキレの演技

エド・ハリスが、主演で本作品で、切れのある演技が印象に残ります。皆に慕われ愚直で真面目な熱血漢で、奥さん(リンジー)を愛していますが表現ベタの不器用な男を演じています。

私見ですが、本当に艦長とか将軍とか、リーダー役がよく似合います。

彼が引っ張ってくれると正しい道を歩んでいる気がします

身を犠牲にする演技のエド・ハリスは本当に光っていて、後に何度もアカデミーノミネートされるだけあります。(残念ながら受賞はまだありません)

『トゥルーマンショー』もその一つですね、やり手のディレクターとして印象深いです!

悪役のコフィはマイケル・ビーン

シールズの悪役を演じたコフィは、なんとマイケル・ビーンです。

マイケル・ビーンといえば、『ターミネータ』でカイル・リースを演じたイケメンの俳優です。ジェームス・キャメロン監督作品とは切っても切れない仲で、『エイリアン2』でも出演をはたします。

不遇の俳優で、なかなか主役級には出演できず、アカデミーを取った『ユージュアルサスペクツ』にも出演予定だったのですが他の作品があり出演できず。出ていればキャリアが違っていただろうに。

もったいない話です

液体宇宙人は何故今姿を現したのか

超深海での核弾頭回収作業の中で、”それ”に出くわします

結局は、それは何だったのかは正直良くわからないラストになっています

深海での人間の活動限界や活動制限、ウエットスーツを着ないでバットとリジーがあそこまで生死を賭けて感動したのも束の間でした。

オーバーテクノロジーをもつ、”それ”はあっさりと、超深海のでの行動にも何も困っていない様子です。減圧の問題も無く、惜しげも無くマザーシップと一緒に海底から浮上してくれますね。

映画の中で我々が会ってきた、”それ”は

古くは『2001年宇宙の旅』のモノリス、『メッセージ』のヘプタポッド等様々です。

ここで出てくる宇宙人は、『宇宙戦争』とか、『遊星からの物体X』の母船のように大昔に飛来して深海にいたのでしょう。

深海の環境条件は、宇宙よりも厳しいと言われています。

想像になりますが、この液体風の宇宙人は

地球人が進化し、深海をも征服し精神的にも超深海まで潜水して正常な判断を下せるようになっていたのを待っていたのではないでしょうか。その時にはじめて、人類の前に浮上するのを定めとしていたかのように!

海外の評価 2020/03時点

評価は、批評家・視聴者ともに高い数値です。一般視聴者よりも批評家サイドから評価が高いのもアカデミー俳優達の演技が底上げしているものと思います。

imdbイメージ画像
Metascore
(批評家)
62
User rating7.2/10
ROTTENTOMATOイメージ画像
TOMATOMETTER
(批評家)
89
Audience83

映画の感想まとめ

『アビス』は、映画としては荒唐無稽な話ですが、話の流れは良く出来ており説明や台詞で破綻もせず素直に入ってきます。中だるみのシーンも多少ある物の、個人的には没頭して深海の仲での生き残りにドキドキできました。

最後に出てきた光が、宇宙人なのか、海底人なのかその辺の答えが出ていませんが、ハッピーエンドで終わるところもキャメロン作品の特徴かもしれません。

深海と言う閉鎖空間への没頭性は最高で、おすすめの作品になります。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       4
 ストーリー構成    4
 初見で読み取れない謎 5

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。