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『七つの会議』パワハラ満載で半沢好きにはたまらない勧善懲悪:動画配信・映画感想あらすじ考察

2021-04-11

『七つの会議』は、2011年5月から2012年5月まで『日本経済新聞電子版』に連載され、単行本化の際に1話を加筆し、8話構成の連作短編集として、2012年に日本経済新聞出版社より刊行された、池井戸潤による小説を、2019年に野村萬斎主演で映画化された企業経営不祥事系の作品

中堅電機メーカーで起こった不祥事に巻き込まれていく社員たちを描く映画

なんですが、。、、

これが、また池井戸潤原作なので、半沢直樹好きにはたまらない構成になっています

間違いない面白さがあります

鉄板の俳優陣が、野村萬斎を中心に

濃すぎでくどすぎな、演劇の舞台をみているかのような目線とカメラワークですすみます

見始めると絶対ハマります

4のおすすめ(5点満点)

感想中心となります

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレあり

中堅メーカー「東京建電」の鬼と呼ばれる営業部長:北川誠(香川照之)と、常務取締役:梨田元就(鹿賀丈史)がノルマ達成に対しての会議を開くところから始まる

営業一課の課長・坂戸宣彦(片岡愛之助)のほうは褒められますが、営業二課の課長:原島万二(及川光博)は、ノルマが達成されていないと痛罵される。更に、原島は売れないことを商品のせいにするな!と注意され、ノルマに満たない数字を修正するため、新たに無茶な目標台数を言わせられるのだった。

会議の席では、静まり返り誰もが緊張していましたが、ただひとりだけ居眠りしている者がいた。その居眠りしている社員の名前は、一課のヒラ社員・八角(やすみ)民夫(野村萬斎)。
八角は社員達の中では通称:「はっかく」と呼ばれており、陰で「居眠り八角(はっかく)」と言われているほどの、くうだら社員。周りから仕事をしない奴と思われているが、八角が居眠りをしている事を、北川部長は気が付きながらも何故か注意しない。

その後、ろくに仕事もしていないのに定時で帰ろうとする八角。そんな八角に上司の坂戸が「そんなに帰りたいなら、辞めたらどうです」と皮肉を言う。それに対し「パワハラで訴える」と八角は言い返します。
誰もが坂戸の方が正論だと思っていましたが、本当に八角はパワハラで訴え、坂戸は処分を受け人事部へ異動(降格)になます。そして板戸の代わりとして、営業二課の課長だった原島が、一課の課長になるが、板戸のような成績を上げれず、また北川から厳しく注意されるのだった。その時、原島が座ろうとした椅子がいきなり壊れるが、周りはそれを見て笑いうが、北川部長と八角だけは笑わず厳しい目つきで椅子とお互いを見つめている。

なぜ、ぐうだら社員の八角は一目置かれているのか?八角とかかわったものは左遷など処分を受け消されのか?疑問をもった社員達が八角を調べたり話が進んでいくうちに、真実が見えてくる。

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映画情報&キャスト

『七つの会議』/2019年2月1日公開
【原作】:池井戸潤『七つの会議』(集英社文庫刊)
【監督】:福澤克雄
【脚本】:丑尾健太郎、李正美
【音楽】:服部隆之
【主題歌】:ボブ・ディラン「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」
(ソニー・ミュージックレーベルズ)
【キャスト】
・八角民夫(野村萬斎)
 :営業第一課 “万年係長"
・北川誠(香川照之)
 :営業部長
・原島万二(及川光博)
 :営業部二課長 → 営業部一課長
・坂戸宣彦(片岡愛之助)
 :営業一課長 → 人事部付け
・新田雄介(藤森慎吾)
 :経理課課長代理
・浜本優衣(朝倉あき)
 :営業一課員
・佐野健一郎(岡田浩暉)
 :カスタマー室長
・河上省造(緋田康人):人事部長
・佐伯浩光(須田邦裕)
 :営業二課課長代理
・前川(赤井英和):前橋工場長
・奈倉翔平(小泉孝太郎)
 :企画開発センター員
・飯山高実(春風亭昇太):経理部長
・加茂田久司(勝村政信):経理課長
・村西京助(世良公則):副社長
・宮野和広(橋爪功):社長
・田部(木下ほうか):ゼノックス副社長
・木内信昭(井上肇)
 :ゼノックス総務部長
・梨田元就(鹿賀丈史)
 :セノックス常務取締役
・徳山郁夫(北大路欣也)
 :ゼノックス社長

超感想中心の評価考察・レビュー

本当にパワハラだらけ(笑

この映画は野村萬斎さんと香川照之さんが出演しているので、

絶対見たい映画の一つだったが・・・

予想通り、それをも超えて

香川照之の完全なパワハラ―(笑…パワハラ上司全開です

会議はピリピリして怒鳴りまくっている香川照之

内容もノルマの無茶ぶりのオンパレード。原島は営業部の課長(責任者)として一番責められるのは分かっており、会議が始まる前に緊張で震えながら吐きそうになっています…。

北川に罵倒されまくっている原島がとても可哀そうで居たたまれない…。

こんな大企業に勤めたくない。。まあ一定のパワハラちっくなものはあるけど

時代もやるほうのキャラもあるしね。

ここまで体や精神が壊れそうになる会社は、普通だったらすぐ辞めていますけどね。

なぜか、この会社の社員たちは

盲目的に会社に従っているのです。

すごいよね。池井戸潤の小説は、こういう生真面目社員が多い

身近な人がこんな目にあってたら、辞めた方がいいと言います。自分が潰れてしまう…よな

八角の最後の言葉が胸に刺さる 流石)野村萬斎

映画の最後に野村萬斎がアップになって語るシーンが多々ありますが

中でも好きなのは、ラストの言葉だ

「どうしたら、不正がなくなりますか?」と言う質問に対して答えるシーン

「不正はなくならない。資源がない島国が不正を繰り返す事でのし上がってきた結果が、日本人のDNAにきざまれている」

「欧米人からしたらそんな会社辞めちゃえばいいと思うんでしょうけどね。侍として生きてきた日本人が、仲間の輪の中から外れる事は負けの様に思えてしまうんでしょうね。」

ここに会社を辞めない社員の答えがあった!

「組織から抜けるという事は、侍からいえば藩から抜けるという事になりますから」等

語ってくれますよ

ムネアツしーんです

確かに分かる気がします。会社の為に、自分を犠牲にしている精神があるかもしれない。それが美学のような。自分だけではなく、組織自体が風習になってしまっている感じは確かにあります。深いですね

福澤克雄監督の絶妙な歌舞伎役者使い!

メガホンを取ったのは、福澤克雄監督です。

福澤監督の作品は、ドラマ仕立てにどうしても寄ってしまいますね。

半沢直樹シリーズはじめ、「陸王」とか、「ルーズベルトゲーム」など池井戸潤原作のドラマを一手に引き受けて、もう池井戸作品と言えば、福澤監督しかいないでしょう。

歌舞伎役者や新劇役者を多用し、その個性を抑えるのではなく絶妙な演出で個性を逆にねぶり出して、カメラ映像化させることが本当に素晴らしいです。

普通は、歌舞伎役者にそのまま演技させたら、全体のバランスが崩れるのですが、

それは濃い―ーーい、キャスティングで見事にプラスのエンベローブを描いて名作に仕立てています。前述しましたが、カメラ目線やアップ・パンがなんか新劇で自分が演劇を見ているかのような錯覚に陥る、そう映画っぽくないのが特徴だと思います。

原作もいいので、ドラマ・ストーリー性が物凄く高く、見ていて飽きない。

今後も期待しています

感想まとめ

映画を見始めた時、静かな感じがずっと続くのだろうか!?

と思いましたが、香川照之の怒鳴り声が響くと、そういう思いは吹っ飛びました。

八角の謎や、色んな事情を持っている社員達が出てくるので、どういう形で関わってくるのだろうと楽しく観ることができました。

香川照之の超パワハラ上司はどこか憎めない。萬斎さんは狂言師をしているので、姿勢がすごくいい!軸がブレない。表情が素敵!もう50歳過ぎてるとは思えないくらい、かっこよかった!

経理課長代理の役だった藤森はサイテーな男の役だったので、しばらく他のテレビ番組に藤森が出てきたときは、あ、あのサイテーな男だなと、関係ないのにイラっとしました笑。

それだけ役にハマっていたのでしょうかね