サービス開始した5Gの本当の実力とリアルな課題

2020-04-11

サービス開始して、ちまたで騒がれている5G!はたして本当の実力と、リアルな課題はなんなのでしょうか?通信大手ドコモをはじめKDDI/ソフトバンクはじめ日本の各キャリアでも、こぞって5Gと宣伝され凄い広告しています。さらに楽天の参入など携帯市場ではにわかに大ブームの兆しです。昨年のラグビーワールドカップでの実証実験を経て、とうとう今春から各社サービス提供に向けて加速してきています。

そして、2020年3月25日から、ついにドコモが他社に先かげて5Gサービスを開始しました。

5Gイメージ画像

本記事では、気になったニュース記事、IT業界情報などをコラム形式で読み解き・見方として書いていきたいと思います。

現在、色々なネットの記事だったり、ニュースで取り上げられている5Gってなんなんでしょうか?

難しい言葉ばかりで書いてありますよね。

業界の人やエンジニアは普通に読める内容でも、一般の普通の人はこんなの意味わからんし、チチンプイプイです。その辺を分かりやすく、紐解いていきたいと思います。

需要あるなら、こういう普通だとわからない難解なキーワードのような言葉を分かりやすく解説するコラムなんかも時折載せていきたいと思います。

5Gってそもそも何?

2019年辺りからニュースや携帯キャリアの宣伝で見せ始めていると思いますが、そもそも5Gってなんなんでしょうか?

5G=第5世代の通信技術を使った新携帯電話方式になります。

今の通信主流は4Gと言われるLTEと言われている世代になります。

3G(第3世代)から携帯電話の世界では通信の抜本的な方式が見直されて、今のLTE、5Gと通信の標準規格が改定されてきています。通信の標準規格をさしてほぼ10年に1回大きな更新があります。
(厳密には違いますが)

3G < 4G < 5G

と通信速度早くなり、現在では音声通信もなくなりパケット通信での音声・パケット通信が主流になってきました。

5G通信はどうなるかというと

では、5Gって何?4Gとの差分は、よく言われていることですが、以下のようになります

  • 高速大容量
  • 低遅延
  • 多接続

そりゃあわかったよ。
携帯会社のニュースやテレビでもやってんじゃん、結局どういうこと?
ってなりますよね。

4Gと5Gの違い、差分について

実際の通信標準化規格での理論値としては、以下のようになっており、

たしかに物凄い早くなり、良いことだらけだね。

となります。

違い4G5G
通信速度50M-1Gbps10Gbps-20Gbps
遅延10ms1ms
接続数100,000台 /km当たり1,000,000台 /km当たり

実は、通信の方式的なところの大きな意味では4Gと5Gでの技術革新はないんです。

通信デバイスの革新や、そのデバイスを使いこなすうえでの革新は当然あるのですが、通信の基本的な方式(やり方、決まり事)には大きな差はないのです。

じゃあ、何が違うのかっていうと、超基本的なことですが
通信の周波数帯が違います。

そして周波数が何に影響するかと言うと、広い幅の周波数帯域を連続で使用することが出来るようになります。

5Gでは、3.7G/4.5G/28GHz帯が割り当てられています。この帯域は広帯域と言って、何もない高原のような物です。広い幅で通信の帯域を確保できます。

この周波数で、帯域が各社に100MHz~400MHzの幅で割り当てられました。

LTEではこの周波数帯域が、現状の700M/2G帯が割り当てられており、帯域としては20MHz~40MHzとなります。

雲泥の差がここで生まれます。

周波数は宝みたいなもので、無線で目に見えませんが有限な資源なのです。ものすごい貴重な資源で、どの周波数帯域を使うかで通信の特性がまるで変ってしまいます。

今の通信4Gを道路に例えると1車線しかない道路に例えると、
考えてみてください、単純にみて5車線~10車線の差が出ます。

はい、ここでキーワードに戻ってみましょう。

高速大容量、このキーワードは、帯域の話で説明がついてしまいます。

高速で大容量の通信をするために、”車線”が必要で、その広い車線をより高速に安全に制御するためのコントロールが必要になってきます。

高速通信の無線の中には、大渋滞している車一台一台の中にいかに情報を詰め込んで効率よく通信を行うかってことが命題になってきます。

もう一つのキーワード、低遅延の通信を行うために、よりきちんと速く制御を行うことで高速通信を実現するのです。

そして、車の量が増えて、お届け先がさらにいっぱい扱うことが可能になり、多接続が可能になるということです。

ものすごく、周波数帯だけと簡単なことのように書いてしまいましたが、実際は技術的な革新はものすごく必要となっています。あくまでも論理的な通信方式の話であって、早くものを遅延なく制御しようとしたり、情報要素を一杯詰め込むのに必要な技術は、やまのように革新しています。

ただ、5Gでは革新であって、4G(LTE)のような新方式ではないのです。

技術的用語はかつあいしますが、例えば4Gで変調方式として64QAMと言うのが最大でしたが、5Gの世界では256QAMまで扱います。これは方式の大きな差はないのですが256QAMを実現する技術と言うものは、ものすごいハードもソフトも先端テクノロジーでないと実現できません。

こういう技術革新が、そこかしこにちりばめられているのが5Gとなります。

5Gの実用性について

技術的なところでなるべく専門用語ではなく、分かりやすいように、ここまで説明してきました。
(つもりです)

じゃあ、車線を増やしすだけだから簡単だね!

といければいいのですが、実際問題としては課題は山積みだと思います。世界中での各キャリアで実証実験やら実サービスやら開始していますが、想定以上に5Gの世界は甘くなさそうです。

無線の周波数帯域を上げると、技術難易度が上がるのに加えて無線特性として物理的にどうしようもないことがいくつか出てきます。

大きな特徴として、二つあります

 ・無線電波が遠くまで飛ばない
 ・無線電波が
ひどく障害物に弱い

この二つの特性で、技術的な5Gとしての仕様を満たしていたとしてもかなり難しい運用を強いられると思います。

このため、5Gが展開されるのは特定のエリアではなく「スポット」、つまり「面」ではなく「点」なのです。
電波が飛ばないから、点で抑えてく、その点を増やして電波がとどく範囲の色を塗っていくんですね。

これが、よく言われるマクロセルからスモールセルで抑えるということになります。

この無線周波数の特性が、このあとの各キャリアの無線基地局の設置の仕方一つで大きくサービス品質に影響してきます。(置局設計 局の置き方の設計・デザインの事をいいます)

5Gの28GHz帯になると、それこそ建物どころか、雨が降ったり、ごみや落ち葉がアンテナに少しついてしまうだけで大きく無線電波が妨げられます。

これらを回避する技術要素はふんだんに盛り込まれていますが、所詮は無線設備・アンテナを多く増やすしかないところに落ち着きます。

4Gのネットワークでも同じ考えで、点(スモールルセル)で電波を出して通信速度を稼ぐことは実態としてされていましたが、5Gの無線特性ではこの範囲がさらに狭まります。

また、小さな点で抑えるといううことは、町中に点がないと通信が継続できないということになり、各キャリアが5G用の無線基地局を、4G以上に設置しないと5Gの恩恵を受けることが出来ないということです。

そのため、サービス開始から数年間は実態問題として5Gの電波を探すのも一苦労することになると思います。

4G(LTE)ネットワークの初期のころよりもさらに運用するときの課題が多々あるとおもいます。

残念ながら各キャリアや、総務省、メーカーが叫んでいるような快適性には程遠いのがここ数年の状況だと思います。

現時点では、5Gの高速・低遅延・同時多接続はまだまだ絵に描いた餅です。

しかしながら、世界中で5Gの通信ネットワークサービスがこぞって”開始~”となっています。

これには仕掛けがあって、4Gの既存の既に設置してあるネットワークを使って、4G+5Gでサービス当初は動かします。これをNSA(ノン スタンド アローン)と言って、メイン制御は4Gネットワークで行い5G通信が可能な場所は5G通信に切り替えるというものです。

日本では、上記方式ですが日本に先駆けてサービスインした、某K国とか某US国とかのサービスは実は5Gと名前を取っていますが、4G+アルファで開始したところもあります。実験レベルで開始して後から追いつく作戦ですね。

(*現時点2020/04ではQUALCOMMの5Gチップも販売されロードマップも提示されてますので、正式になっているとは思います)

4Gでは、広範囲のマクロセルと呼ばれる範囲を面でおさえ、5Gのスピードを出したところをスポットで点でおさえて、徐々に領域を増やしていく作戦ですね。(ドコモ 公式HPでもそのようになっています)

以下はソフトバンク記事参照

5G導入期
導入当初は、すでに4Gでも導入されているMassive MIMO(大量のアンテナとビームフォーミングなどの技術により一人一人に専用の電波を割り当てることで、快適なモバイル通信を実現する技術)により、5G特性の1つである「高速大容量」のサービスが提供されます。
5Gは4Gよりも高い周波数が割り当てられているため、1つの基地局あたりの通信エリアが小さくなっています。5Gの導入期は、すでに日本中で広く展開されている4Gのネットワーク設備を活かすことで(NSA: Non-Standalone)、需要の高いエリアを中心に5Gの通信エリアを徐々に広げていきます。

https://www.softbank.jp/mobile/network/service/5g/

5Gユーザーが増えてくる様子を見ながら、キャリア側も徐々に無線の基地局を開設していくことができます。

5Gへの期待

5Gの可能性は、本当の5G単独で運用できるSA(スタンドアローン方式)に変わってきたところで利便性が上がってくるでしょう。勝手な予想ですが、ユーザがストレスなく本当に5Gを使用できるのは2021年度後半くらいからだと想像します。

・2020年     :5G幕開け 各キャリアは5G施設強化
・2021年     :5G-SA方式でサービス開始 5G対応の無線設備 全国展開
・2021年中盤以降~:サービス品質が均一になり始める

※参考 https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2020/03/18_00.html

よく、未来予想図で語られる5Gの世界ですが、上記のように安定するまで比較的長い時間かかると思われます。
さらに、いろいろな設備や携帯端末の数がたくさんぶら下がれるようになるということは、通信設備に対する負荷と言うのはものすごく高まり、本来5Gネットワークでやりたい領域への活用には通信サービスや安定性を早期に高めるのがもっとも重要な課題と言うことです。

  • 遠隔医療
  • リアルタイム ドローン制御
  • 無人xx
  • 自動走行システム

等々、期待は高まります。

本当に遠くない未来にはやってくるかもしれませんが、現時点では程遠いです。

さらに20Gbpsまでの通信コンテンツ、アプリなどが早期に求められるでしょう。

一般的な人がいくら使っても、そこまではなかなか使えません。

なので、5Gって何が変わるの?

って聞かれると、「ダウンロードが速くなる」ってチープな回答しかされないのが現実なのです。

さらにこの通信インフラは、品質がセキュアでないち使えませんので、通信速度とカバー範囲の高まりとともに、サービス品質への期待はいままでの携帯電話・スマートフォンの使い方以上に社会的に重要な役割を担いますので、各キャリア、通信端末メーカーには頑張ってほしいところです。

-hogeru-