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『カンフーハッスル』何度も笑えるツボがあるチャウ・シンチーの真骨頂:動画配信・映画感想あらすじ考察

2021-03-03

映画『カンフーハッスル』はチャウ・シンチーの監督・脚本・製作のアクション映画!チンピラにもなりきれない中途半端なシン(チャウ・シーチン)は相棒と共に豚小屋砦(長屋)で弱い者相手に因縁を付けるが上手くいかず、逆に斧頭会(暴力団)と豚小屋砦に住む住人達との争いに巻き込まれていく。

中国・香港映画の第1人者であるチャウ・シーチンが
外国映画としては、当時は異例の大ヒットを飛ばしました

アメリカではゴールデングローブ賞、イギリスでも英国アカデミー賞にそれぞれノミネートされ
米国放送映画批評家協会賞を受賞し、第42回台灣金馬奨では最優秀作品賞・最優秀監督賞(チャウ・シンチー)をそれぞれ受賞までしているトンデモ映画です

単なるアクション映画と侮るなかれ
何度見てもクスッと笑えてしまうエンターテイメントが隠されています

人情・笑い、アクションと3つの要素が絡み合う作品です

”ほげる”的には、

間違いなくおすすめの作品です

それでは、見ていきましょう!

あらすじ ネタバレなし

チンピラにもなりきれない中途半端なシン(チャウ・シーチン)は相棒と共に豚小屋砦(長屋)で弱い物相手に自分達を誰もが怖れる斧頭会と名乗り因縁をつねるが上手くいかず。逆に斧頭会(暴力団)と豚小屋砦に住む住人達との争いに巻き込まれていく。
豚小屋砦に住む、かつてカンフーを学び達人の3人の俠客達が斧頭会を撃退するも、斧頭会が刺客を送り込んでくる
豚小屋砦の大家夫婦が本当の武術の達人であったことから、斧頭会は究極の最強の殺し屋である火雲邪神を刺客として送り込むことにsるが、奇しくもシンが火雲邪神を牢獄から解放してしまう。
シンは火雲邪神の怒りを買い、半殺しにされたことから自身のカンフーの功(チャクラ)が目覚めさせていく。
火雲邪神と達人夫婦、シンのカンフー達人の闘いが始まる

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映画情報&キャスト

『カンフーハッスル』 2005年 香港・中国
【監督】チャウ・シーチン
【脚本】チャウ・シーチン
【製作】チャウ・シーチン
【出演者】
シン(チャウ・シンチー)(周星馳)
 :主人公のチンピラ
  究極のカンフー如来神掌に目覚める
相方(ラム・ジーチョン)
 :シンと一緒に行動する

超感想中心の考察評価

チャウ・シンチーの醸すエンターテイメント満載の演出

チャウ・シーチンが監督・脚本・製作を手がけた、本作品は間違いなく、Theエンターテイメント
古い映画であるが、何度見ても飽きが来ないのは、それが成熟したエンターテイメントである証しだと思います。『少林サッカー』からの続編テイストがムンムンと匂いますが、それとは少し違った味付け。

一部、遊ぶ子供達のサッカーボールを潰すシーンで、ちょいと続編ぽい匂いしますけどね

監督業の果てに、主演まで務めた本作はまさしく集大成と言えましょう。

放送映画批評家協会賞の外国語映画賞を受賞するのはアジア映画では『グリーン・デスティニー』以来となります。なかなかコメディタッチの映画で受賞するのは珍しいでしょうね。

なんせ快挙です

映画のツボには、チャウ・シーチン作にある特有の間とわかり難いコメディ要素がたんまり、そのわかりにくさが積もってきた時に、一発ズドンと笑えるシーンで構成されています

そう、例えるなら佐藤二朗のウザーい展開が続いた後に、クスッと行くような感じです😍

何度も見るうちに、こういう”わかり難い”、泥臭いベタな笑いが前振り導入なんだとわかってきますがね、それでもyっぱり何でも繰り返してみてしまう作品です

達人の巣窟 豚小屋砦

なんの因果か、武術の達人達が結果、集まっていた豚小屋砦!

斧頭会の暴虐に怒り極めり、

  1.  粥麺屋(かゆめん)の根の使い手、五郎八卦棍の達人
  2.  洋服屋の鉄輪の使い手、洪家鐵線拳の達人
  3.  荷物の運び屋で足技の使い手、十二路譚腿の達人

3人が立ち上がります

各々が自分の正体を隠して、生活していたようです

斧頭会を撃退した後に3人で手合わせをしてしまいます。カンフーの達人ってカッコいいんね!

オカマちゃんだけど、洋服屋の主人がお気に入りです。どうあがいても達人らしかららぬ体型から繰り出すクンフーと歩き方が実にキモくていいです

3人は結局は斧頭会の刺客で琴を奏でると、真空の刃?を発生させて攻撃してくる二人組に撃退されてしまいます。

平井堅に似ている筋肉ムキムキの人足が、最初にあっけなく首をはねられます

その後も、鉄輪のオカマがやられ、
根の使い手も、ハムナプトラに出てくる骸骨のような真空の刃に倒れてしまいます

いささか、あっさりやられすぎて、
拍子抜けしますが、大丈夫!

さらに真の達人が控えているんだなこれが

物理的にあり得ないカンフーの爽快感

3人の侠客達があえなく、撃退されたあと

あれほど情けなく、ネグリジェのまま歩き回っていたおばはん、パジャマで若い女の子の尻を追っかけていた大家夫妻が突然変貌して、琴を操る刺客に襲いかかります

何じゃそりゃー

無様な夫婦げんかしてた二人が突然、太極拳と超音波を出す拳法の達人と化していきます

大家の嫁は、大声から繰り出す超音波で真空の刃を無効化して台風並みの突風を起こします

もう、神ですね

太極拳の大家は、ワンピースのルフィーばりの軟化人間になって攻撃をかわすわ、受け手もいなすわで、全くダメージを受けずにあっさり撃退する、超絶な達人の中の達人でした!

そんな夫婦も、かつて愛息子を拳法の試合で亡くしたようで
それ以来、クンフーを封印してひっそりと豚小屋砦で生活していたとの設定

そこに登場するのが、シンが逃がした最強の殺し屋
火雲邪神

たんなる汚れのサンダル履いた”おっさん”なのですが、これが強い
斧頭会の強面のにーちゃんたちが殴るけるしてもダメージ0な、とんでもなく強い

大家夫婦との戦いも、ハチャメチャな展開です
いなすだけで壁に穴は開くは、声で家が吹き飛ぶは、
もう火雲邪神も、物理法則ガン無視です

夫婦と火雲邪神が、ヘビのように絡み合って
まさにデッドロック
どっちも動けなくなった
そこに、シンがとち狂って火雲邪神殴ります。

一番、弱いシンに殴られたことで、火雲邪神が切れて
頭を地面に埋没するくらい打ち下ろしの殴打され、重傷を負わされます
死なないのが不思議だから

チャウ・シーチンの粋な演出が光りますよねー
火雲邪神なんて殴ったって死なないのに棍棒で叩いて逆に死なすパンチ受けて、

なんと、シンの全身のクンフーのチャクラが全開になるのです。

その後は、シンのクンフーの究極の達人としての活躍がすごすぎ!
少し、マトリックスを意識しているかのような、体術さばき

地面に穴開けるは、砦破壊するは、雲抜けるまで飛ぶはで、爽快な展開
最後には、火雲邪神に「まいった」言わせます

真面目なカンフー?不真面目なカンフー

豚小屋砦の達人をはじめ、火雲邪神とか、大家夫婦は
どんだけ武術を愚弄するのかと思いきや、実はそうではありません。

かなり真面目に武術や往年のカンフースターを起用して、殺陣を真面目に実施しているんですね。

一見すると、ただCGやワイヤーアクションを使いまくったふざけた映画なのですが、その製作の裏には本物カンフー・武術の自力(ちから)あり!
なので、見ている側からすると基本的な動作や動きに違和感を感じないほど、しっかりしてる

真面目なのか不真面目なのか・・・

ユニークな豚小屋砦の住人達

もう一つ注目してほしいのが、豚小屋砦の奇想天外な貧乏感丸出しの住人たちです

・ハンケツ出した男
・おかま
・美人風の醜女(あくまでも設定だと思いますが)

こういったキャラクター達が
大家に家賃を滞納しながらも、大きな意味で豚小屋砦の中で完結するエコシステムの中で生きています

長屋の中に、露店、商店があって
そこで生活してる感じですかね

シンと相棒が、そこにカツアゲに行くんだから
逆説的な面白さがあります

映画の感想まとめ

『カンフーハッスル』は、おバカ大いに結構
大いに笑い、大いに涙ながしましょう

そんな映画です

話の展開と間が微妙すぎて笑えないことも、突っ込みどころ満載感がいいですね

チャウ・シンチーが第2作『カンフーハッスル2』の製作を否定もしていないので、続編も大期待です。

めっちゃおすすめの作品です

あわせて、『少林サッカー』も忘れずに!(笑)

おすすめの作品です。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       5
 ストーリー構成    5
 初見で読み取れない謎 4

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。