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『ワンダー君は太陽』そこには感動があり忘れてしまった愛がある:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信

2021-03-10

『ワンダー君は太陽』は原作者が本当に病気の子に会ってインスピレーションを受けたという事実とも運命ともとれるお話で、一人の少年とその家族の強くも儚い家族愛を必死に守っていくヒューマンドラマ映画、感動ポイントだらけで何回も泣けること間違いないし

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映画ショートコラム あらすじ中心ネタバレ含む

久しぶりにオーウェン・ウィルソンの作品が観たくなって、この映画にたどり着いた。

彼の優しくも毒のある、ウィットに富んだ話し方にすっかり虜になって以来、彼の作品を欠かさず見ているが、今回の「ワンダー」も最高の映画に仕上げてくれている。

と、まあここまで話していると、あたかもオーウェン・ウィルソン主演の笑って元気になれる映画のように思えるが、主役は11歳になる男の子・オギー(ジェイコブ・トレインブレイ)であり、オーウェン・ウィルソン演じるネートは彼の父親役、そして母親役がジュリア・ロバーツ

このキャストを見るだけでも、とんでもない化学反応が起きそうな予感。

さて、俳優陣を語るのはこの辺にして、物語に目を移そう。

物語は、5年生を迎えるオギーが小学校に編入するところから始まる。彼は、遺伝子の疾患で生まれながらにして、人とは異なる顔で生まれてきた男の子だ。

ほかの子とは違う顔、ましてや途中からの編入という様々な壁がある中、オギーは学校という未知の空間に飛び込んでいく。まさしく彼にとっての宇宙、ワンダーである。そこで巻き起こる苦悩や喜びを経験し、オギーが大きく経験していく・・・

とまあざっというとそんな物語である。

しかしながら、この映画の最大の魅力はほかにある。それは、「影」である。

この映画における、大きなテーマといえるだろう。ほかの人が知らないこと、自分とその相手しか知らないこと、そんな秘密ともとれる影がこの映画には多く登場する。そして、それは時に人と人とを結びつけるものであり、はたまた人と人とを引き裂くものとして描かれている。

そして、その使い方が絶妙なのだ。

例えば、冒頭のオギーが初めて学校に登校するシーン。

父親のネートは、「男同士の話がある」と校門でオギーに語り掛ける。そして、母親と姉に隠れて、2つの約束をする。一つは、「授業中答えがわかっても、答えるのは1回まで」、そして「どんな時も一人ではない」ということ。なんと実用的、かつ素敵なルールだろう。それを秘密にすることで、二人だけのルールは、オギーの背中を強く押すこととなった。

一方、人と人とを引き離す場合もある。

オギーには、オリヴィアという姉がいる。彼女がなんとも言えない健気な子なのである。オギーに気を取られる家族をよそ目に、絶妙な立ち位置を維持し、自分の主張を抑えながら生きている。

そんな彼女にも大事な親友・ミランダがいたのだが、夏休みのサマーキャンプに参加した後、明らかにオリヴィアを避けるようになる。それは、ミランダに大きな秘密があったのであったのだ。温かい家族の元で過ごすオリヴィアへの嫉妬もあり、サマーキャンプの中でミランダはオリヴィアになりきり、人気者になってしまったのだ。そんな秘密は、ミランダをオリヴィアから遠ざけた。

もう一つ似たような話を紹介しよう。

オギーには初めて親友となった、ジャックという少年がいた。ジャックは優等生で、心優しい少年だ。そんな彼にも影となる部分があった。それは、クラスメイトのいじめっ子・ジュリアンとの関係である。嫌いで仕方ないが、様々なしがらみの中で仲良くせざるを得ない環境に苦慮していた。そんな想いを抱きながら、オギーと楽しい日々をすごしていたが、ハロウィンの日に事件は起きる。ジャックが軽はずみに口にしたオギーの悪口をオギーは聞いてしまう。オギーが聞いたことを知らないジャックは、なぜオギーが突然自分を避けはじめたのか分からず、悩む。

登場人物一人一人に人生のストーリーがある、そしてその裏には「影(秘密)」が存在する。打ち明ければなんてこないこと、でもそれが足かせとなって、本当に必要なものを見失う瞬間がある。

この映画は、そんな誰にでも訪れる心のズレをうまく描いており、解決のヒントを与えてくれる。

それこそがオギーなのである。オギーのように、いろんなものを素直に感受し、いいものはいい、悪いものは悪いと感じられる豊かさが、大事なものに気づかせてくれるのだろう。

そんな彼の存在は、まさしく人々の影を照らす太陽なのである。

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また、家族の在り方についても深く考えさせられる。

姉のオリヴィアの言葉で、印象的なセリフがある。「うちの家族はまるで宇宙だ。オギーの周りをみんながぐるぐる回っている。」

親とは、子供の「陽の部分を映し出す陰」として支えるのも一つなのだろう。

久々に心がほっとして、素直に感動できる正統派な映画を見た。

しかし、ところどころに、脇の登場人物一人一人のバッググラウンドを描く演出が差し込まれており、どこか近代的なアプローチを感じ、そこがこの映画の個性を引き立てている。

ただ、ただ、ぜひに見てほしい。

― hogeru -