『CUBE』シチュエーション映画の先駆けアイデアと頭脳勝負!:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『キューブ』(CUBE)は1低予算ながら知る人ぞ知るシチェーションサスペンス・スリラー!1998年のカナダで公開されたサスペンス映画。謎の立方体に閉じ込められた男女六人が脱出に向けて、奮闘するが・・・。
落ちのわからない映画
謎が全く解決しない映画としても有名な『CUBE』の紹介です
いわゆる、サスペンス・スリラー系の、ワンシチュエーションでの謎解きゲーム系の映画の先駆けと言っていいのではないでしょうか?
低予算ながらも、凝った謎と引き込まれる緊張感
そう、緊張感を味わう映画と言って過言ではありません
巧みな脚本と演出でヒット作となった本作!
なんかあんまり関連性はありませんが、興行的には『CUBE2』、『CUBE ZERO』なんかも作られました。そして日本でも、2021/10公開予定で菅田将暉、杏、岡田将生、斎藤工などのキャストでリメイクが決定しています。
☆4のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
謎の立方体に、ある日突然閉じ込められた男女六人
それぞれの共通点は?何かの罰なのか、閉じ込められた理由も経緯もわからないまま時間が過ぎる。その閉じ込められている立方体(QUBE)は一体何のために作られ、自分たちが何のために閉じ込められたのか、分からないまま、それぞれの面にある全部で6つあるハッチを選び、脱出を図ろうと移動していくのだが、各部屋にはトラップが仕掛けられ、次々と人が殺されてしまう。
そんな中、彼らは安全である部屋を見つけるための暗号が隠されていることに気が付くのだが・・
映画情報&キャスト
『CUBE』1998年 カナダ
【監督】ヴィンチェンゾ・ナタリ
【脚本】ヴィンチェンゾ・ナタリ
グレーム・マンソン
アンドレ・ビジェリク
【音楽】マーク・コーヴェン
【撮影】デレク・ロジャース
スコット・スミス
【出演】
クエンティン(モーリス・ディーン・ウィント)
:警察官。一見正義っぽいが・・徐々に変質していく
ハロウェイ(ニッキー・グァダーニ)
:中年の独身女性で、医者。博愛主義者
レブン(ニコール・デ・ボア)
:超頭のいい女子学生
レン(ウェイン・ロブソン)
:7つの刑務所から脱獄した経験を持つ初老の男性
ワース(デヴィッド・ヒューレット)
:ずんぐりとした男性、何か秘密を知っている雰囲気あり
カザン(アンドリュー・ミラー)
:サヴァン症候群の青年
超感想中心の評価考察・レビュー
CUBEの謎
BUBEでは、突然なんの全長もなしに始まり、
この立方体の建物に閉じ込められた六人の男女を描いています。
このCUBE自体の存在が謎に包まれており、誰が何のために作られていて、なぜこの人たちだったのかも分かりません。
そこで、少しCUBEのわかっていることについて触れていきたいと思います。
とにかく最初に分かっていることといえば、立方体に閉じ込められているということと、それぞれの部屋には6つのハッチがあり、選択ができるのですが、何個かの部屋には殺人トラップがあるということが最初の段階で分かっていることです。
また、集まった人々も職業も年齢も性別もバラバラです。
最初は靴を投げ、安全か確認をしていましたが、脱獄犯のレンが死んだことで、確実性を持てなくなってしまいます。
しかし、レブンが部屋との通路にとある3つの数字が書かれていることを発見します。
3つの数字が素数であると部屋には罠があるということに気がつきます。
しかし、この説も途中で罠だらけの部屋に辿り着き、確実性を失います。
ですが、また進むうちに、書かれた数字は因数であり、計算するのは不可能だと思われていましたが、サヴァン症候群のカザンだけが、常人では測れない計算をできるのだと分かり、進んでいくのです。
まとめると
- 人間関係、性別、職業、事件性すべてがバラバラ
- 何かの罰か? 犯罪歴、無垢な人も入っている
- 罠のない部屋もある
- 部屋をつなぐ回廊に金属プレー十でヒント
- 素数がある部屋はトラップあり
- 座標の法則はありそう
- 因数のべき乗がある部屋もトラップあり
- 部屋が時折移動する
もはや意味不明
いじめでもなし、何のために?
人間の醜さ
人間の醜さってのがめっちゃ出た映画ですね
閉鎖空間に閉じ込められた人々!色々なトラップに引っかかり、次々と死んでいく人が出たりすると、やはりどんどん人間は醜い部分が露呈していきます。
例えば、クエンティンは分かりやすく性格が豹変していきます。
冒頭は警察官らしく、リーダー的な存在として、周りを引っ張っていきますが、徐々にその姿は崩壊していき、サヴァン症候群であるカザンが登場したあたりから、変化していき、なんか異常者になっていっちゃうわけですよ
イライラしたりするだけでなく、怪しい雰囲気であったワースに当たったり、ハロウェイに至っては突き落とし、殺してしまうのですよ。密閉空間に閉じ込められ、いつ殺されてしまうかわからない究極の緊張状態である人間はこうなってしまうというモデル例だったのかもしれません。
本当に恐ろしすぎます。
CUBE考察:何のため?なぜ?徹底解説
個人的な感覚ですが、最大の謎の、何のため?なぜ?CUBEは作られて、
なぜ、この6人なのかを考察してみます。
6人の職業や性別などバラバラで、見事に何もわかりません
ただ、キーポイントは、バラバラ
もう一度、要素で並べてみます
警察官:正義、権力、権力の暴走
女性:慈愛、博愛主義者、理想主義者、人権派
女学生:知恵、若い女性(未来)
脱獄者:犯罪、脱獄(刑を免れる)、経験の見識
エンジニア:CUBE建設、エンジニアリング全体は知らない
サヴァン症候群:人知の及ばぬ力、一人では何もできない
そして、CUBEの各部屋のトラップ、
そして、トラップを回避するための高等計算
最大のCUBEそのものの構成、全体が生き物のように各部屋が生き物のように移動しながら、それでいて法則性をもって動いている。
飛躍しすぎですが、映画の訴えたいところの世界観としては、
宇宙の理(ことわり)のモデル
を表していると、思われます
登場人物の人々それぞれは、人間の宇宙における役割、言い換えると宇宙や世の中そのものの構成にも似ています。どれがかけても成り立たない。
そういう意味で、モデルでありこの世の縮図
後述するカザンの正体も、それに一役買っているように思えます
ま、当てつけですけどね!(^^♪
カザンの正体
カザンはおそらくサバン症候群を持っている青年です。
ラストまで見ると、カザンだけ生き残るのですが、何故生き残るのだろうと不思議に思います
カザンは光に包まれた白い背景の中に消えていき、この映画は終わります。それは、他の人間たちは皆、何かしら邪悪な面を持ち合わせていましたが、カザンだけはそういう面を持っていないからと推測されます。
しかし、このCUBEの続編である「CUBE ZERO」では、カザンはウィンという人物と同一人物であり、キューブの監視員という役職だったということが判明するのです。
そういうこともあり、カザンの脱出は偶然ではないということが判明するのです。
続編の「CUBE ZERO」も合わせてみると面白いので、オススメです。
似たような映画で言うと、系統は少し違いますが同時期の『ソウ SAW』も、シチュエーションとして見ごたえがバッチリとあります。ソウは”なぜ?”ってのも含めてスッキリするので、CUBEより、もやもやは残らないかもしれません。
が、見る人によっては、受け入れられない描写が多いので。。
お気を付けて!
映画の感想
本作はとにかく緻密な脚本であり、低予算なのにも関わらず、最後まで身を乗り出して観てしまうほど、先が気になります。
気力体力があるときに見るときにお勧めします。
本当に緊張感の連続で、
これほど登場人物がいなくて、ただの箱の中のセットでこんだけドキドキする映画も少ないです。
ラストまで観ても、まだ謎だらけで考えさせられてしまう作品でもあります。
作られた当初は、かなり斬新な作品でしたし、日本でもリメイクされます
そちらもめっちゃ楽しみなんですが、原作を越えてほしい・・・
これは願いです
サスペンスが好きな方、ホラーが好きな方にはオススメです。
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