『推定無罪』甘美な不倫の代償は?衝撃のラストと2転3転するサスペンス:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『推定無罪』は1990年公開のハリソン・フォード主演によるアメリカのサスペンス映画。殺人事件の犯人にされてしまったらあなたはどうしますか?二転三転する結末にあなたは衝撃を受ける!地方検事補のラスティは仕事仲間のキャロリンと不倫をしてしまうが、キャロリンが他殺体で見つかり、その被疑者として疑われることに。
ハリソン・フォード、主演作品!
本作品は、映画好きに走る人ぞ知る的な映画だと思います。
かくいう私も、本映画辺りからサスペンスやスリラーって、ジャンル枠を好きになった気脚気のような映画。古い映画であることは間違いないですが、しっかりした骨太ストーリーと最後まで色々な疑心暗鬼を方々に振りまき、何が真実なのかわからない・・・
そして、衝撃のどんでん返しがまさに見所です。
あなたは殺人事件の犯人と疑われたらどうしますか?
めっちゃおすすめの作品です
☆5のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
地方検事補のラスティ(ハリソン・フォード)は仕事も家庭も順風満帆な生活を過ごしていた。
しかし、ラスティはキャロリンという新人の補佐を命じられ、彼女と共に児童虐待の部署を担当することに。その際、ラスティは彼女と関係を持ってしまうが、キャロリンはラスティの野心の無さに愛想を尽かし、キャロリンにラスティは振られてしまう。
ある日、彼の同僚であり、かつての情事の相手であるキャロラインが殺害されるという衝撃的な事件が発生する。キャロラインの死は、ラスティの平穏な生活を一変させる。
ラスティは殺人事件の捜査に深く関わることとなるが、次第に彼自身が容疑者として疑われ始める。検事である彼が、狡猾な真犯人に仕立て上げられるという皮肉な状況に。彼の周囲には疑念が渦巻き、公私ともに彼を信じる者は少なくなる。
ラスティの妻、バーバラは夫への信頼と不信感との間で揺れ動く。彼女は、夫が過去にキャロラインと不倫関係にあったことを知り、夫婦関係はさらに複雑なものとなる。しかし、ラスティは自らの無実を証明しようと奮闘する。
裁判の日、法廷は緊張に包まれていた。ルスティの弁護は、彼の親友であり弁護士のサンディ・スターンが担当する。
彼女を殺した犯人は誰なのか、調査していくうちに現場に置かれたグラスからラスティの指紋が検出され、ラスティは被疑者となってしまう。
スターンは機知に富んだ弁護術でルスティの無実を訴えるが、証拠は彼に不利に積み重なっていく。
事件の真相は次第に明らかになり、ラスティは自らの過去と向き合うことを強いられる。彼は、キャロラインとの関係、職場での政治的な駆け引き、そして彼を陥れようとする見えない敵との闘いに立ち向かう。彼女が何人もの男性と関係を持っていたことが発覚し・・・
映画情報&キャスト
『推定無罪』1990年 アメリカ
【監督】アラン・J・パクラ
【脚本】フランク・ピアソン
アラン・J・パクラ
【音楽】ジョン・ウィリアムズ
【撮影】ゴードン・ウィリス
【出演】
ラスティ・サビッチ(ハリソン・フォード)
:地方検事補。家庭も安定している。
レイモンド・ホーガン(ブライアン・デネヒー)
:地方検事選挙での再任を目指し、ラスティの上司。
サンディ・スターン(ラウル・ジュリア)
:辣腕の弁護士。
バーバラ・サビッチ(ボニー・ベデリア)
:ラスティの妻。
ラレン・リトル判事(ポール・ウィンフィールド)
キャロリン・ポルヒーマス(グレタ・スカッキ)
:ラスティの部下で、不倫相手。何者かに殺害されてしまう。
超感想中心の評価考察・レビュー
『推定無罪』法廷ミステリーの醍醐味とその複雑な受容
『推定無罪』、この映画は、法廷ドラマとミステリーのジャンルを見事に融合させた作品だ。監督のアラン・J・パクラは、彼の細やかな演出で物語に深みを加えた。主演のハリソン・フォードの繊細かつ力強い演技も、映画の魅力を一層引き立てている。
映画の評価については、一般的に高い評価を受けている。法廷シーンの緊張感、複雑に絡み合う人間関係、そして最後に明かされる真実が見事に描かれている。特に、ハリソン・フォードの演技は、彼のキャリアの中でも際立ったもので、彼のキャラクターの葛藤と成長が観客に深い印象を与える。
一方で、映画は一部からは低評価を受けることもあった。理由の一つとして、原作との差異が挙げられる。原作に忠実な部分と映画独自の解釈が混在しており、原作のファンからは物足りなさを感じる声
もあるのだ。また、映画のペースが一部の観客には遅く感じられることも、評価が分かれるポイントの一つだ。
しかし、アラン・J・パクラ監督の評価は、この映画を通じてさらに高まったと言える。彼は、登場人物の心理を丁寧に描き出し、観客を物語に引き込む才能を持っている。彼の演出は、映画の重厚な雰囲気を作り出し、サスペンスを高めている。まあ、彼の映画製作に対する熱意と技術は、この作品からも明らかだ。
結論として、『推定無罪』は、法廷ミステリーとしての面白さと、人間ドラマとしての深みを兼ね備えた傑作と言える。もちろん、一部の観点からは批判もあるが、これは映画の多面性を示しているとも言える。この映画が持つ独特の魅力は、今後も多くの映画ファンに語り継がれていくだろう。
ハリソン・フォードの演技の深堀と経歴
ハリソン・フォード、この名優のキャリアは実にユニークだ。『現金作戦』での映画デビュー後、俳優業に疑問を抱き一時は大工として生計を立てていたという過去を持っている。しかし、その後『アメリカン・グラフィティ』出演を経て、『スター・ウォーズ』のオーディションに合格。ハン・ソロ役で一躍人気俳優となり、続いて『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でのインディ・ジョーンズ役が彼の地位を不動のものとした。
1980年代から1990年代にかけては、『逃亡者』、『パトリオット・ゲーム』、『ホワット・ライズ・ビニース』など、多岐にわたるジャンルの映画で主演を務め、スクリーンを彩った。特に『刑事ジョン・ブック 目撃者』はアカデミー賞を受賞し、彼の演技の幅の広さを示している。
『推定無罪』では、彼は複雑な心情を持つ主人公を見事に演じている。彼の演技は、キャラクターの内面の葛藤、疑念、そして愛情を巧みに表現しており、観る者を物語の深みに引き込む。
まさに、ハリソン・フォードの演技の真髄がここにある。彼はただ表面的な演技に留まらず、キャラクターの心理を深く掘り下げることで、観客に強い印象を与えている。
『アデライン、100年目の恋』での彼の演技もまた、大人の恋を繊細に描き出し、感情の深みを見せてくれた。この映画での彼の演技は、『推定無罪』での役柄と比較しても、その多様性と表現の豊かさが際立っている。
不倫の代償 ネタバレあり
映画の話に戻ると、
ラスティは途中まで妻のバーバラに浮気していたことを隠して事件を調べていました。
一見、外面としては良い父親、良い夫として見られていたわけです。
しかし、実際は部下と不倫をし、その部下が死体となり見つかったにも関わらず、心配をかけまいと妻に報告せずにいたのです。
ラスティの行動は女として、妻としては許せるものではないですよね。
なので、どうしてバーバラは何も言わないのだろう?と不思議に感じていたら、バーバラが犯人だと分かるのです。
実はバーバラはラスティが浮気をしていたことを知り、その復讐として彼女を殺害していたのです。
だとすれば、彼女の行動は理解できますよね。
ラストの彼女の告白は納得できますが、あまりに恐ろしいなと感じてしまいますよね。
検事としてどうすべきか
検事として、罪を暴くことに全てを尽くしてきたと冒頭とラストにラスティは述べています。
しかし、妻のバーバラが犯人だと分かった今、検事としてはどうすべきか考えものですよね。
妻が犯人だと隠すべきなのか、それとも妻を犯人として真実を告げるべきなのか。
本当なら真実を告げるべきでしょうが、不倫をしてしまったラスティの過失がなければこんな事態にはなりませんでした。
しかし、ラストに不倫をしたことは自分がしたくてやったことだというナレーションでラスティは語っています。
正直、バーバラへの愛はないと言っているようなものです。この後、この夫婦はどうなったかはわかりませんが、どちらにしろバーバラには悲劇でしかありません。
だからといって人殺しはいけませんし、不倫もいけません。
まあ、映画の中とはいえ、現実にあるとキッツい設定やなー
と思う今日この頃・・
映画の感想まとめ
本作は主人公の愚かな過ちが元に引き起こされた恐ろしい殺人事件でした。
この時代って、不倫だったり背徳的な映画が物凄い流行った時代だった気がします。そんな中でもぶっちぎりの存在感がある映画ですね。
この作品が好きだと、マイケル・ダグラスの『危険な情事』や、サスペンス要素はないけど『マディソン郡の橋』なんかも趣味が合うかもしれません。
映画のなかとはいえ、恋や嫉妬に狂った人は何をするのかわかりません。みなさんも自分のしでかした、不倫の代償をちゃんと考えてね!
と、不倫やる前提で語ってはいけないか・・・
一見に値しますので、本当に見てほしい作品です
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