歳をとらない『アデライン、100年目の恋』永遠を生きるならどんな恋をしますか ネタバレ・評価

2019-12-01

家族と離れ、愛する人と離れ、友人を作らず、あならなら生きていけますか?

SFではなく、人生のテーマに対して大切な愛とはなにかを”一緒に過ごせる時間”の観点から見事に切り込んでくれている『アデライン、100年目の恋』。主演にブレイク・ライヴリー、昔の恋人役にハリソン・フォードを迎え単なる恋愛映画と侮ることなかれ。

あらすじ

アデラインは市の資料館で働く美しい女性。猫と暮らし、引っ越しを繰り返している。アデラインは資料館で昔のフィルムの整理を行いながら、100年前の記憶の森へ回想を巡らす。

アデラインは1908年生まれ、人々と同じに幸せな結婚をして子供を産み幸せな生活を送っていた。建築技師の夫が事故に巻き込まれて不慮の事故で亡くなってから、数ヶ月後にアデライン自身も交通事故を起こしてしまう。

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この事故で奇妙な出来事がアデラインの身体を襲う、
交通事故で川に転落した身体に雷が落ち、
その作用で何故かアデラインは29歳のまま歳をとらなくなった。

アデラインは自身が年をとらず、見た目が変わらない自分に気がついてからは、知人に悟られないように娘と引っ越しを繰り返す生活をすることになった。

実年齢と見た目が変わらない彼女にFBI(国家機関)も興味を示し、彼女を拘束しようとしたが逃げだし、名前や見た目を変えて娘と別れてさすらいの生活をするようになるのだった。

資料館で働く彼女は盲目のピアニストの友達とパーティへ出かけ、ニューイヤーパーティを楽しむ。アデラインは男性からモテるが、上手な口調でかわす。

アデラインはパーティの中で、目と目が会ってお互い心を瞬間的に通わせ会った男性をみつける。連れの女性の登場でアデラインは我に返る。

アデラインがパーティからの帰る時にその男性エリスが彼女追いかけて声をかけてきたが、他の男性と同様にアデラインは言葉巧みにかわし、その場を立ち去る。

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アデラインの職場を見つけ突然下訪問したエリス。彼は大学時代の研究からお金持ちになり、市の慈善事業などに寄付をしたり理事を務めたりする人物だ。

エリスは以前、街でアデラインを見かけ一目惚れしパーティで再会したときに気持ちを抑えられなくなったのだ。

エリスとアデラインはお互い言葉を尽くして心を通わせた。アデラインは決まった相手との恋愛はお互い不幸になるとの思いから、なかなか踏み出せずにいる。

娘からの後押し、エリスの誠実な思いを胸に、タクシーの窓から自分がかつて恋人からプロポーズをされた場所で昔に思いをはせ、二人は結ばれていく。

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エリスから彼の両親の結婚40周年のパーティへ誘われ、アデラインは了承しエリスの故郷へ向かう。二人を迎えてくれた、両親。

父親はかつて、
アデラインにプロポーズをしようとしていたアデラインの恋人ウイリアムだった。

アデラインは自己紹介で、自分の母親がアデラインで、自分は娘であるとウイリアムに紹介するが ウイリアムにとっては至極の忘れられないアデラインとの思い出は、二人を徐々に過去の思い出をさまよわせる・・・・

映画情報&キャスト

『アデライン、100年目の恋』  2015年 米
The Age of Adaline
監督  :リー・トランド・クリーガー(Lee Toland Krieger)
脚本  :J・ミルズ・グッドロー
出演者 :ブレイク・ライヴリー(Blake Lively)
     ミキール・ハースマン(Michiel Huisman)
     ハリソン・フォード(Harrison Ford)
     エレン・バースティン(Ellen Burstyn)

本作品の注目はずばりハリソン・フォード。じっくり見てもらいたい。
主演女優のブレイク・ライブリーと相手役のミキール・ハースマンの演技を完全に食ってしまっている。

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永遠に生きることの意味

ベタなところで行くと、「永遠に生きる」「歳をとらない、見た目が変わらない」と言うことを、恋愛と言う宇視点から見事に切り込んでいる。

科学や質めんどくさいSFチックなものは必要なく、それは将来見つかる科学的な発見の事象にアデラインがぶつかっただけで、さらっと流すところが展開として素晴らしい。

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人生を共に生きる伴侶に求めるもの

本作品は、SFでも単なる恋愛ではなく、人生のテーマに対して大切な愛とはなにかを”一緒に過ごせる時間”の観点から見事に切り込んでくれている。

以降若干のネタバレあり。

ブレイク・ライブリーはアデラインの役を実にうまく演じている。
若い頃の艶やかな若さあふれる女性から、一皮ずつ年齢とともに円熟していく様と、聡明さを身につけた少し先をみつめる目、落ち着いたたたずまいなど、どれも時代の移り変わりと、映像の交差でうまく表現されている。

そのアデラインが、一生を共にする恋愛に一歩踏み出せていけないのは「共に同じ時代=”トキ”を過ごせない」のだから必然の事かもしれない。

アデラインが現代で付き合っているパーティに一緒に行く友人が、盲目なのもアデラインの老けない容姿に気がつかないからに他ならない。それくらい人は容姿を気にするし若さを気にする。自分との明確な比較評価が出来るから。

エリスとの恋愛は、そんなアデラインの死生観、永遠に歳をとらない容姿を超えた真実の愛が彼女に色々な決断をさせていく。普段なら結婚など考えたりしないが、
トキをはじめて一緒に超えていいと思う相手だったのだ。

”相手に求めるものは、一緒に過ごせる、
”時間”(逢瀬の旅とともに老いていける貴重な時間)
全体的に人生を感がさせられる。伴侶が歳をとらなかったら、歳を一人だけとっといても愛せるのか?

そんなアデラインの前にかつての恋人ウイリアム(ハリソン・フォード)が登場する。ウイリアムを通じてアデラインはエリスへの真実の愛に気がついていく。

真実の愛とは、一緒に過ごせるトキが違っても、一緒にいることを選択すること。それをエリスの父ウイリアムを見て再認識していく。

のだが、
ハリソン・フォードの演技が飛び抜けていて、切なさと哀愁、
胸が締め付けられる思いが、スクリーンを通じて感情移入してしまうくらい素晴らしい。

それを見てしまうと、本作品の方向性がウイリアムに舵が切られて、エリスの存在が一気に無くなってしまう。ハリソン・フォードどハッピーエンドでも良かったのでわ?と思うくらいにだ。

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最終的には、彼女はエリスとも距離を置こうとするが、交通事故に遭い、自分の秘密を打ち明けるほどにエリスを信頼し愛していくのだが、皮肉なことにこの事故から彼女の時間は再び動き始める。

よくありがちな展開であるが、アデラインの娘も母親の幸せを一緒に祝ってくれている。
エリスに応対するときに、祖母を装うが、アデラインから「He knew!」
全てのトキがほぐれた瞬間だ。

娘役を演じているのは、『エクソシスト』の母親役(エレン/バースティン)、
脇役の名優だ。

アデライン、100年目の恋誰しも共感出来る面白さだと思う。
恋愛の中に、色々考えさせられるものがあり、ファンタジーながら秀逸な名作だ。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      3
 キャスト       4
 ストーリー構成    4
 初見で読み取れない謎 4

いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、最高に面白い作品と思います。