映画感想『ヘイター』Netflix配信 SNSバズマーケティングと政治に孫子ただの犯罪やん

映画『ヘイター』はNetflix配信のポーランド発クライムサスペンス映画!トマシュは大学を除籍され就職もなかなか出来ずにいたところにバズマーケティングの会社にその手腕を買われて就職した。次々と経営者の求めるネット中で架空のバズネタを演出しヘイトを繰り返す、ついには政治家相手のマーケティングに手を染めていくことになるが・・・・

2020/7/29Netflix公開のポーランドのサスペンス映画

かなり長めの映画で多少入り込むまで時間はかかりますが、心配いりません

そこそこ面白く見ることが出来ます

なかなか真面目な政治問題っぽいところに

犯罪まがいの煽動とバズマーケティング

いや、間違いなく犯罪です

ポーランド映画のせいか、

いまいち方向性と演技からキャラクターが何考えているのか掴みづらいですがね

まあ見てみましょう

3のおすすめ(5点満点)

感想中心となります

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

トマシュ(トメク)は、大学の法科へ通う学生だったが教授から呼び出しをくらい、退学処分を告げられる。
理由は、論文の無断盗用。大学除籍になったことは、自分の金銭支援者に走られたくないところだった。

支援者夫妻の元へ訪問し、除籍処分を伝えようとしたが言えなかったトマシュ。支援者の娘のガビーが来ていたからだ、トメシュはガビーの事が昔から好きだった。支援者の家を去るときに盗聴器の代わりに携帯を仕掛け帰った振りをして家族の会話を盗み聞いたが、トメシュを見下し散々な内容だった。

トメシュはガビーと支援者達を見返すために、企業へのインターンシップに奔走するがなかなか良い引き合いが無かった。
そんな時、ガビーとクラブへ踊りに行った帰りに、インターネットの上でバズマーケティングを展開する業界の有名人である女社長に出会い、自分を売り込んだ。

翌日、プレゼント共にバズマーケティングの手腕を実演し、見事採用された。
トメシュの展開する、見知らぬWEBサービス者、個人へのヘイト&バズ攻撃で次々と成果を上げていく。

そんな時、支援者とガビーの大学の除籍を知られ、関係を完全に断ち切られてしまった。バズマーケティングの社長からは次のターゲットは政治家ルドニツキであることを告げられ、調査を開始する。

政治家のルドニツキはなんとトマシュの支援者がパトロンとなって政界へ送り出そうとしていた。トメシュの中で何かが変わっていくのを感じ、ルドニツキへのヘイトに没頭していくことになるが・・・

映画情報&キャスト

『ヘイター』 2020年 ポーランド
【原題】Hejter
【監督】ヤン・コマサ
【配信】Netflix
【脚本】マディニカ・コスニカ
【出演者】
トマシュ ※トメク(マチェイ・ムシャウォウスキー)
 :大学を中退し
  バズマーケティングの会社へ就職する
ガビー(ヴァネッサ・アレクサンダー)
 :トマシュが慕う
  支援者の娘
ビアタ(アガタ・クレシャ)
 :バズマーケティングの会社 社長
ルドニツキ(マチェイ・シュトゥル)
 :政治家

超感想中心の評価考察

youtube.comより

監督はヤン・コマサ

監督はポーランドのヤン・コマサ監督

中国人なんだか、日本人なんだかわからないような名前ですが、しっかり正真正銘のポーランドの監督です

若くエネルギー溢れますが、反戦だったり・政治的な意図のある映画が多いです

日本で知られているところでは、アカデミー賞のベストインターナショナルフィーチャーフィルムにノミネートされた、『コーパスクリスティ』とか、1944年のワルシャワを描いた反戦映画『ワルシャワ44 リベリオン/ワルシャワ大攻防戦』、『ワルシャワ蜂起』等が有名です

扱うテーマはバズマーケティング

怖いなと単純に思いますねバズマーケティング

今までのSNS系の映画やインターネットでの映画は、第3者がアカウント乗っ取りとかこちらを監視しているとか直接被害がある系が多かったと思います

それが、本作ではバズマーケティングという正体の見えない

誰かが企業に依頼をしてわざと炎上させたり、評判を落としてくる。

そうすることでバズって、更に人が集まり、みんなが知らずに罪人になっていく

良い物とか悪いモノとか関係ない

何気ない、一言や協賛・共謀・賛同が狂気であり凶器になっていきます

昨今のSNSやTwitterでも普段我々が目にしているけども、明確な正体が掴めないもの

それらの側面をヘイトという暗部から映画化しています

バズマーケティングの手法は、

純粋な宣伝手法
お試しトライ
キャラクターライジング
等々ありますが、

この映画では、ずっぽり

炎上商法のみ

しかも、悪い使い方しかしてません

移民問題なのか人権問題なのか

この映画の中でもルドニツキは移民擁護派で進んでいきます

ポーランドでは、実際問題としてシリア内戦から深刻な移民の受け入れをしていましたが、結局はEUからするとまだまだ足りないとEU法で拒絶され巨額な罰金を科すことまで検討されています

ヨーロッパではそれぐらい真剣な、既にすんでいる人の基本的に快適に暮らす人権を擁護するのか?

それとも移民の人権を優先するのかで揺れ動いています

根源的に、日本は島国なので移民や陸続きのこういう恐怖とは感じにくいのかもしれません

映画の時間ずらしの演出・表現方法は秀逸

映画の中で、特に流れているセリフと背景、それに移るべき人のタイミングや時間軸ををわざとずらして

数分進めるシーンが散見されました

これは非常に有効な手段でした

見ている側にどうしてこうなったのか想起させるとき、さらに未来に怒ることをあらかじめ予見させるときのシーンでよく使われています

あまり、ハリウッド映画では特にブロックバスター系の映画では見ない手法でした。

音楽や、感情の起伏も丁度、時間ずらし攻撃演出にマッチしていて

秀逸な表現力に監督の才能の素地の高さが垣間見えました。

映画感想、解説 ネタバレあり

反戦映画の多い、コマサっち監督

やっぱり、サスペンスを描いているつもりが演出の途中からどんどん政治色が強くなっていくし

冒頭のだるさと、ポーランド語のせいか会話になかなか入れず、名前覚えられないのもつかの間

ドンドン映画に引き込まれます

純粋に、バズマーケティングでの成り上がりが面白く、きっと主人強のトマシュに降り注いで破綻すんだろうなぁ、なんて予想を立てていたら見事にハズレ

恋バナと、政治とテロとが入り乱れて何が主格なのか入り乱れて後半に向かっていきます

少し残念な点としては、このなんでも盛り込んだせいで

バスマーケティングでのヘイト

タイトルにもなっているヘイト色が薄れてしまったのです

この中核がブレブレで、まとまりが無かったって事ですね。

ちょっと、冒頭から振り返っていきますと

バズマーケティングの会社に入ったまでは良し、

この後のトマシュの行動がいささか不明、何したいんだかわからない。

ガビーに振り向いて欲しいから危険な行動をするのか、支援者夫婦への復讐なのか

支離滅裂行動に走ります

支援者の家に盗聴器を仕掛けて盗聴を続けますが、なんでー

ルドニツキでしょ。盗聴するなら。

映画の流れ的には、風説の流布のような噂のバズでルドニツキをおとしめ、

LGBT的に社会的な風評を地に落とそうとします

これも、失敗したような成功したような・・・

さらに愛国信溢れる若者に銃を持たせてテロをさせてルドニツキを殺させます

この辺が良くストーリーがわからない。

映画としては面白いんですけど、用意周到にルドニツキの集会を襲わせていると計画は、政治集会やLGBT騒動の前からテロ犯を品定めしてターゲッティングしているので、そうだとすると仕事を受けた瞬間からテロ計画を立てていたことになります。

そうすると、トマッシュっと何?

何がしたかったの?

そもそも女社長から、

「あんた孫子勉強しなさい、ほら特別オーディオブックね」

この辺から、女社長をからめとり、テロリストを仕上げると考えていたのだとしたらもの凄く

悪よのートマッシュ・・

最後のラストシーンでも、バズマーケティングの会社の社長を脅します

これも、なんでやねんと言いたくなります

最初っから社長の犯行に見せかけるためにに行動していた?

わからない

支援者の家庭に最後入り込んで、ガビーとにっこり!

最初のシーンで、ガビー達からコテンパンに言われて

泣きながら帰ってきたトマッシュと対照的に自信満々のトマッシュがいました

このラストシーンが、何かに似ている

そうだ、手法は違えど、同じくNetflixの『その住人たちは』にもの凄く似ている感じがしました。

ラストシーンではもちろん主人公にっこり

目的成就型の映画ですね

映画の感想まとめ

そうじて面白いでしょう

人によっては退屈するかもしれませんが、ラストまでの長い道のりを楽しみましょう

トマッシュの屑っぷりを

最後まで見ましょう、泣いたって許しちゃ駄目です、こいつ本当に駄目なやつなんで!

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      4
 キャスト       3
 ストーリー構成    4
 初見で読み取れない謎 3