映画感想『ペガサス 飛馳人生』ベタな展開に心躍りラリーの深淵にロッキー見たり

2020-04-29

映画『ペガサス 飛馳人生』は中国のレース系アクション映画の中に涙お笑いヒューマンドラマと全ての要素が盛り込まれたエンターテイメント作品で春節の時期に公開され中国にて大ヒット!かつてラリーの世界のトップレーサーだったチャン・チーは不祥事を起こしてしまい5年間のレース出場停止となる。若いレーサーが台頭してくる中、地位も名誉も金も失ったチャン・チーが奮起して再びレース会に戻るために奮闘する

本作品は春節の時に中国で公開されたときに中国国内で大ヒットしたそうです。

春節のといえば、日本でいう正月となりますが、中国では映画をみんなで見に行くのが行事の一環だったりします。そのタイミングに公開をぶつけた春節向けの映画としての大ヒットです。

日本では考えられないくらいの観客数でしょうね。
なんせ、人口だけで10倍近くいますからね。

興行収入280億の超ど級ヒット作です

中国映画って、一昔前のカンフーとか、恋愛とか
そういうのが、多かったのですが、レースということで
触手が動きました。

観ていくと、面白い!

これは、間違いなく

おすすめでできます

今回はあらすじ中心で!

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレあり

かつて中国のラリー選手権を席巻し中国のナショナル大会バインブルクで5連覇を果たしていたチャンピオンのチャン・チーは地位も名誉も金もすべてを手にしていた。幼きときに始めて世界ラリー選手権の北京大会を見たその日から、夢見ていたラリードライバーとなり見事夢を実現していた。

そんなチャン・チーは、ある不祥事からライセンスをはく奪されてしまう。

その事件の少し前に、赤ちゃんを拾ったチャン・チーは身に覚えがないものの、自身の子供として育てていく決意をするが、公道での賭けレースに勝てれば、戸籍等を入手できると持ち掛けられて、浅はかな考えで参加して逮捕されてしまう。

渡されたペナルティーは大きく、自身もチームも、コドライバー(ラリーのナビゲーター)全ての人の人生を狂わせてしまった。

チャン・チーも自身の地位も名誉も金もすべてを失い、屋台でご飯を販売しながら再起を夢見ていた

5年の月日は長く、若く優秀なドライバーが台頭し既にチャン・チーの場所はリン・ジェントンと言う資産家で優秀なドライバーが君臨している。

レースに再び挑戦することを決めたチャン・チーはライセンスを再び取得し、レース用の車両を手に入れ改造を施して大会へ挑戦することになる。
そこには、様々な問題が転がっており、それらをかつての仲間を取り戻しながら一緒に挑戦を繰り返して大会へ参加にこぎつける。

ラリーカーをレースに持ち込む途中で、トランスポーターに使っている古いトラックのタイヤがバーストして、横転して中のラリーカーも大破してしまった。運転していた親友のコドライバーであるユーチャンも大怪我をしてレースへ出場できなくなる。

レース出場をあきらめかけた瞬間、ライバルのリン・ジェントンがメカニックとパドック含め修理にかかる前面サポートをしてくれることになり、チェン・チーのメカニックのジ・シンが奮起しエントリーまでに修理を行う。

レースはスタートフラッグが降られた、ラリーは孤独な闘いの中1000以上にも及ぶカーブを覚えられるドライバーはいない。チェン・チーはコドライバーなしでレースに挑んだ。

チェン・チーは序盤でリードを許したものの、レース中盤から後半にかけて、徐々にリン・ジェントンとの差を詰め始める。

そして、最後の直線でリン・ジェントンは去年の自分のレコードを更新してゴールした。
チェン・チーは車の限界までアクセルを踏み込んだ、ラストのゴールをする直前に車の前輪がバーストし、ハンドリングもロック状態となった。優勝はチェン・チーだが、そのままゴール先の崖から飛び出して宙に舞っていくのであった。

映画情報&キャスト

『ペガサス 飛馳人生』 2019年 中国
【原題】飛馳人生
    Pegasus
【監督】ハン・ハン
【製作】シュ・ヂォン
【撮影】バイ・ユーシャ
【出演者】
チャン・チー(シェン・トン)
 :かつてのラリードライバーで絶対王者
  5年間ライセンスはく奪されている
リン・ジェントン(ホアン・ジンユー)
 :若手の天才ドライバー

超感想中心の評価考察

Official UK trailr youtube.com

王道の挫折からのサクセスストーリー

ストーリー全体が、とにかくテンポがよく息つく暇をなく楽しめます。

映画の仕立てとしては、挫折=>努力=>成功って言う王道のパターンなんですが、この合間にほぼすべてにコメディ要素が入ってきます。

しかも、ここで来たか―ってぐらい、まじめなシーンの中で展開されるので、必ずそのオチにクスっときますので、なんか目が離せなくなっていくんですよねー

『飛馳人生』は、全シーンの終わりで、必ずっていっていいほど、

ありがちなオチ、そうきたかってオチが

複雑に折り重なっていきます。

でも映画の根幹のストーリーはコメディーよりには行かずに、まじめなレース映画としての全体のストーリーラインのギリギリを走っています。

なので、レース出場・優勝を目指す!

明るいラリーカー映画なのは間違いないのですが、笑いの先に感動あり。

さらに感動に先にファミリードラマ的な涙あり、面白い仕立てになっています。

個人的には、どうしても『ロッキー』を想起しちゃいます。

コメディ要素こそないですが、そこかしこに感動がちりばめられています。

ロッキーのエイドリアンが、チャンにとっては息子の張飛ですね。(すごい名前ですこと・・)

挫折がある分、『トップ・ガン』のほうが近いかもしれませんが、この映画にラブはありません。

まあ、挫折と言っても自ら招いた、不要の行動なんですけどね。

ラストシーンは、感動の方向性がロッキーとはかなり違いますが・・・

中国版の車の『ロッキー』と頭の中にインプットしておきます

カーレース映画 ラリー

映画が、ラリー業界なのも新鮮味がありました。

しかも中国の国土の広さを物語るかのような、ロケ地がすごい。

こういうところもWRCのラリーっぽさが伝わってきます。

新疆ウイグル自治区のバインブルク/巴音布魯克 (Bayinbuluke)がロケ地として使われています。本当にすごいところで。。。撮影ができるものです。

中国は実は映画とかも含めて中国の宣伝になるのなら、比較的ロケ地の制限もないのかもしれません。日本の映画の『キングダム』や、『ラストエンペラー』などでも故宮を使わせてもらったり、こういう広大なところを使ったりしますからね。

いままで、レース映画は数多くあれど、ラリーの映画ってそんなになくて、どうしても日本の『OVER DRIVE』ってラリー物の映画が頭によぎります。公開年も近いですからね。。

ただ正直『飛馳人生』のほうが、エンターテイメントとしてははるかに、先を行っている印象です。

後発だから、多少参考に位しているかもしれませんしね。(中国産だし)

エンタテイメント性というのは、本物のラリーからはずいぶん離れて、面白さや笑いも含めて魅せてくるということです。

この映画では、ラリーの世界観の設定としても本物からはかけ離れています。

そういう意味では、Netflix配信の『ゴーカーツ』のような、スポコンに近いかもしれないです。古くは『汚れた英雄』なんてのもありましたね。

『OVER DRIVE』も『飛馳人生』もレース界を忠実に再現しようなんて思っていなくて、独自の世界観を構築して、そこに映画の構成を構築しています。

『OVER DRIVE』は、泥臭くラリー業界を出来る限り再現しようとしています。そしてシーズンを闘いチャンピオンを争います。
『飛馳人生』は、ラリーの超いい所を抜き出して、独自のレース業界にして。ワンレースのみのスペシャルレースを争います。

撮影のロケとしても、『OVER DRIVE』は都会・首都高も多く、雨や泥臭くラリーっぽさを追求しようとしています。それに対いて『飛馳人生』は広大な大地で、狭いワイディングロードでダート(泥悪路)/グラベル(砂利)/ターマック(舗装された道路)と一つのレースでしかも一つのSS(スペシャルステージ)で全盛り界ってくらい、ある意味非常に醍醐味がありました。

より日本のラリー事情に近しいのは『OVER DRIVE』ですが、こちらもちょと派手にデフォルメされてはいます。内容はスポコンですから、先がわからないと言う意味では、こちらの映画のほうが見ていて飽きないです

中国のラリー映画の描写力には正直驚きました。全シーンカッコいい!

本映画の監督、ハン・ハン(韓寒)は作家としての活躍がてら、本物のプロレーサーとしても活躍しています。しかもエセではないです、本物の国内のクラス別チャンピオンにまでなっています。彼のそういうレース経験が本映画のラリーシーンでリアリティーとカッコよさを引き出しているのは、間違いないですね。

本物のラリーストが見ると、ちょっとなぁと思うことはあるのかもしれませんが、少なくとも素人には最高に面白いラリー映画で間違いないでしょう

よくプレステでラリーゲームやったものです。

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オーイズミ・アミュージオ

最近の中国映画は全体的に本当にレベルが上がって底上げしてきている。ブロックバスター映画でのSF初と言われる『流転の地球』等でもそうだが、良い技術とアイデアが流れ込んでいるのだと思います。

国を挙げての、ロケ地にも積極的に宣伝・アナウンスになるとなると一大事業になって、国が許可認定してくれているので規制もある意味ゆるいのでしょうね。

一方で、レーシングカーやモータスポーツの世界を連綿とリアルに描いた映画も要チェックです。

ロン・ハワードとクリヘムの『ラッシュ/プライドと友情』,マット・デイモンとクリスチャンベール共演の『フォードvsフェラーリ』なんかは、実話をもとにしていて逆にリアルさを追求しています。

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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

人気のコメディアンと若手俳優の対決

主人公のチャン・チーはシェン・トン(沈騰)が演じています。
彼は中国ではそれはもう有名なコメディアンで本映画出演以後、さらにそれを不動の地位としました。

個人的には、ちょい小太りした上地雄輔って感じですごく好感持てます。

対するライバルのリン・ジェントンを演じるのは、ホアン・ジンユー(黄景瑜)若手のイケメン俳優です。日本でも『オペレーション:レッド・シー』『千年のシンデレラ』『破冰行动』等で知られています。

メッチャ金持ちの役ですが、結構苦労人で焼き鳥やのバイトなんかをしながら勉強を続けてきたようです。

それから、コドライバーのイン・ジョン(尹正)
いい味出していました、
元々女性的な顔なのに、金策で”兄貴”なる人物からお金を引き出すのに、ポールダンスして足を開いたり閉じたり、意外なものを見せてもらいました。

あれって、意外と筋力必要なので凄いことです。

イン・ジョンは、時折ネットで山田孝之への愛を叫んでいますよね。よほどファンのようです。

海外の評価 2020/04時点

まあ、こんなものでしょうね。

アメリカ人は字幕嫌いですからね。

imdbイメージ画像
Metascore
(批評家)
User rating6.2/10
ROTTENTOMATOイメージ画像
TOMATOMETTER
(批評家)
-%
Audience -%

映画の感想まとめ

十分満足のいく映画でした。

映画館でみたほうが迫力はあると思いますが、夜が長い時に一人で見ても楽しいです

王道のストーリー展開にも、中国らしさ+新たなお笑いファクターもあり。

中国映画をそろそろ、まじめに見始める時期に来ました!

感動はさほどありませんが、エンターテイメントとしては十二分に楽しめます。

✔中国映画は好き!
✔ラリーが好き!
✔つぼにはまらないインスタントコメディ!

こんな人ならこの映画おすすめで、好きだと思います。

独善的評価[5段階]としては
 映像・音楽      5
 キャスト       4

 ストーリー構成    4
 初見で読み取れない謎 4