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『ファンシイダンス』ダンスシリーズ周防監督による『カツベン』の元祖何回でも笑えるコメディ映画:動画配信・映画感想あらすじ考察

2021-03-21

映画『ファンシイダンス』は、1989年に公開された周防正行監督によるダンスコメディのはしり的映画!本木雅弘, 鈴木保奈美, 竹中直人などをキャストし、異色の坊主とロック・ダンスを融合した何度でも楽しめる鉄板コメディ

初めはただの坊主コメディ映画ですが、2回、3回と見ていくうちに中毒性を持つ強烈な個性のキャラクター達。

そして、矛盾しない設定に取材力の高さを痛感する作品

これが、インターネットがない時代に綿密に計算され

取材されて構成されている

秀逸なコメディ作品

おすすめの作品です。

”ほげる”的には、

おすすめの作品です

3のおすすめ(5点満点)

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

ロックバンドボーカルの塩野陽平(本木雅弘)の実家は寺で兄弟は居るものの。長男である為に寺の跡取り息子に。実家の寺を継ぐ為に禅宗の寺に修行に行くことになる。

陽平には彼女である赤石真朱(まそほ(鈴木保奈美))が剃髪の仕上げは彼女がするも納得がいっていない様子だ。なぜなら、厳しい修行で有名な山寺「禅寺明軽寺」は入山後、会うことはもちろんのこと、電話の一本すら新参の頃はかけることが許されない。

明軽寺に向かう道中、飛行機の中で弟の郁生(いくお/いくしょう(大沢健))が居ることに気づく陽平だった。入山前、女性が運転する真っ赤なスポーツカーが横付けされておりてきたのは、笹木英峻(えいしゅん(彦摩呂))と一緒に入山する。

遅れてやってくるのが信田珍来(しなだちんらい(田口浩正))だが北川光輝(こうき(竹中直人))に「帰れ」と言われそそくさと帰るが、母親によって連れ戻される。
厳しい戒律を破り、いつも悪さを繰り返すのが陽平・郁生・英峻・珍来で、入山後初めて下山を許されたのは托鉢の時だった。しかし、托鉢はせずナンパをしたり、キャバクラで遊びび、遊んでいたことがバレ、厳しい罰を課す光輝に郁生が反旗を翻し大乱闘になり、諸悪の根源である陽平は「明軽寺住職の付き人」と言う島流しにされるが、いたずらは止まらなかった。

しかしある日、下山も間近に迫った頃に
首座(しゅそ)、修行僧のリーダーを命じられる陽平だったが一度は断る。
地位の高い修行僧に自信がないことを打ち明けると、「私もそう思います。」と言われ奮起する。
見違える程にリーダーぷりを発揮し修行僧同士で問答する「法戦式(ほっせんしき)」を乗り切るため仲間たちとともに禅問答の特訓を開始する。

果たして陽平は無事「法戦式」を乗り越え下山できるのだろうか。

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映画情報&キャスト

『ファンシイダンス』 1989年 日本
【原作】岡野玲子『ファンシイダンス』
【監督】周防正行
【脚本】周防正行
【出演者】
塩野陽平(本木雅弘)
 :ロックバンドのボーカルで山寺の長男、
  半強制的に山寺で修業させられることになる。
赤石真朱(鈴木保奈美)
 :陽平の恋人でロックバンド好きなOL、
  元カレもロックバンドをやっていた。
塩野郁生(大沢健)
 :陽平の弟で体も気も弱いが、要領がよく立ち回りが上手、
男にも女にも人気。
笹木英峻(彦摩呂)
 :陽平の修行仲間、作中恋人に裏切られ覚醒し、
  首座(しゅそ)になった陽平を補佐する参謀になる。  
信田珍来(田口浩正))
 :陽平の修行仲間で一番の食いしん坊、
  いつもそばにいて食べ物に絡む悪行に加担、修行の途中に糖尿病で倒れる。

超感想中心の評価考察・レビュー

周防正行監督は本作を機に海外へ

周防正行監督による、当時としては破壊的な面白さの「ファンシイダンス」

その数年後、周防監督は『Shall we ダンス?』を発表します。

『Shall we ダンス?』は発表当時すたれつつあった、社交ダンスの再燃ブームを起こす大ヒットした作品となり、アメリカでリメイクされ『Shall we Dance?』との表題でリチャード・ギアが主演で公開され文字通り海外へ行った周防正行監督です。

ファンシイダンスでは語られない改名の謎

おそらく時間の関係上で説明を省かれたであろう改名の謎に迫ってみます

大体は陽平がナレーションで説明をしてくれますが、「いくお」が「いくしょう」と改名されているのも説明してくれていますが、ちょっと補完をしてみると、出家して僧侶なると僧籍得ることになります。

出家すると言う事は世俗を捨てる意味があり、対をなして俗名(名前)も捨てます。このままでは、”名無し”さんになってしまいます(笑)そこで法名を授からなければなりません。

しかし、法名に改名しない場合は名前を「音読み」にして改名すると簡略ではありますが法名とすることができます。

作品中聞く尊公(そんこう)と言う用語

修行が正式に許される前の雲水(修行僧)は、まだその寺にとってお客様なので尊公と呼ばれます。

お坊さん用語は結構難しいので作品中に出てくる用語を検索しながら見るのも楽しみ方の一つです

なので初見ですべてを理解できるのはその筋の業界の人だけでしょう。

有名人に何人気づく? 

 :この作品、ファンシイダンスは結構有名な人がちょい役や脇役で出てきます。

 例えばよく見ないと気づかない蛭子能収、友情出演の大杉連などもよーく見ると出演されています。

 確実に言えるのが一回見ただけじゃ、気づかない隠し要素の一つで、一粒で二度おいしい作品だと思います。

若かりし彦摩呂の姿

当時のヒット作品には必ず出演している、本木雅弘、鈴木保奈美が出演して大ヒットになった本作ですが、

まだまだ、隠し玉を持っています

若かりし頃の、痩せてるイケメン

彦摩呂が、出演しています

笑ったらいけないのですが、しゅっとした顔の彦摩呂です

映画化されたときは未完だった漫画の影響

 
原作が漫画の本作ですが、映画化の時点では漫画は未完だったため、陽平の法戦式までで終わる結末となっています。少々不完全燃焼となっていますが、そこを見せない監督の脚本でうまくカバーされていますおり映画だけしか存在を知らない人からすると、とても綺麗に終わっているのが素晴らしい点ですね

そういったわけで、映画と漫画のファンシイダンスはエンディングが変わっています。

映画の感想まとめ

コメディ映画にしては考えなければならない部分があり

あまり、気軽に見れない部分もあるファンシイダンスです

難しい部分はナレーションでカバーされていますので、最初はコメディを楽しむ事だけに専念できるためそれでも敷居は低めです。

隠し要素としては、エンドロールを最後まで見たら謎は残りますが、おまけがあります。

この作品はおすすめです!!