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『ラスト・ディール 美術商と名前の失くした肖像』家族の愛を贋作を通して考える:動画配信・映画感想あらすじ考察

2021-04-05

映画『ラスト・ディール 美術商と名前の失くした肖像』は年公開、フィンランドのヒューマンドラマ映画です。仕事を優先に生きてきた年老いた画商オラヴィが作者不明の絵画に出会い、孫であるオットーとともにその絵画の謎と、娘との関係の再生をしていく

とても静かな穏やかな作品ですが、とにかく本作のキーとなる絵画が素晴らしいです!

一体どんな絵なのか?と気になりますよね。

絵画好き、アート好きにはかなりおすすめ!

また、この美術商のオラヴィと孫息子の間柄が良いです。徐々に仲良くなっていく過程が見れます。

そして、娘のレアのいぶかしげな顔があまりに印象的です。
なぜこんなに父親を嫌うのでしょうか?

4のおすすめ(5点満点)

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

美術商のオラヴィは音信不通だった娘のレアから連絡があり、問題児の孫息子であるオットーの職業体験をさせてほしいという。

そんな中、オラヴィは作者不明の魅力的な絵画にオークションハウスで出会うが、サインがなく、何の作品かもわからないものであった。

オークションまでに何の作品か調べようと、オットーとともに必死に調べ、落札するが、資金が足りず、様々な知り合いに借りたり、物を売ったりするがまだまだ資金が足りない。そこで、オラヴィはレアに借りようとするが、断られ、オットーの貯金を借りてしまい、レアに愛想をつかされてしまうが、なんとか購入することに成功し、オットーと喜ぶオラヴィ。

しかし、その一方で謎の絵画が実は名画だと知ったオークション主、謎の絵画は高額で売れるのか、それとも本物ではなく、贋作なのか。

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本ページの情報は2021年11月時点のものです。
最新の配信情報は各配信サイトにてご確認ください。

映画情報&キャスト

『ラスト・ディール 美術商と名前の失くした肖像』 2018年 フィンランド
【監督】クラウス・ハロ
【脚本】アナ・ヘイナマー
【美術】カイサ・マキネン
【音楽】マッティ・バイ
【撮影】トゥオーモ・フートリ
【出演者】
オラヴィ(ヘイッキ・ノウシアイネン)
 :一人で切り盛りしている美術商。自分の好きなことしかしない。
レア(ピルヨ・ロンカ)
 :オラヴィの娘で、離婚し、シングルマザーとして息子を育てている。
オットー(アモス・ブロテルス)
 :レアの息子。職業体験でオラヴィを慕うようになる。
アルバート・ジョンソン(ステファン・サウク)
 : ロシアの絵画収集家。
パトゥ(ペルッティ・スベホルム)
 :美術商の仲間。
ディック・オーマン(ディック・サンデル)
 : オークションハウスの社長

超感想中心の評価考察・レビュー

主人公と家族の関係

本作の主人公であるオラヴィは年老いた、美術商です。好きなことを仕事にして生きてきた人物で、娘のレアが離婚しようが、生活に苦しかろうが、見向きもしませんでした。それが、レアとの音信不通の理由!

頑固で、やりたいことしかしたくない。このくらいの年代の老人なら、ありがちですよね。

レアにとっては何にもしてくれないと思われても仕方ありません。

そのレアが、

窃盗してしまった問題児の息子オットーが職業体験がなかなかよそでは受け入れてもらうことができずに、渋々父親に電話するのです。

それでも、やはりオラヴィは忙しいからと一回断りかけますが、留守番くらいならオットーにできるという言葉に引き受けることにします。

この電話により、三人は再び家族として再生していくのです。何が起こるかわかりませんよね。

このことがきっかけとなり、謎の名画を調べていくうちに、オットーとオラヴィは徐々に仲良くなっていきます。

どんな映画でもじい様と孫ってのは、仲が良いものです

最初は少し不安しかなかったオラヴィですが、熱中していくオットーの様子に徐々にオットーを信頼するようになるオラヴィ。何か一緒に作業していくと、気心が知れていくのですよね。

ラストはオットーの頑張りにより、レアも父親のことを理解するようになるのです。
不器用なオラヴィが少しずつレア親子のことを理解していく様子がとてもよく表現されています。

監督のクラウス・ハロは美術賞をもらうほどの才

監督のクラウス・ハロはフィンランドの芸術賞にあたるアワードをもらっています

フィンランドの工芸大学で映画・脚本を学び、本国内で高く評価されています

やっぱり、美術を知っている監督が撮ると、美しい作品に仕上がる

そんな感じの演出の数々

基本美術・芸術を大好きなのでしょう。感性が大事なんだなぁ・・・

イリヤ・レーピンについて

本作に登場するキーポイントとなる画家であり彫刻家のイリヤ・レーピンについて少し触れていきたいと思います。

レーピンはロシアの画家で彫刻家、親が軍人でレーピン自身も軍人学校に通っていました。帝国美術アカデミーに行き、移動派とされるイワン・クラムスコイに影響を受けます。そして、中世ロシア美術の活動を始めます。

「クルスク県の十字架行進」「イワン皇帝と皇子イワン」など貧しい人々から皇帝まで描くことのできる画家でした。

本作の中でも出てきますが、とにかく繊細なタッチが印象的な画家です。

レーピンの歴史なども少し勉強してから見ると、また面白いと思います。

絵画をテーマにした映画

本作のように絵画をテーマとした作品はたくさんあります。
ここでも少しだけご紹介していきたいと思います。

まず、「カラヴァッジョー天才画家の光と影―」です。
バロック絵画に大きな影響を与えたカラヴァッジョを主人公にした作品です。

次に「真珠の耳飾りの少女

この作品は光の魔術師と言われるフェルメールが描いた真珠の耳飾りの少女のモデルになった映画です。
とにかくスカーレット・ヨハンソンが美しく、

絵画の中から抜け出たかのように素晴らしい映像美でした

また、誰もが知っているゴッホの映画と言えば「永遠の門ゴッホの見た未来」。
ウィレム・デフォーがゴッホを演じています。
あれ?ちょっと年が・・・と思ってみているとだんだんゴッホにしか見えなくなってくるので不思議です。ただ、映画としてはゴッホ同様かなりプロットが前後してわかりにくいです

などなど、まだ美術をテーマにした映画があります。
そちらも合わせてみると、興味深くて面白いですね

その他にも、絵画ホラーとして、「ベルベット・バズソー」とか、贋作の映画「鑑定士と顔の無い依頼人」とか色物的な映画もいっぱいありますね

映画の感想まとめ

美術館が好きな方や絵画に興味のある方にはかなりおすすめです!

また、孫と祖父の関係が見ていて、とても落ち着きます

特に事件が起きるわけではありませんし、派手な作品ではありません

ですが、一つの絵を通じて三人の家族の再生を描いている

とても素敵な作品ですね