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『幼い依頼人』生々しい実話ベースの衝撃!虐待見過ごしは有罪か無罪か:動画配信・映画感想あらすじ考察

映画『幼い依頼人』は韓国で起きた実話<<漆谷継母児童虐待死亡事件>>をベースとした2019年に韓国で公開された虐待サスペンス映画!日増しに凄惨になっていく虐待の表現と演出は見ているだけで胸が締め付けられる。いい映画というよりは、絶対見てほしい映画!

どの国でも虐待があるわけで

世界的に力のない人、弱い者への暴力は虐待なわけで、誰も問題だと思う一方

でもかなり微妙で、親権というもの!
そこに、家族の中だと特に踏み込めない問題でもあるわけですよ

だけど、この映画はダメだ。。。

見た瞬間に嫌悪感しか生まれない。映画メディアへの嫌悪感でなく、その衝撃すぎる実話の中身に・・

みんな、幼い子供たちが助けを求めてきたとき、その命を守れますか?

何度もあなたはこの虐待に衝撃を受けるはず!

間違いなし。助けられないものなのか?

『幼い依頼人』は2019年公開、韓国のドラマ映画で

ロースクールを卒業したのにも関わらず就職に失敗したジョンヨプは児童福祉館に就職することに。そんな時、継母に虐待されている姉弟に出会うが・・・。

韓国で本当に起こった実話!

可愛らしい二人の姉弟をとにかく継母が虐待する姿が痛々しい

韓国でも衝撃的に当時は報じられていたようで、実際に韓国で大問題になった事件、漆谷継母児童虐待死亡事件をベースに作られています。

4のおすすめ(5点満点)

衝撃すぎて・・・感想中心となります

それでは見ていきましょう

あらすじ ネタバレなし

ロースクールを卒業し、色々な資格と高い志を持ったたジョンヨプ

ジョンヨプは就職に失敗し、臨時で児童福祉施設に就職することになる

そんな時、継母によって虐待を受けているというダビン姉弟の二人に出会う。最初は、あまり真剣に取り合わなかったジョンヨプは姉のダビンの鼓膜が破れてしまったことを知るが・・・

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映画情報&キャスト

『幼い依頼人』2019年 韓国
【監督】チャン・ギュソン
【脚本】ミンギョンウン
【音楽】ヨン・リモク
【撮影】チョ・ジョンヒ
【出演者】
ジョンヨプ(イ・ドンフィ)
 :ロースクールに通ったが、就職に失敗し、児童福祉館に就職する。そこで、虐待を受ける姉弟に会う。
ジスク(ユソン)
 : ダビンとミンジュンの継母。
キム・ダビン(チェ・ミョンビン)
 : 継母に虐待を受ける女の子。
キム・ミンジュン(イ・ジュウォン)
 :継母に虐待を受ける男の子。ダビンの弟。

超感想中心の評価考察・レビュー

実話の衝撃!

本作は漆谷継母児童虐待死亡事件を元にした実話です。

それだけでも本当に恐ろしいですよね。

この事件を少しご紹介していきたいと思います。

この事件は2013年8月に発生した事件で、継母が義理の娘を殺害したというあまりに衝撃的な事件です。

継母は娘を殴った後、腹痛を訴える娘を病院に連れて行かず、腹膜炎が原因で死亡させました。また、その娘の姉に責任を擦り付け、虚偽の供述をさせ、起訴されてしまいます。しかし、捜査の中で姉は加害者ではなく、被害者という事が判明します。

3姉妹が姉弟で、少しの違いで、妹が映画では弟になっているくらいで、あとはほとんど同じ内容で驚愕してしまいますよね。

本作では、かなり分かりやすく、継母が髪を結ぶと虐待の始まりのように描かれていて、その度に二人の子供たちと同じように恐怖の時間が始まるのだとビクビクしてしまいましたよね。

伏線どころでない。恐怖の旋律・・こういう事実が少しでも無くなってほしい。
そう願うばかりです

法の難しさ

虐待の問題というのは、どんなに子供が苦しんでいたとしても法律に従わなければなりません。

それは日本であっても、韓国であってもです。

本作の場合は、警察に報告され、児童施設の人間が様子を見に行きますが・・・

しかし、親に拒まれると家の中には入れません。

本作では、いい親を演じたくて継母は家に相談員たちを入れていましたが、入れない場合もあるのです。それはあくまでも親ではなく、相談員なので、様子を見ること以外は何もしてあげられないということなのです。

なので、様子を見てあげることができたとしても証拠がなければ訴えることも助けてあげることも不可能なのです。

苦しんでいる子供にとってはかなり理不尽ですし、きつい現実です。しかし、それが現実なのです。

本当に悲しいですよね。

継母ジスクの心理

継母ジスクは、どうしてこんな風に子供たちを虐待するようになったのか?

彼女は最初、とても親切で綺麗な母親になってくれそうだと思っていたら、弟の食事のマナーがなっていないことに汚いと感じ、暴力を振るい始めるのです。

いくら他人の子であったとしても、あんまりすぎる

そりゃあ、子供はなんでも汚しますよ

だって、子供なんだもん・・

でもジスクにはジスクなりの理由があったことが、映画のラスト当たり少しわかります

彼女自身が、親がいない家庭で育ったので、”母親”の定義と愛を知らないってこと

愛をかけて育てられなかったって・・

そんなことぐらいで、って思うかもしれないけど親の愛情ってのは何よりも養分なのかもしれないですね。

そんなジスクは、子供の事を面倒狩り、夫に相談し子供は嫌だと言いますが、夫は「子供がいれば金がもらえるんだ、我慢しろ!」というのです。そんな中、弟が継母の暴行により、死んでしまうのです。

その暴行もダビンがやったということにし、自分はやってないと世間に訴える・・・

どんな親やねん。

そのあと、ダビンをショッピングに連れていき、

世間に白い目で見られるダビンをニコニコしながら見ている、その神経・・

わからない・・・

正直本当にわからない、だから嫌悪感が生まれる。

韓国映画っぽいユーモラスな子供達と、ジスクと同じく他人で児童保護員のジョンヨプの良好な関係性と対比してみてしまうので、本当に辛くなる。。。

普通の母親(父親)なら、そんなことは絶対にしないよないわけですよ

彼女はダビンを自分のしもべのように扱い、ほかに頼るものがいない弱きものを徹底的に苛め抜くことに快感を覚えているようにすら思えますね

ダビンを犯人にすることで、自分の潔白をこれ見よがしに世間に見せびらかす態度に出る。主人公のジョンヨプが裁判で言うように彼女はもう人間ではないように感じて仕方ありません。

これが事実だと考えると恐ろしくて目をそむけたくなります。

虐待も罪、見過ごしも罪:衝撃映画の数々

昨今、虐待をテーマにした映画が本当に増えてきた

世相を映画が現すと言いますが、そんだけ社会問題であり、実際の実話やエピソード、事件が白日の下にさらされて、映画プロヂューサーや監督たちに刺さっていくってことでしょうね。(社会問題として、問題提起したくなる)

虐待や、いじめを主題にした映画は数々ありますが、本作は『子宮に沈める』に近い感じがしますかね。。『MOTHER マザー』なんかも近い。

子供は、圧倒的に力のない存在なので、虐待しても反論もできないし、自分に絶対かなわないので、どうしても対象になってしまうのですかね。

理解できないけど。

他にも、虐待がサブテーマで描かれている『愚行録』、『万引き家族』なんかもお勧めです

主人公のジョンヨプからの視点で、何が正義で、何が有罪なのか

人の抱える、罪の意識に訴えかける映画であれば、こちらのほうが社会性を考えさせられるかもしれません。

本作の中では、映画のあちこちにジョンヨプの考える正義

暫定的な有罪(もしくは無罪)を常に視聴側に問いかけてくる構成でもあります

まあ、タイトルが、幼い依頼人ですからね

映画の感想まとめ

本作はあまりに衝撃的でした。

いや、過ぎました

あまりの事件の衝撃に目をそむけたくなりますが、こういうことがあったという事を忘れないためにも、沢山の方に見ていただきたい作品であることは間違いなし

個人的には、母親も問題だけど、父親ももっと「おかしいやろー」と大声で叫んでおきたい

映画的にも、サスペンスが好きな方や韓流が好きな方にもおすすめです!