『ラスト・キャッスル』大掛かりな大人のゴッコ遊び!ロバート・レッドフォード主演:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『ラスト・キャッスル』はロバート・レッドフォード自身の映画キャリアを置き換えたかのような反骨精神あふれる男の物語!アーウィン中将はかつて名将として名だたる将軍だったが軍の撤退命令を無視した行動をしたため軍刑務所に収監された、そこの所長のウインターズ大佐が行う刑務所内の暴挙に憤りを感じ軍上層部へ不正を訴え始めるが・・
『ラスト・キャッスル』は名前が正直もっさいので
オンデマンドやDVDビデオでもなかなか食指が動かなかったのですが、
見てみると
あら、意外と最後まで見られることができて暇つぶしにはなりました
ロバート・レッドフォード自身の俳優としてのキャリアを、どうしても想像しながら映画を通して鑑賞してしまいます
映画そのものは若干チープ感漂います
☆3のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
アーウィン中将はかつて名将として名だたる将軍だった。ベトナム戦争の時に友軍の兵士たちを鼓舞し捕虜から無事帰還し数々の戦場を歴戦してきた現場主義の軍人だ。
あるとき軍の撤退命令を無視した行動をしたため軍刑務所に収監された。
その軍刑務所では戦場の経験のない所長のウインターズ大佐が刑務所内で傍若無人の限りを尽くしていた。
軍刑務所では一定の軍の規律をもち、服役兵達も粉塵としての誇りをもっていたが、この刑務所では階級で呼ぶことを禁止し所長の命令に逆らった時にはゴム弾を頭部に当てて、重症患者や死亡者を出していたりした。
アーウィンは軍に疲れ刑期を終えて無事退役することだけを考えていたが、服役兵たちの不遇の待遇とアーウィンへの期待から、将としての魂がよみがえり反骨精神がもたげ服役兵たちをまとめ、ウインターズ大佐が所長にふさわしくないことを軍上層部に証明するために暴動を起こす計画を立て始めるのだった・・・
映画情報&キャスト
『ラスト・キャッスル』 2001年 アメリカ
【原題】The Last Castle
【監督】ロッド・ルーリー
【脚本】デヴィッド・スカルパ
グレアム・ヨスト
【製作】ロバート・ローレンス
【製作総指揮】ドン・ツェッペル
【音楽】ジェリー・ゴールドスミス
【撮影】シェリー・ジョンソン
【出演者】
ユージーン・アーウィン(ロバート・レッドフォード)
:元中将 戦闘命令を聞かなかったことで収監される
ウィンターズ(ジェームズ・ガンドルフィーニ)
:軍刑務所の所長 大佐
戦闘経験の無い大佐
イェーツ(マーク・ラファロ)
:父親はかつてアーウィンのベトナム戦争での戦友
ホイラーン(デルロイ・リンドー)
:准将 ウインターズの上官
かつて、アーウィンが上官
超感想中心の評価考察・レビュー
監督はロッド・ルーリー
ロッド・ルーリーは、ポリティカルアクションや、クリミナル・サスペンス仕立ての映画が得意の監督です
ゲイリー・オールドマンとジョアン・アレン出演の『ザ・コンテンダー』でアカデミー賞にノミネートまでされています。イスラエル出身ということもあり、ポリティカル、クライム分野には色々とこだわりがあるように思えますね
最近では、ある事件に巻き込まれた夫婦の夫が狂気の世界へ落ちていく様を描いた、デスティー・ホフマンの主演した映画のリメイク『わらの犬』等でもメガホンを取っています
音楽はジェリー・ゴールドスミス
ジェリー・ゴールドスミスの音楽で構成された本映画は軍隊のマーチとモノ悲し気な、単一のメロディーラインでうまく構成されています。
どこかで聞いたことある、似た感じのメロディライン
あ、ランボーだ
ランボシリーズの音楽も、ジェリー・ゴールドスミスですね。
遊んでるみたいなロバート・レッドフォード
ロバート・レッドフォード主演の本映画
2001年公開だから、64か65歳の時に撮影した映画になります
いやーイケメンってのは、何歳になってもイケメンで上半身も衰えてはいるけど、鍛えられた良い肉体してました。
演技もさすが、アカデミー俳優なのですが、
なんかちょっとガチの演技と違う気がする。遊んでいるみたいな演技です、暴動を起こすゴッコ遊びしているみたいな・・
ロバート・レッドフォードは、監督業『普通の人々』も俳優業『スティング』でもアカデミー賞を受賞しているハリウッドでも高い評価をされている俳優で、若いころはなんだかブラピを彷彿させます
元祖オーシャンズ11のような『スニーカーズ』でお茶目なところを見せたりしていますから、本当にマルチな演技が出来る俳優です
ハルクになる前は服役していたかマーク・ラファロ
イェーツ役でマーク・ラファロが出ています
ちょっとチャラい役で、軍人としてはあまり成功しておらず刑務所内の賭場を仕切って、なんでも賭けの対象にして盛り上がっている役です
演技も少し濃い―顔しているのに、チャラいから、若干浮いているかな・・
『ゾディアック』での体当たり刑事とか、『スポットライト 世紀のスクープ 』での熱血記者とは、ちょっとキャラが本当に不破不アしている感じであまりマッチしていなかったかな
映画感想と解説考察 ネタバレあり
タイトルはダサいですが
冒頭でも書いた通り、意外とみられる本映画
ただリアリティー感が乏しいのは確か!
軍刑務所って、こんなにいいやつばかりが収監されるのかな?
そもそもね、やさぐれて本当に罪を犯した人が大多数だと思うんですよね。
アーウィンのような義侠心が溢れ部下を思う愛国者が、部下や信条信念に従って行動するような気概をもった軍人です
そして、部下を置き去りにしないためにそれが命令違反であっても火の中に飛び込び、軍機違反を食ったやつなんてほとんどいないような気がします。
もちろん冤罪での収監も多いのだろうけど、それでもね・・
「軍人の誇りを思い出せ」
なんて、演説されたって実態は誰も動かない気がする。
その辺が、思いっ切りリアリティー感がない
アメリカの軍人の仕組みもよくわからないですが、そもそも使えない現場経験のないウインターズ大佐みたいな奴が、軍刑務所の所長なんてポジションに着けるのかな?この辺も疑問でした。
軍刑務そのセキュリティも甘そうだしね。
スタローンの『大脱出』でちゃんと勉強しようね
とはいえ、ロバート・レッドフォードが本当に生き生きとして
まるで遊んでいるかのように暴動へのモチベーションが上がっていくのが爽快でした。
結局家族とも疎遠になり、自分が退役しても生き場所は、軍であり、その軍人としての魂が呼び戻されどんどん、子供心に戻っていきます。
人間とし食うと、童心に戻るって言いますからね、その心情なんでしょう。まるで、おじいちゃんのように・・
ウインターズ大佐に一泡吹かせたいんじゃなくて、結局子供だったってことですね
この辺のモチベーションの盛り上がり方と、遊んでいるかのような戦争ごっこは
なんだか、映画界に対して、「おいおいもっとピリッとしないと」俺が復活してもっとブイブイ言わせちゃうよってメッセージなのかしらって本気で思っちゃいました。
この後もアベンジャーズシリーズにまで顔を出すようになるレッドフォードですから、何でもありありですね。
准将役で、デルロイ・リンドーが出演していました。本作の随分あと20年後ですが『ザ・ファイブ・ブラッズ』でベトナム帰還兵としてかなり、濃厚な演技をしていました。
名優は、こういうところでキャリアをものにしていくものだと改めて思うところありでした
暴動は結局成功裏に終わりますが、ここまで盛り上げたのですがラストシーンの演出がちょっと、ありきたりすぎだったので残念。
アーウィンを殺すなんて、逃げでなくてもっとウインターズ大佐とのガチバトルをもう少し展開してほしかったのも付け加えておきます
海外の評価 2020/07時点
批評家・論評家が低く、一般視聴者がそこそこ高い傾向ですね
Metascore (批評家) | 43 |
User rating | 7.0/10 |
TOMATOMETTER (批評家) | 52 |
Audience | 74 |
映画の感想まとめ
ロバート・レッドフォード好きは外せない映画だと思いますが、
名作っていうよりは、なんだかどっちつかずの作品仕上がっているのは否めません
個人的には、十分面白い映画でした
独善的評価[5段階]としては
映像・音楽 3
キャスト 4
ストーリー構成 3
初見で読み取れない謎 2
ディスカッション
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