映画『ランボー ラスト・ブラッド』シリーズ最終作にして路線変更!ひどい失敗か?見どころは残虐性:動画配信・映画感想あらすじ考察
映画『ランボー ラスト・ブラッド』(Last Blood)はシルベスター・スタローン主演でロッキーシリーズに次いで代表シリーズとなっているベトナム帰還兵のランボー第5作でシリーズ最終作!故郷の牧場で暮らすランボーが実の娘同様のガブリエラがメキシコで行方不明に!彼女を魔の手から救うべく立ち上がる
大好きだったランボーシリーズ、ついに最終作を迎えた
1982年のランボーシリーズ第1作公開から、実に40年近くの歳月がたっている。
ランボーの劇中でのリアル年齢も、相当なものだろう
シルベスター・スタローン自身が、73歳の時の作品なので、本当にこの年でアクション映画をこなすとは舌を巻くばかり。
さて、本作に対しては誰もが見たことのあるシリーズ作品の終わりなので、さぞ有終の美を飾った作品になろうかと思いきや、
方向性的には
家族を手に入れたランボー、その家族を守るための闘い
そして、残虐性が増しましましっと!
これは明らかに今までのランボーイズムから路線変更したのは否めない
結論から言うと、個人的にはひどい出来で失敗ではないか?
と思う次第だ。もちろん、シリーズ最終作としてきっちり見るし映画としては好きなのだが・・・
☆3のおすすめ(5点満点)
感想中心となります
それでは見ていきましょう
あらすじ ネタバレなし
故郷のアリゾナで静かに暮らすランボー、牧童をしたりボランティアで人命救助に当たったりと安息の日々を感じていた。
そこには、旧友のマリアとその孫娘のガブリエラとともに家族のように暮らしていた。
ガブリエラを捨てた父親がメキシコで見つかったとの噂をききつけ、ランボーとマリアの静止を聞かずに、ガブリエラは単身父親に会いに行く。
メキシコで父親に再開するも、期待とは裏腹に母親とガブリエラは重荷であったと、冷たい言葉を浴びせられ、ガブリエラはそのまま自暴自棄となりクラブで見知らぬ男に拉致誘拐されてしまうのだった。
数日後、メキシコまでガブリエラの消息を探しに来たランボーは、人身売買グループがガブリエラを拉致したことを知り、行方を追い始める。
ガブリエラを無事に救出することができるのか、ランボーの新たなる闘いが始まる・・
映画情報&キャスト
『ランボー ラスト・ブラッド』 2019年 アメリカ
原題:Rambo Last Blood
【監督】エイドリアン・グランバーグ
【脚本】マシュー・シラルニック
シルヴェスター・スタローン
【原案】シルヴェスター・スタローン
【出演者】
ジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)
:ベトナム帰還兵、故郷のアリゾナで静かに暮らす
マリア( アドリアナ・バラッザ)
:ランボーと一緒に暮らす 友人
ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)
:マリアの孫娘
カルメン(パス・ベガ)
:人身売買グループに妹をさらわれたジャーナリスト
ウーゴ・マルティネス(セルヒオ・ペリス=メンチェータ)
:人身売買グループ ボス
ビクトル・マルティネス(オスカル・ハエナダ)
:人身売買グループ ボスの弟 調達係
超感想中心の評価考察・レビュー
光と影 – アクション映画の終焉とその反響
「ランボー ラスト・ブラッド」、この映画は2019年に公開され、伝説のアクションヒーロー、ジョン・ランボーの最終章を描いた作品だ。
監督はエイドリアン・グランバーグ。彼が描き出したのは、時代と共に変わりゆくアクション映画の新たな地平。だが、この映画が持つ意味は、単なるアクション映画の枠を超えている。
一方で、この作品は批評家からは賛否両論。なぜなら、シリーズの原点である戦争のトラウマという深いテーマから、より個人的で復讐に焦点を当てた物語へと変化しているからだ。しかし、それがまた、長年のファンからは高い評価を受ける要因にもなっている。
ストーリーの深堀りをすると、ランボーのキャラクターが経験した内面的な変化が見えてくる。彼はもはや若かりし日の無敵の戦士ではない。年老いてもなお、過去の影に苛まれる姿は、観る者に深い共感を呼ぶ。まさに、シルベスター・スタローンが演じるランボーは、時代を超えたヒーローの晩年を象徴している。
この映画が受賞歴に乏しいのは、アクション映画特有の運命かもしれない。
だが、それがこの映画の価値を減じるものではない。なぜなら、アクション映画の枠組みを超えた深いメッセージと、キャラクターの成長が見られるからだ。
ランボーの闘いは、外敵との戦いだけではなく、内面の葛藤との戦いでもある。この深層心理の描写が、この映画を特別なものにしている。
さらに、映画の終盤での荒々しいアクションシーン。これはランボーのシリーズを象徴するものであり、彼の怒りと悲しみが爆発する瞬間だ。
このシーンは、まさにシリーズの集大成。
しかし、その一方で、過剰な暴力描写が批評家からの批判を受ける要因にもなった。
一般的な評価としての結論としては、「ランボー ラスト・ブラッド」は、アクション映画としての魅力はもちろん、人間ドラマとしての深みも持ち合わせている。
シルベスター・スタローンの熟練した演技とエイドリアン・グランバーグの演出が、この映画を単なるアクション映画以上のものに昇華させている。まあ、この作品を通して、ランボーというキャラクターの終幕を感じるのは、なんとも感慨深いものがある。
ラスト・ブラッドは有終の美を飾れたのか?
ランボー ラスト・ブラッドは果たして有終の美を飾れたのだろうか?
一ファンとして、感情の想いを綴ると、
往年のアクションスターが、シリーズ最終作を最高傑作とたらしめたかどうかは、映画ファンとしては非常に重要な要素ではなかろうか・・・
冒頭にも触れましたが、これが今までのランボーと大きく違うわけですよ
従来のランボーシリーズでは、
ベトナム帰還兵
何かと闘い
愛国心で持てる力の全てを国に捧げる!
まあ、こんな感じが方向性であったと思う!
それが、今回の作品では、大きく方向性が異なります
退役軍人
家族を持っている
家族のために戦う
闘いは終わらなかった
この描き方は、好き嫌いはかなりあるんじゃあなかろうか、
個人的には、ランボーはランボーであってほしかった。何かに抵抗してあがなって、反抗する。誰にも屈しない強いランボー!
不器用でもいいのさ
視聴側は、当然それを望んでいたわけで、70歳を超えても強いランボーであり続けてほしかった
なのですが。。。本作では大きく違っています。
ただね、ちなみにですけどね。驚く勿れ。ベトナム戦争時を起点にして都合よく換算すると、以下のような感じでまとまります。
こう考えると、違う意味で凄さがわかる
シリーズにおけるジョン・ランボーの設定年齢とシルベスター・スタローンの実年齢、およびスタローンがその作品の前後で出演した映画を表にまとめます。
映画タイトル | 公開年 | ランボーの設定年齢推定 | スタローンの実年齢 | スタローンの近い時期の映画 |
---|---|---|---|---|
ランボー | 1982 | 約36歳 | 36歳 | ロッキー3(1982)、ステイング・アライブ(1983、監督) |
ランボー/怒りの脱出 | 1985 | 約39歳 | 39歳 | ロッキー4/炎の友情(1985) |
ランボー3/怒りのアフガン | 1988 | 約42歳 | 42歳 | タンゴ&キャッシュ(1989) |
ランボー/最後の戦場 | 2008 | 約61歳 | 62歳 | ロッキー・ザ・ファイナル(2006) |
ランボー ラスト・ブラッド | 2019 | 約72歳 | 73歳 | クリード 炎の宿敵(2018) |
傑作かひどい失敗作か見方により変わる評価:考察
本作は傑作なのか、失敗作なのか?
好き嫌いは別れると思う
されど、シリーズ最終作・完結作として、フェードアウトとしてはストーリー方向性のまとめ方は、素晴らしいとさせてもらいます。
個人的には、残念ですけどね
ランボーシリーズの考察としては違っているかもしれないが、
この方向性は、トラウトマン大佐役であったリチャード・クレンナが、『ランボー3/怒りのアフガン』で共演し、その数年後に他界している。そして『ランボー/最後の戦場』では、アメリカでなくNGOの団体のために闘うという、節目節目があったわけですよ
行ってみれば、シーズン3までは明確にアメリカのために戦っていたランボー
それが、シーズン4の最後の戦場では、NGOの見知らぬ人たちのために命をとして戦ったわけで、アメリカに対しての愛国心から来る闘いではなかった。
彼にしてみると、その”ベトナム戦争”と言う闘い、アメリカ人としての闘いは、ランボー3までで終わったことだった。トラウトマン大佐と言う劇中の友人でありシリーズ通しての盟友が他界したことにも少なからず影響を与えていると思う。
シーズンを通じて、ベトナム戦争
ってアメリカのトラウマ的な戦争から、徐々にそれを帰還兵に対するアメリカ人の冷遇する姿勢、愛国心からくるソ連との戦い、そしてトラウトマン大佐だけは何としても救うと気持ちが変化してきたってこと!
併せて読みたい『ファイブ・ブラッツ』
時代背景的にも、
アメリカのベトナム戦争に対しての区切り、終わってはいないが既に過ぎ去った過去ってことと、そして本作では、最後の戦場(他国での遠い戦争)から、アメリカ国内や近隣のメキシコにある、今ここにある危機として戦う相手は、人身売買グループであり麻薬カルテルであった。
そう、ランボーにとっては、戦場ではなく
LastBloodってーサブタイトルからもわかるように、単なる戦いでの流血ってことなんだと思う。
そういう意味では、安息の日々を送っていたランボーの余生を締めくくるのには、良い展開であった
個人的には、もちろんひどい失敗であると思っているけども
年齢や時代などを考えて、退役した軍人として実年齢を考えるとアクティブな戦闘をこなすってのは無理なわけで、罠をこさえてしこたま待つ!
そして、得意の弓矢も練習しないと的に当たらない!
そんな細部まで、気遣いがよく届いている優秀な作品かもしれない・・・
シルベスター・スタローンの73歳アクション演技
シルベスター・スタローンのアクション俳優魂
それがにじみ出ている映画であり、彼の中ではキャリアの締めくくりなのではなかろうか
思えば、シルベスター・スタローンはキャリアの各シリーズをいい具合で締めくくってきている
自虐ネタ満載の『エクスペンダブルズ』シリーズ
脱獄の天才『大脱出』シリーズ
そして、誰もが納得の
ボクシングチャンピオン『ロッキー』シリーズ
そのどれもが、シルベスター・スタローンの代名詞ともいえる作品で、これだけシリーズ化が成功している筋肉俳優もスタローンだけ
アーノルド・シュワルツェネッガーは、ターミネーターシリーズは成功しているが、それ以外ではヒット作には恵まれなかった。単発作品どまり。
近年、シルベスター・スタローンがキャリアをそう締めくくりしようとしている風に見えて仕方がないわけですよ、そして本作も含めそれらは確実に締めくくられています。
名俳優として、ではないですが
アクション俳優として確実に有終の美を飾る方向性は、驚嘆に値します
併せて読みたい『ランボー Firast Blood』
それでも揺さぶる男ランボー魂の叫び
ちょっとだけ、好きなフレーズ思い起こしてみた。
まあ、映画ファンなだけに、見直してみたともいう。。。。
『ランボー』。あの「They drew first blood, not me(彼らが先に血を流したんだ、僕じゃない)」というセリフ。ランボーの内なる苦悩と正義感を鮮烈に表現していて、忘れがたい。
『ランボー/怒りの脱出』の中でも特に印象的なものだね。ランボーがトラウトマン大佐に対して言った「I didn’t start this war. But I’m gonna end it(俺が始めた戦争じゃない。でも、終わらせる)」って言ったシーン、もう鳥肌ものだったよね。
『ランボー3/怒りのアフガン』。あの「God would have mercy, he won’t(神は慈悲を与えるかもしれないが、彼は与えない)」ってセリフ、ランボーの冷徹さと決意を感じさせるよね。アフガンでの戦闘シーンは、まさに息をのむ
『ランボー/最後の戦場』では、「Live for nothing, or die for something. Your call(何もののためにも生きず、何かのために死ぬ。お前の選択だ)」というセリフが胸に響く。ランボーがミャンマーの村を救うために立ち上がるシーン、彼の英雄としての姿が強烈に印象に残ってるよね。
ごめん、『ランボー ラスト・ブラッド』。。。。。
何も響かなかった。。。。
映画の感想まとめ
老練さと狡猾さを覚えた、スタローン
往年のアクション俳優として、シリーズを締めくくりました
個人的には、残虐性が1作目よりも増し増しで、戦闘力は上がっているのではないかと思えるほどですが、それでも動きやアクション的なところでは、年相応むしろすごいことだらけだと思います。
が、やはり
何かを守る戦いではなく、何かに抵抗する闘いで締めくくってほしかった。
まあ、最終的には、何かを守り切れなかった為の復讐の闘い!
怒りの闘いであったわけですが・・
シリーズの最終作であり、完結作です
そういう意味では、絶対見ておく映画です
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません