『タイタンズを忘れない』肌の色の違いの差別は何も生まない:コラム的映画あらすじ評価感想・動画配信
映画『タイタンズを忘れない』は2000年のアメリカでの人種問題をスポーツの面から語るスポーツ映画、時代はまだ公民権運動後の混乱のさなかのアメリカで、白人と黒人の混同チームが黒人のコーチとスポーツのぶつかり合いを通じて成長していく
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2020東京オリンピックが、1年延期の上2021年についに開催された。
賛否両論あり、コロナ渦中での開催はいかがなものかという意見もあるが、一方でオリンピックのために多くの時間を費やしてきた各競技の選手達のパフォーマンスはやはり目を見張るものがあるし、国や人種に関係なく同じ競技を楽しみながら見ることができる
そういうことを踏まえるとスポーツってやっぱりすごいなぁと感じていた。
そんな背景もあり、無性にスポーツ系の映画を見たくなったことから、今回はディーゼルワシントン主演の『タイタンズを忘れない』という映画を紹介したいと思う。
それでは早速あらすじにいってみよう。
公民権法施行直後のアメリカのヴァージニア州。街ではいまだに黒人に対する差別意識が根強く残っている中で、ある高校が人種に関係なく入学を許可するという取り組みを行なっていた。その高校のフットボールチームにも黒人学生、そして黒人コーチが就任する事になり街は騒然となる。最初は隔たりがあったコーチや生徒達ではあったが、練習や試合を通して徐々にその壁は無くなっていき・・・
スポーツを通して、人種差別という問題を解決していくというヒューマン映画としては結構よく見かける題材の映画。
フットボールチーム内での人種差別をなくしてくことに取り組んでいったブーンコーチ役をデンゼル・ワシントンが熱演している。
うーん・・・昔見た時はストーリーとしては、ありがちだなぁと思っていたが、大人になって思うのはこうした問題が実際に起こっていたということに改めて驚きを感じた次第だ。
日本国内だと、正直あんまりそういう人種差別的なことを感じる機会が少ないが、アメリカではこのテーマを題材にした映画がそれこそ山のようにあることを考えると、当時の米国にとってはすごい大きな問題だった
それは間違いないだなぁと改めて感じた次第だ。
映画も実際の高校であった内容をモチーフにしている
デンゼル・ワシントンについては、アメリカの銀幕スターとしてシドニー・ポアチエ以来の正統派で長らくアカデミー界隈で待たれたアカデミアン、ついに『グローリー』、『トレーニング・デイ』で助演・主演男優賞を取った時にはうれしかったものだ。
最近では、色物系も多く『イコライザー』という映画で冴えないおじさんなのに実は凄腕の殺し屋という役を演じていたイメージが強かったのだが、改めて見ると、うーん正統派!
『タイタンズを忘れない』では熱血コーチ役を熱演しており、しかも全く違和感がないということでこういう役柄は、まさにはまり役。
映画を通していうと、ちょこちょこと名シーンみたいなのが出てくるのだが、個人的にはロッカールームで黒人生徒達が「Ain’t No Mountain High Enough」という歌を歌っていたシーンをよく覚えている。
といってもそのシーンがすごい感動的だったとかじゃなくて、『天使にラブソングを2』をめっちゃ思い出したからで、個人的には原曲も好きだが、『天使にラブソングを2』のエンディングで、みんなが歌っているバージョンがとっても好き。
スポーツシーンについては、残念ながら『コーチ・カーター』程作り込んでいないので、人種間を超えた友情という感じでヒューマン映画として鑑賞するのがおすすめだ。
総じていうのであれば、おすすめできる映画。
派手なアクションや凄惨な事件はないが、学生達の間に徐々に友情が芽生えていく過程などは丁寧に作り込んであるし、社会問題を扱っているにもかかわらず、明るすぎず暗すぎずという感じでストーリーが進んでいくので、見終わった後にいい映画をみたという気分に浸れるはずだ。
余談だが、いや、話がズレるがシドニー・ポワチエは、『夜の大捜査線』などが有名作として挙げられる黒人初のアカデミー賞主演男優賞受賞者で、何がすごいかってまさに本映画の時代、公民権運動の前の時代に『野のユリ』で受賞している事
映画界の中で、黒人の地位向上を果たした偉業のすんごいひと。
個人的には、デンゼル・ワシントンもそれに匹敵する人物であると勝手に思っている次第で、今後もメジャー映画に顔を出し続けてほしいと思う今日この頃。
― hogeru -
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