『天使のくれた時間』あなたも何が大切か気づくはず:動画配信・映画感想あらすじ考察
『天使のくれた時間』はハートフルラブロマンスファンタジー映画!誰もがうらやむ金融会社の社長でペントハウスに住む独身を謳歌するジャックが、あるとき不思議な男から人生の意味を考える不思議な時間をもらい、昔別れた恋人と結婚して子供と家族で暮らす自動車ディーラーの営業マンとして、パラレルワールドに紛れ込んでしまう!かつての自分が手に入れていない物を少しずつ手に入れ、本当に大事な物は何かに気がついていく!
ニコラス・ケージとティア・レオーニが大人のラブロマンスを演じます
ラッシュアワーシリーズを手掛けるブレット・ラトナー監督による作品で、ジャンルとしてはファンタスティックラブロマンスとでも表現されるのがぴったりだと思います。
人生において大事なものは何かを示唆する大きなテーマですが、パラレルワールドと現実世界のギャップでコメディ要素もあり、本当に飽きない展開の優良作品だと思います。
現実でもお金じゃあないのよ幸せは家族だと言いたいものです
”ほげる”的には、
間違いなくおすすめの作品です
それでは、見ていきましょう!
あらすじ ネタバレあり
若い二人の男女が空港で別れを惜しんでいるジャックとケイトだ。ジャックは会社の研修でニューヨークからイギリスへ1年間旅立とうとしていた。ケイトは別れたら二度と会えない予感がする、二人でこのまま生活を捨てて暮らし始めようとせがむもジャックは旅だって行ってしまう。
13年後、ジャックはニューヨークのペントハウスに住み、金融会社の社長で趣味はお金、役員達の気持ちを考えずにクリスマスイブも残業をさせる仕事人間になっていた。
ジャックは自分の人生を疑うこと無く、最高の人生を送っていると信じている。
あるとき入ったフードショップで、宝くじの当たり券の交換で銃を出して店員を脅している黒人青年に話しかけ、なんとか店員の窮地を救った。黒人青年に自分は全てを手に入れている、君もちゃんと働きなさいと諭すと、黒人青年は「今の言葉忘れるな」といいその場を去って行く。ジャックは自宅に帰り深い眠りにつくが朝目が覚めたのは昔の恋人ケイトの隣で、さらに子供二人が現れペントハウスどころか普通の家だった。
黒人青年のくれた不思議な機会にジャックは無くした何かを一つずつ見つけていく・・・
最初は戸惑いながらも、ケイトと二人の子供、小さいけど家族の住む温かい家、うっとうしい友達や隣人達、結婚記念日、タイヤセールスが職場の自分
何もかも”前の”ジャックには無かった物だ、どれも最高ではないのに心地よくなってきている
あるときジャックは元の金融会社へ転職しようとするがケイトはニューヨークの暮らしには否定的だった。
ジャックは13年前の事実をケイトから聞かされ、ジャックは一度イギリスに行ってから、もう一度ケイトの元へ戻ってきたのだ。
ケイトから、二人で一緒に歳を重ねることの想いを告げられ、一番大切なことは”愛している”だからジャックについて行く。自分は私たちの関係を選ぶと言われる。
大切な物に気がつきかけたとき、再び黒人青年がジャックの前に現れた。
クリスマスイブの奇跡は終わりを告げようとしている。
ジャックは元の金融会社の社長業に戻るが、そこには大切な家族やケイトはもういない。自分は何も持っていないことを自覚し、ケイトの現在の住所を調べて会いにくと、そこには社長業をしている前の自分と同じ目をしたケイトがいた。ニューヨークの事務所からパリの事務所への引っ越しの最中だった。
ジャックはケイトの乗るパリ行きの飛行場へ行き、ケイトに「コーヒー一杯でいいから話をしょう」と話しかける、けんもほろろなケイトの態度に、あの黒人青年がくれた素敵な二人の夢の子供達と、あの時間での暮らしを伝えて、ケイトを引き留める。
二人は、外は白い雪が降る中、夜が更けていく空港で楽しそうに笑いながらコーヒーを飲むのだった・・・
映画情報&キャスト
『天使のくれた時間』 2000年 アメリカ
【原題】The Family Man
【監督】ブレット・ラトナー
【脚本】デヴィッド・ダイアモンド
デヴィッド・ウェイスマン
【製作】マーク・エイブラハム
トニー・ルドウィグ
アラン・リッシュ
【製作総指揮】アーミアン・バーンスタイン
トーマス・A・ブリス
アンドリュー・Z・デイヴィス
【音楽】ダニー・エルフマン
【撮影】ダンテ・スピノッティ
【出演者】
ジャック(ニコラス・ケイジ)
:ペントハウスの屋上に住み
金融会社の社長で愛する家族はいない男
20代の時、最愛の恋人ケイトと別れて
今の人生を選択している
ケイト(ティア・レオーニ)
:ニューヨークの弁護士で
パリで事務所を開設することになる
ジャックと別れ
傷心の期間を経て
今はたくましく生きている
超感想中心の考察評価
心揺さぶられる”もしも”

誰しもが考えてしまう”もしも”の物語、大富豪で人生の成功者ジャックが天使からもらった何物にも代えがたい貴重な時間。
リピート物とも違うパラレルワールド物にジャンルされる映画です。
主人公のジャックが自分の若かったときに全く違う重要な選択をしたら、あの日あのとき選んでいたらどうなるか?
もしも + 恋愛
って組み合わせはなぜだか取っても相性が良いのです。
それは、人はみな後悔しながら生きているから、どうしても
”もしも”を見たくなる生き物なんです
そんな、もしもですがタイムスリップ映画だと『きみがぼくを見つけた日』なんてのもありました。声だけタイムスリップする『九月の恋と出会うまで』や王道中の王道『時をかける少女』等、日本でもこの手の映画は多いです。
何度もリプレイする系では、『恋はデジャヴ』とか、日本でもテレビドラマであった『トドメの接吻』とかありましたが、本作はリピート系のああいうものとは少し違います。
この映画は単純なタイムスリップでは、自分がある時の分岐点から、違う決断をしていたら、
どんな人生を送っていたかの、”もしも”のパラレルワールドの世界です
その世界を、自分の今の価値観で経験することになります。
元の世界のジャックはジャックはビジネスの世界で成功者です。
自分は何で持っていて、世界にはお金で手に入らない物は何も無いと思っています。
ジャックがパラレルワールドで目覚めたときの驚きと言ったらないでしょう。
本当にびびると思います。
13年前に別れた女性が突然横に寝ているんですから、でも横に寝ているのがケイト(ティア・レオーニ)ですよ、こんなに美人ならたとえ昔の彼女でも、かなりうらやましいですね。
ジャックは全てを手に入れた男です
この”もしも”は最初は本当に”ちょっと待ってよー”といった感じだと思います。
現実世界でこんなことが起こったら、恐らく多くの人にとっては今の自分の人生には満足していないか、最高の人生に気がついていないかのどちらかになると思うので、出来ることならば経験してみたいものですよね。
とはいえ、13年間の記憶も何もなく、情報としては元カノが横である朝寝ていた!
これは、この映画のヒロインがティア・レオーニだから、「あ、元カノって」気が付くけど、
普通の女性と別れて13年後に起きて顔も体形も変わっているだろうから、
@@「君ダレ?」って絶対なっちゃいますよね。
ブレット・ラトナー監督の美的センスと演出
映画界では、あらゆる意味で色々な貢献をしているブレット・ラトナー監督。マライヤ・キャリーやマドンナのPVなども手掛けています。
この映画での演出と時折見せる、過去と現在のジャックの対比では感動するところ多々ありました。特に”雪”に関連する描写が美しく、街に降り積もる雪が過去からの記憶や思い出を描写して言うようにさえ感じます。
雪が降り続ける間には、ジャックの積年の想いが元の世界とパラレルワールドでの世界の記憶のようで、そしてラストシーンでの空港の名シーンもそうですよね。
こういうところの表現の仕方が、実にPVっぽい感じです。
映画全体での、メリハリの利かせ方もブレット・ラトナー監督の手掛けた『ラッシュアワー』シリーズでのコメディ要素が役に立っています。ブレッド・ラトナーは、監督として手掛けた『レッドドラゴン』、『X-MEN: ファイナル ディシジョン』,『ヘラクレス』など方向性の違う作品も実に多いです。
製作にも多才ぶりをはっきいていて、アカデミー作品の『レヴェナント 蘇えりし者』にまで名前を連ねます。
ラストは感動間違いなし! その後の展開が気になる
映画そのものはもの凄く感動したし、ラストシーンなんてジーンときちゃいました。本当に素敵な話だなーと思います。
ですが、おいおいちょっと待てよと、
考えてみれば少し怖いことがあります。
ジャックはパラレルワールドで本当に心の底から大事なものがわかって、学びました!
そのあとジャックは、「パラレルワールドから戻りたくない」と思っていました。
そう、その世界には愛する子供が二人いてケイトの無償の愛もあった。
でも、最後のラストシーンでケイトとお茶したあとは?・・・・
もうそこには、愛する子供も、愛したケイトも存在しない、今のイケイケ弁護士ケイトと、大富豪の自分しかないのです。
ラストシーンの雪降る、空港ラウンジのシーンはものすごい感動しますがしかし、自分なら再度関係を構築していくのは厳しいよなーと思ってしまいます。
特に子供は本当に、もう二度と目の前に表れることは無い幻の存在。
怖いなーと思います。
自分の親が兄弟が、子供が突然存在そのものが無かったら。
こういうときの衝撃は『アバウトタイム』でもありまたした、タイムスリップから戻った時に時間の流れが変わって、自分の子供が違う子供に変わっていた時と同じですよね。
あわせて読みたい『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』
頭角を現したティア・レオーニ
『バッドボーイズ』あたりから、世の中に認知され始めたティア・レオーニ。『ディープ・インパクト』の演技も好きでしたが、今回の作品はニコラス・ケイジが完全に食われちゃっています。
目がとっても素敵です。
ティア・レオーニは良い女優なんだけど、後年は中々ヒット作には恵まれていません。
この映画での怪演を是非思い出して欲しいところです。
【ちょっと豆】
ティア・レオーニの元旦那はあのXファイルのデイヴィッド・ドゥカヴニーです
しかも、デイヴィッド・ドゥカヴニーは性依存症で有名で、その時の嫁ティア・レオーニはいたたまれなかったでしょうね
ニコラス・ケイジも当然、パラレルワールドに行った戸惑いや、ケイトに対する愛情をジャックが全力で表現してもの凄く良かったのですが、ケイト(ティア・レオーニ)の表に出ない内なる”愛”を淡々と家族の日常生活から見て取ることが出来ます。
本当に素敵でした。
大切な贈り物をねだる姿、二人の結婚記念日のシーンなど
すっと心に「一番大事なものって、なんてことのない一番そばに普通にあること」なんだなと響き、映画なのに気持ちが流れ込んできます。それぐらい目がきらめいて輝いています。
極めつきはラストシーンに繋がる直前に、
ジャックがパラレルワールドから戻るきっかけとなった、あのシーンです。
リビングでの二人での語らい、
ジャックへ愛を伝えるシーンは本当にうるっときちゃいました。
人を愛するって、単純なことだけど奥が深い。
恋愛映画のニコラス・ケイジは外れなし
アクション映画に目が行きがちですが、ニコラス・ケイジの恋愛映画も意外と好きです。安定して良い映画が多いような気がします。
彼のまくし立てるような喋り方と、決して”イケメン”ではないのですが、若い頃からの積み上げで3枚目の中のやり手ポジションを獲得していますね。
本当に若い頃の作品は、イケメンのモテモテ役も多かったですがね。
ニコラス・ケイジもこういう、パラレルワールドとかタイムスリップ系は意外と多いですよね。
映画『NEXT』でも、未来の時間を見通せる超能力を持った男の役をやっています。
ゴーストライダーとかもそうですが、色物も多くなっていますね。
個人的には、『ナショナル・トレジャー』のような、頭脳明晰な男の役の彼が好きです。
天使ってドン・チードル
結局、邦題で言うところの”天使”って何なんでしょうね。
その辺の言及は明確にありません。
夢だったのか本当に天使だったのか、いずれにしても素敵で、残酷で人の本質に目覚めさせてくれるおかしなバツとご褒美を同時にくれます。
邦題的には、ドン・チードル演じる、おかしな”おじさん”が浮浪者の役から天使役となっています。
ドン・チードルは渋い演技です。
もう少し後の世だったらサミュエル・L・ジャクソンとか、モーガン・フリーマンとかでも良かったのかもしれませんが、少し軽い感じで、本作品ではドン・チードルが正解だと思います!
”まめ”知識ですが、アメリカ人の半数以上がモーガン・フリーマンの声を聞くと神の声を意識するそうです。
これはドキュメンタリーのテレビ番組の影響だそうですが、アメリカ人にとっては神とか天使ってのは非常に重要な役どころです。
海外の評価 2020/03時点
評価は、批評家・視聴者ともに、まま良い感じの数値ですね。
”ほげる”よりは両サイトとも低い評価です。”愛”への感動としては、人生を生きてきたからこそ語らえる点でかなり高評価なんですけどね、その辺は合いませんでした。

Metascore (批評家) | 42 |
User rating | 6.8/10 |

TOMATOMETTER (批評家) | 53 |
Audience | 67 |
映画の感想まとめ
『天使がくれた時間』は、誰とみても心温まるヒューマンラブストーリー
間違いなく、ラストは心が温まります。自分の今の人生を少し見直すきっかけになるもしもストーリー。でも現実の世界は、そんな簡単に追体験はできないので改めてたった一つの人生を動生きるかを考えてしまいます。
奥さんや恋人と、”もう一度”確認し合いたい、確かめたいときに最適です。
おすすめの作品です。
✔ティア・レオーニの素敵な瞳が好きな人
✔もしもワールドを少しでも考えたことがある人
✔今からでも人生を見直したい人、自分を変えたい人
こういう人は、絶対この映画気にいると思います!
独善的評価[5段階]としては
映像・音楽 4
キャスト 5
ストーリー構成 5
初見で読み取れない謎 4
いつも通り、この映画の評価も毎度同じでが、 基本どんな映画でも大好きな”ほげる”としては、に面白い作品と思います。
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